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高崎市国民健康保険 (高崎市国保データヘルス計画) (第2期) 計画期間:2018年度~2023年度 高 崎 市

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高崎市国民健康保険

保 健 事 業 実 施 計 画

(高崎市国保データヘルス計画)

(第2期)

計画期間:2018年度~2023年度

高 崎 市

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目 次

序 章

1 計画策定の背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2 保健事業実施計画(データヘルス計画)の位置づけ ・・・・・・・・・・・ 1

3 関係者が果たす役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

4 計画の期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

第1章 高崎市の現状

1 高崎市の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2 高崎市国民健康保険の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

3 第1期計画(2015年度~2017年度)に係る保健事業の考察 ・・・・ 4

第2章 健康・医療情報の分析と課題

1 医療費状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

2 疾病状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

3 特定健康診査・特定保健指導の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

第3章 健康課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

第4章 保健事業実施の目的及び目標の設定 ・・・・・・・・・・・・・ 22

第5章 保健事業実施計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23

第6章 保健事業の評価・見直し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

第7章 保健事業実施にかかる関連組織 ・・・・・・・・・・・・・・・ 27

第8章 個人情報の保護

1 基本的な考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28

2 具体的な個人情報の保護について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28

第9章 保健事業実施計画(データヘルス計画)の公表 ・・・・・・・ 28

第10章 地域包括ケアに係る取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・ 29

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序 章

1 計画策定の背景

近年、特定健康診査の実施や診療報酬明細書等(以下「レセプト等」という。)の電子化の進展や

国保データベースシステム(以下「KDB」という。)等の整備により、健康や医療の情報を活用し

た健康課題の分析や保健事業の評価等を行うための基盤が整ってきました。

一方、高齢化の進展や高度医療化に伴い、医療費は年々上昇しており、国民皆保険の基盤である国

民健康保険を維持するためには、1人ひとりが自己の健康状態を把握し、必要な場合は重症化する前

の早い段階で受診することを意識づけることが重要です。

これまで、高崎市におきましても、国民健康保険の保険者として「特定健康診査等実施計画」を策

定し、特定健康診査を中心とした様々な保健事業を行うとともに、健康や医療データを有効に活用し、

数値的な裏づけに基づいた効率的な保健事業を実施するため、データを活用した保健事業実施計画

(データヘルス計画)を2015年度に策定し実施してきました。計画期間も2017年度をもって

終了を迎えるため、第1期計画での状況を考察しつつ、2018年度から第2期保健事業実施計画(デ

ータヘルス計画)を策定し、引き続き効果的な保健事業を実施してまいります。

2 保健事業実施計画(データヘルス計画)の位置づけ

保健事業実施計画(データヘルス計画)は、PDCAサイクルに沿った効果的な保健事業を実施す

るための計画で、特定健康診査の結果やレセプト等のデータを活用して効果を検証し、事業の見直し

を行っていきます。

なお、この保健事業実施計画(データヘルス計画)は、「高崎市第2次健康増進計画(計画期間:

2013~2022年度)」及び「高崎市特定健康診査等実施計画<第3期>(計画期間:2018

~2023年度)」と整合を図っているものです。

3 関係者が果たす役割

効果的な保健事業を実施するため国民健康保険の主体となる保険年金課と保健事業実施主体とな

る健康課で計画策定を行い、関係各課と連携して計画を実施する必要があります。

計画の策定や評価、見直しにおいては、群馬県や群馬県国民健康保険団体連合会による支援や助言

を受けるとともに、関連組織の代表者が参画する高崎市国民健康保険運営協議会などの会議体におい

て、事業の報告を行うとともに、評価・見直しについて意見を聴取します。

期間中の事業評価・見直しでは、群馬県や群馬県国民健康保険団体連合会から提供される事業報告

やKDBの分析結果を活用します。

高崎市国民健康保険運営協議や効果的な保健事業の実施のため県内の各保険者が連携・協力してい

る群馬県保険者協議会において、国民健康保険と他の医療保険者の健康・医療情報の共有化を図ると

ともに、国民健康保険への切替を見据えて、相互連携が取れるよう意見交換を行います。

4 計画の期間

この計画の期間は、2018年度から2023年度までの6年間とします。

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第1章 高崎市の現状

1 高崎市の現状

(1)人口の推移

2017年3月末の人口は374,491人で、高齢化率は26.8%である。人口はほぼ

横ばいで、年少人口の減少と老年人口の増加により、少子高齢化が顕著になっている。

・【図1】高崎市の人口の推移

(住民基本台帳 各年度 3月末現在、2009年度のみ 5月末現在)

(2)年齢別人口構成

人口構成比は、60歳代と40歳代が多くなっており、特に40歳代の割合が高いことから、

今後、さらに高齢化率が高まる見込みである。また、60代以降は女性の数が多くなっている。

・【図2】高崎市の年齢別男女別人口

(住民基本台帳 2017年 3月末現在)

16,487 18,409 19,295

23,120

29,467

21,939

25,468

19,300

9,161

1,555

15,566 17,354 17,608

22,074

28,225

21,720

26,622

22,195

14,567

4,359

0人

5,000人

10,000人

15,000人

20,000人

25,000人

30,000人

35,000人

0~9歳 10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80~89歳 90歳~

男性 女性

14.2% 14.0% 13.8% 13.5% 13.2%

64.1% 63.6% 62.2% 60.9% 60.0%

21.7% 22.4% 24.0% 25.6% 26.8%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2009年度 2010年度 2012年度 2014年度 2016年度

65歳以上

15~64歳

0~14歳

373,940人 374,997人 374,905人 374,491人 374,655人

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2 高崎市国民健康保険の現状

(1)被保険者数の推移

2014年度から2016年度の3年間の推移を見ると、被保険者数においては5,000

人前後の規模で減少が続いている。年齢構成においては、65歳以上の割合が増加しているの

に比べ、その他の年齢層の割合は若干ずつではあるが減少していることから、65歳以上が占

める割合は、今後更に高まる見込みである。

・【図3】高崎市国保被保険者総数と年齢構成

(高崎市国民健康保険被保険者数 各年度 3月末現在)

(2)被保険者の年齢構成

2017年3月末現在の被保険者は88,318人で、男女比は男48.7%、女51.3%

である。40歳代までは男性の割合が高く、50歳代以上は女性の割合が高くなっている。

年齢構成では、65歳以上の割合が高く、平均年齢は52.5歳となっている。

・【図4】高崎市国保年齢別男女別被保険者数

(高崎市国民健康保険被保険者数 2017年 3月末現在)

2,106 2,709 2,789

3,775

5,505

4,420 4,073

9,245

8,355

1,903 2,480 2,752

3,550 4,595 4,482

5,331

10,681

9,567

0人

2,000人

4,000人

6,000人

8,000人

10,000人

12,000人

27.2% 26.1% 25.0%

33.7% 32.9% 32.2%

39.1% 41.0% 42.8%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

2014年度 2015年度 2016年度

65歳以上

40~64歳

39歳以下

97,760人 93,719人 88,318人

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(3)被保険者の主要死因別死亡率

割合が最も高いのは「がん」で、次いで「心臓病」、「脳疾患」となっている。「心臓病」に

ついては、国、県と比べて高崎市は高くなっている。しかし、「脳疾患」、「自殺」、「腎不全」、

「糖尿病」については、若干ではあるが国、県より高崎市の割合が低くなっている。

・【図5】主要死因別死亡率比較

(KDBシステム 地域の全体像の把握 2016年度累計)

3 第1期計画(2015年度~2017年度)に係る保健事業の考察

(1)生活習慣病の発症予防

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

1 特定健康診査

<集団検診>

地域別・年代別の受

診者数及び受診率

(各年代別の受診率

を2013年度よ

り5%以上増加さ

せる。)

特定健康診査受診

で、自己の健康状態

を知り、生活習慣改

善に努める人が増

加。また、特定保健

指導の該当者は特定

保健指導も積極的に

受診。

・地域別年代別受診率

・特定保健指導受診率

2 特定健康診査

<個別健診>

3 人間ドック

【評価】

・緩やかではあるが、受診率は上昇している。

・特に40歳代の受診率は約1.5倍上昇している。

・集団健診受診者数については、やや減少傾向にあるが、がん検診とセットで受診できる会場を

増やし、2017年度には総合保健センターで総合健診を実施した。

1.8%

3.3%

3.3%

15.4%

26.5%

49.6%

1.8%

3.3%

3.2%

16%

28.3%

47.4%

1.6%

2.6%

3.1%

15.3%

28.6%

48.8%

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

糖尿病

腎不全

自殺

脳疾患

心臓病

がん

高崎市

%

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- 5 -

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

4 未受診者へのハガ

キによる受診勧奨 受診勧奨通知発送数

未受診者の受診率

(30%以上)

・受診勧奨通知発送数

・未受診者の受診率

【評価】

・受診勧奨の結果、30%以上の人が受診しているが、今後はさらに若年層を中心に受診勧奨を

実施していく。

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

5 特定保健指導

特定保健指導受診者

数・受診率

(受診率を全国平均

に近づける。)

生活習慣を見直し、

健診データが改善さ

れた人が増加。

(受診者の70%)

・特定保健指導受診者数、

受診率

・保健指導前後の健診デ

ータ

【評価】

・特定保健指導利用者数、利用率は9.6%で、年々緩やかに減少傾向。

・参加者の翌年健診結果では、62.1%の人が血糖値や血圧等の6項目中3項目以上改善が見

られる。

・利用率向上のために、案内を工夫改善し、保健指導内容を見直した。引き続き、さらに利用し

やすい周知方法や内容の改善を行う。

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

6 非肥満ハイリスク

者への対策

対象者数

(受診勧奨、保健指

導を含めた数)

保健指導対象者が生

活習慣病予防に配

慮。

・対象者数

・保健指導実施回数

・対象者の健診データ

【評価】

・2016年度から実施。対象者437人、教室参加者20人。教室4回、手紙1回の支援。

・参加者の70%以上が生活習慣に改善が見られ、翌年健診結果では、血圧・脂質に特に改善が

見られた。

・教室参加者数を増やすとともに、参加しなくても生活習慣を見直せるような個人通知を工夫し

ている。今後も高血糖予防に力を入れ、内容の見直しや改善を行う。

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- 6 -

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

7 若年層への生活習

慣病対策

対象者数

(受診勧奨、保健指

導を含めた数)

保健指導対象者が生

活習慣病予防に配

慮。

・対象者数

・保健指導実施回数

・対象者の健診データ

【評価】

・若年者健診結果で要医療者に対し、通知を発送するとともに、電話で受診勧奨や保健指導を実

施している。2016年は309人の要医療対象者のうち、214人に通知を発送し、48人

に保健指導を実施した。

・40歳以降の特定健診移行に向けて、30代への受診勧奨強化等を図ることで、引き続き若年

層が生活習慣病予防に配慮できるよう、対策を検討・実施していく。

(2)重症化予防

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

1 生活習慣病重症化

予防訪問

訪問件数

講演会への申込者数

(訪問対象者の

60%以上が申し

込み。)

訪問対象者の生活習

慣病重症化予防が図

れている。

(訪問対象者の

60%以上)

・訪問件数

・講演会申込者数

・訪問前後の健診データ

【評価】

・2016年度は、電話等も含めて298件接触できている。全市で訪問を開始した

2014年度から、300~370人で推移、対象者の50%以上は接触できている。

・訪問者の40~50%が定期受診に結びつき、翌年健診結果については、拡張期血圧・LDL

コレステロールの改善が見られる。

・訪問対象者からはほぼ講演会の申込みはないが、定期受診に結びついたり、訪問の中で自己管

理面での改善が見られればよいと考えられる。

・訪問率の向上と、指導内容の質の改善が課題だったため、保健師の他に栄養士も訪問を開始し、

保健指導教材についても見直しを行った。今後も、訪問対象者の重症化予防のため、訪問対象

者の反応を参考にしながら改善していく。

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

2 生活習慣病重症化

予防講演会

参加者数 生活習慣病重症化予

防について理解し、

生活習慣を見直しが

できている。

(講演会参加者の

50%以上)

・参加者数

・講演会後のアンケート

・参加者の健診データ

【評価】

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・参加者数は100人から170人程度まで毎年微増傾向。医師と栄養士の組合せから、訪問対

象者の声や参加者のアンケートを参考に、医療機関で実際に栄養相談をしている管理栄養士や、

健康運動指導士の回も開催した。

・参加者アンケートでは、80%以上の人が、講演会の内容を今後参考にしたいと答えている。

・参加者については、糖尿病患者の家族や、高崎市国保の人だけでないため、翌年の健診データ

については確認できていない。

・生活習慣病重症化予防についての理解が広がるような講演内容を検討し、周知方法などについ

ても検討していく。

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

3 CKD(慢性腎臓

病)対策

対策検討回数

支援実施件数

人工透析導入に至ら

ない状態で維持され

ている。

(新規人工透析患者

が前年度より少な

い。)

・対策検討回数

・新規人工透析患者数

・人工透析医療費

【評価】

・2015年9月から検討を初め、実行委員会を4回開催した。

・2016年12月から、特定健診結果にて主治医より腎機能についての説明と必要時専門医へ

の紹介を開始。医療機関からの専門医への紹介は10件。

・新規透析患者数は2016年度より把握を開始し、73人。2017年8月現在までで30名

であり、昨年の同月までの数よりは10名以上少ない。

・1件当たり人工透析点数は外来・入院とも、年々微増傾向。

・透析あり慢性腎不全の医療費割合の順位は上昇。

・CKDの早期発見と重症化予防について、医師会との連携を強化していく必要がある。

(3)その他保健事業

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

1 重複頻回受診者へ

の保健指導の実施

訪問指導回数 訪問対象者が適正な

医療受診について理

解している。

(訪問対象者の

60%)

・訪問指導回数

・訪問対象者の医療費

【評価】

・保健指導回数は年によって増減はあるが、平均55件程度。

・医療費改善率は毎年60%以上で、86.5%と高い改善率の年もある。

・月平均の医療費効果額は、一人当たり20,000円~50,000円。

・訪問指導回数、保健指導の質について、より効果的な実施ができるよう検討していく。

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- 8 -

事業名

目標(達成時期:2017年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

医療費通知・ジェ

ネリック医薬品差

額通知

通知郵送件数 ・医療費の抑制

・ジェネリック効果

額(ジェネリック

効果額が前年度よ

り増額。)

・通知郵送件数

・ジェネリック効果額

・年度の医療費

【評価】

・医療費通知郵送件数は、2016年度で179,397件であった。減少傾向にあるが、国保

被保険者の減少を考慮すると実態的には減少しているとまでは言えないと考えられる。

・ジェネリック医薬品差額通知郵送件数は、2016年度で10,670件であった。

・ジェネリック医薬品使用割合は、2016年度で67.9%(数量ベース)となった。

・ジェネリック医薬品効果額は、2016年度で27,182,733円となっている。

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- 9 -

第2章 健康・医療情報の分析と課題

1 医療費状況

(1)医療費の推移

一人あたりの医療費は、年々増加している。被保険者が減少している中、比較的医療にかか

りやすい65歳以上の被保険者が増加していることが大きな要因と思われる。医療費総額は若

干ではあるが減少している。なお、本市の一人あたりの医療費は、県を上回っている。

・【図6】高崎市国保医療費総額の推移及び 1人あたり医療費比較

(厚生労働省 国民健康保険事業年報C表・F表)

(2)医療費の比較

下記【図7】は、医療費に占める最大医療資源傷病割合を表している。国や同規模保険者と

比べると糖尿病及び精神の割合が高くなっている。

・【図7】大分類病名別医療費割合比較

がん

23.0%

精神

19.7% 筋・

骨格

13.8%

慢性腎不

全(透

析)

10.1%

糖尿病

10.0%

高血圧症

8.3% その他

15.1%

高崎市

がん

22.8%

精神

18.9% 筋・

骨格

14.1%

慢性腎不

全(透

析)

10.5%

糖尿病

10.2%

高血圧症

8.8%

その他

14.7%

群馬県

31.0 33.0

33.6

30.7 32.5 32.9 33.3

34.9 309.7億円

318.1億円

309.1億円

0億円

50億円

100億円

150億円

200億円

250億円

300億円

350億円

0万円

5万円

10万円

15万円

20万円

25万円

30万円

35万円

40万円

2014年度 2015年度 2016年度

高崎市

高崎市医

療費総額

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- 10 -

循環器

20%

精神

19.2%

新生物

16.9%

筋骨格

7.3%

損傷・

中毒

5.9%

消化器

5.6%

呼吸器

5.3%

神経

5.2% その他

14.6%

内分泌

14.8%

循環器

13.9%

尿路性

器 11% 新生物

10.7%

筋骨格

8.3%

呼吸器

7.2%

消化器

6.5%

精神 6%

眼 5% その他

16.6%

(KDBシステム 2016 年度累計)

下記【図8】は入院・外来別疾病大分類別医療費割合を表している。入院では「循環器(内

訳1位:狭心症)」、「精神(内訳1位:統合失調症)」が上位を占めている。また、外来では、

「内分泌(内訳1位:糖尿病)」、「循環器(内訳1位:高血圧症)」、「尿路性器(内訳1位:慢

性腎不全」が上位を占めている。

・【図8】入院・外来別病名別医療費割合

(KDBシステム 2016年度累計)

(3)生活習慣病等受診状況と医療費

1件あたりの生活習慣病(※)の医療費は、入院、外来とも、全疾患の医療費を上回ってい

る。特に腎不全は、外来の医療費も高額となっており、腎不全予防対策は、医療費抑制効果が

高いものと考えられる。

・【表1】病名別入院外来別医療費等

疾病 入院(円/件) 在院日数(日/件) 外来(円/件)

糖尿病 595,434 16 34,556

高血圧症 629,077 16 28,694

脂質異常症 589,316 16 25,673

脳血管疾患 694,367 19 31,685

がん

25.5%

精神

17.1% 筋・

骨格

15.1%

慢性腎不

全(透

析)

10.6%

糖尿病

9.4%

高血圧症

8.0%

その他

14.3%

同規模保険者

がん

25.7%

精神

16.9% 筋・

骨格

15.2%

慢性腎不

全(透

析)

9.7%

糖尿病

9.7%

高血圧症

8.6%

その他

14.1%

【入院】 【外来】

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- 11 -

心疾患 730,937 12 36,712

腎不全 691,635 13 205,544

精神 461,671 26 26,960

悪性新生物 648,385 12 57,467

全疾患平均 530,110 16 20,530

(KDBシステム 2016年度累計)

(※)生活習慣病

生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行

に関与する疾患群」と定義されており、種類としては糖尿病、高血圧症、脂質異常症、肥満、

心臓病、脳卒中などがある。

(4)要介護認定者の医療費

40歳以上の要介護認定者の医療費及び要介護認定なし者の医療費ともに県、国等を下回っ

ている。また、認定を受けていない者との医療費の差は、ほぼ2倍となっており、医療費のか

かる疾患をきっかけに介護認定を受けているということが想定される。

・【図9】要介護認定者等の1月あたりの医療費比較

(KDBシステム 2016年度累計)

2 疾病状況

(1)被保険者の疾病状況

医療費割合の上位10位の細小分類病名である。統合失調症が最も多く、次いで糖尿病、慢

性腎不全(透析あり)、高血圧症で生活習慣病が上位を占めている。

・【表2】医療費割合が高い病名(細小分類)

順位 細小分類病名 医療費割合

1位 統合失調症 6.3%

2位 糖尿病 5.8%

3位 慢性腎不全(透析あり) 5.8%

4位 高血圧症 4.8%

5位 関節疾患 3.1%

6位 うつ病 2.7%

9,454円 9,646円 9,501円 9,553円

4,847円 4,873円 5,077円 5,174円

高崎市 県 同規模保険者 国

要介護認定者医療費

要介護認定なし者医療費

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- 12 -

※全体医療費(入院+外来)を

100%として計算

※P9【図7】は大分類の病名

(KDBシステム 2016年度累計)

(2)生活習慣病レセプト等の状況

下記【図10】は、2017年7月診療分のレセプトからみた、男女別年齢別の生活習慣病

象者数と被保険者に占める割合である。男性の35.5%、女性の39.3%が生活習慣病対象

者である。また、男性女性とも、65歳以上の半数が生活習慣病対象者である。

・【図10】男女別年齢別生活習慣病対象者数及び割合

(KDBシステム 2017年 7月診療分)

下記【図11】は、生活習慣病対象者のレセプトの内訳であるが、男性の50歳以上の50%

以上は高血圧症であり、女性も60歳以上が同等の割合となっている。高血圧症・糖尿病とも

男性の割合が高く、特に男性の糖尿病は全世代にわたり女性を大きく上回っている。女性は、

特に60歳以上の脂質異常症の割合が高くなっており、早期から男女の特性に合わせた生活習

慣病対策が重要と言える。

7位 狭心症 2.7%

8位 脂質異常症 2.7%

9位 不整脈 1.9%

10位 肺がん 1.9%

449 502 1,163

1,451 1,826 4,586

5,012

5.9% 13.4%

21.3%

32.8%

44.2%

49.4% 60.1%

0%

20%

40%

60%

80%

0人

1,000人

2,000人

3,000人

4,000人

5,000人

6,000人

0~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

【男性】 生活習慣病対象者数 14,989人 ( 被保険者 42,251人の35.5% )

生活習慣病対象者数 生活習慣病対象者割合

442 629

1,089

1,478 2,338

5,475

6,122

5.9%

17.7%

23.7%

32.6%

43.3%

51.3% 63.4%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0人

1,000人

2,000人

3,000人

4,000人

5,000人

6,000人

7,000人

0~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

【女性】 生活習慣病対象者数 17,573人 ( 被保険者 44,739人の39.3% )

生活習慣病対象者数 生活習慣病対象者割合

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- 13 -

・【図11】男女別年齢別生活習慣病レセプトの内訳

(KDBシステム 2017年 7月診療分)

(3)要介護者の疾病状況

要介護認定者の代表的な疾病は、「心臓病」、「高血圧症」、「筋・骨格」と続いている。

・【図12】要介護認定者の疾病状況

(KDBシステム 2016年度累計)

※要介護認定者は原則的には65歳以上の介護保険1号被保険者である。40歳から64歳までの

介護保険2号被保険者が要介護認定を受けるためには、要介護状態等の原因である身体上及び精

神上の障害が特定疾患によることが要件となる。

3.3%

15.9%

30.9%

51.1%

60.3% 65.4%

66.7%

4.9% 12.2%

23.9%

31.9% 38.1% 40.5% 40.5%

6.7%

22.9%

31.4%

42.6% 42.6% 45.5% 46.6%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

高血圧症

糖尿病

脂質異常症

【男性】

3.8% 7.8%

18.3%

37.4%

49.4%

56.3% 60.4%

2.8% 6.2%

11.2%

18.3%

24.3% 28.1% 29.2%

6.4% 12.1%

20.4%

35.8%

46.5%

52.5% 55%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

高血圧症

糖尿病

脂質異常症

【女性】

23.5%

53.3%

27.2%

60.6%

27.4%

9.2%

51.4%

38.4%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

糖尿病 高血圧症 脂質異常症 心臓病 脳疾患 がん 筋・骨格 精神

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下記【図13】は、40歳から64歳の介護保険2号被保険者の疾病状況である。主に生活

習慣病を起因とする割合が多い糖尿病・糖尿病合併症が24.1%を占めており、介護予防も

含めた生活習慣病対策が必要である。

・【図13】介護保険2号被保険者の疾病状況

(KDBシステム 2016年度累計)

3 特定健康診査・特定保健指導の状況

(1)特定健康診査受診率の推移

高崎市国保の特定健康診査受診率は、2009年度から2011年度までは減少傾向であっ

たが、2012年度からは、個別健診を無料化したことなどの影響により、受診率は上昇して

いる。しかしながら、県平均を下回っている状況である。

・【図14】特定健康診査受診率比較

(厚生労働省報告数値)

24.1% 28.7%

20.7%

4.4%

17.4%

24.7%

6.8%

32.4%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

糖尿病・

合併症

心臓病 脳疾患 がん 精神疾患 筋・骨格 難病 その他

32.2% 34% 35.5% 36.5% 36.6%

39% 39.6% 40.3% 41.1% 41.3%

33.7% 34.2% 35.3% 36.3%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

45%

2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度

高崎市 県平均(市町村国保) 全国平均(市町村国保)

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- 15 -

下記【図15】の2016年度の年代別受診率をみると、40歳から59歳までの受診率が低

くなっている。

・【図15】2016年度年代別特定健康診査受診率

(厚生労働省報告数値 2016 年度)

(2)特定保健指導利用率の推移

特定健康診査対象者(40歳以上の被保険者)のうち、特定保健指導の対象(内蔵脂肪症候

群該当者及び予備群(※))になる割合は、ほぼ横ばいで推移している。また、特定保健指導

対象者のうち、特定保健指導を利用した割合(利用率)は、県平均利用率を上回っていたが、

2016年度は低くなった。全国平均利用率と比較すると低い状況である。

・【図16】特定保健指導対象者の割合及び利用率比較

(厚生労働省報告数値)

15.3% 17.4%

21.3% 24.6%

35.3%

42.5%

47.2%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

11.8% 11.6% 12.0% 11.3% 11.5%

15.7% 13.9% 14.3% 13.6%

9.6%

14.3% 13.3% 13% 13.2%

14%

19.9%

22.5% 23% 23.6%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度

特定保健指導対象者の割合 特定保健指導利用率

県平均(市町村国保) 全国平均(市町村国保)

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- 16 -

(3)内臓脂肪症候群該当者及び予備群の推移

特定健康診査受診者に占める内臓脂肪症候群及び予備群の割合は、ほぼ横ばいで推移してい

る。

・【図17】特定健康診査における内臓脂肪症候群該当者及び予備群の割合

(厚生労働省報告数値)

(※)内臓脂肪症候群該当者及び予備群

腹囲が基準以上(男性 85㎝、女性 90㎝)でかつ、血糖・血圧・脂質の検査値が2つ以上基準

以上に当てはまる者を内臓脂肪症候群該当者とし、検査値が1つ基準以上に当てはまる者を予備

群としている。

内臓脂肪の蓄積により、高血圧値・高血糖値・脂質異常等の危険因子が増え、生活習慣病のリ

スクを増幅することから、特定健康診査では、内臓脂肪症候群該当者・予備群を把握することに

着目した検査を行い、検査結果を踏まえて特定保健指導に繋げている。

26.1% 26.1% 25.5% 26.6% 26.8%

27.7% 27.8% 27.7% 28.4%

27% 27.1% 27.1% 27.4%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度

高崎市 県平均(市町村国保) 全国平均(市町村国保)

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- 17 -

(4)特定健康診査有所見者の状況

【図18】は、内臓脂肪症候群該当者・予備群を把握するための健診項目と、それぞれの項

目で、検査結果数値が正常範囲を超えている者の割合である。県平均と比較すると、男女とも

糖代謝(空腹時血糖・HbA1c(※))と、LDLコレステロール(※)の有所見者の割合

が高くなっている。

・【図18】男女別各検査項目の正常範囲外数値者の割合

(KDBシステム 2016年度累計)

(※)HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)

血色素(ヘモグロビン)に、どのくらい糖がくっついているかを割合で示したもの。血液中の

糖濃度が高い状態が長く続いたりすることで、値が高くなる。過去1~2ヶ月の血糖値の状態を

反映するため、糖尿病の指標となる。

(※)LDLコレステロール

コレステロールを細胞へ運ぶという働きがあり、必要以上に多くなると細胞や血液の中にコレ

ステロールがたまり酸化してしまい、動脈硬化の原因になる。

28.3%

48.7%

26.1%

18.3%

9.3%

42.2%

73.5%

51.2%

25.6%

47.8%

29.7%

50.1%

28.7%

19.1%

10.2%

33.4%

62.6%

52.3%

27.1%

46.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%

BMI

腹囲

中性脂肪

GPT

HDLコレステロール

空腹時血糖

HbA1c

収縮期血圧

拡張期血圧

LDLコレステロール

県 高崎市

19.9%

16.9%

17.1%

7.8%

1.9%

26.6%

76.8%

46.3%

15%

59.9%

22%

18%

19%

8.9%

2.4%

21.6%

64.5%

46.5%

16.2%

57.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90%

BMI

腹囲

中性脂肪

GPT

HDLコレステロール

空腹時血糖

HbA1c

収縮期血圧

拡張期血圧

LDLコレステロール

県 高崎市

【女性】

【男性】

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(5)肥満・非肥満と生活習慣病リスク

【図19】は、特定健康診査受診者のうち、肥満・非肥満の割合とそれぞれの生活習慣病リ

スク保有率である。肥満者においては、服薬がある人と医療受診が必要な人を合わせると86.

8%という状況である。一方、腹囲等が基準値内の非肥満者においても、服薬ありと医療受診

が必要な人を合わせると、62.2%を占めており、生活習慣病のリスクが高い人が多数存在

していることが分かる。

・【図19】肥満・非肥満者の生活習慣病リスク保有率

(KDBシステム 2016年度累計)

下記【図20】は2016年度の特定健康診査受診者の状況である。腹囲等のリスクがあるに

もかかわらず服薬なしの人がいるほか、腹囲等リスクがなく服薬なしでも、血糖・血圧・脂質な

ど、なんらかのリスクがある人が多い。

・【図20】特定健康診査受診者の状況

(KDBシステム 2016年度累計)

 

服薬あり20.5%

服薬なし14.5%

血糖+血圧+脂質

血糖+血圧

血糖+脂質

血圧+脂質

血糖のみ

血圧のみ

脂質のみ

リスクなし

血糖+血圧+脂質

血糖+血圧

血糖+脂質

血圧+脂質

血糖のみ

血圧のみ

脂質のみ

リスクなし

931 706 173 565 106 609 119 0 245 705 186 230 602 1,132 192 1,214

453 323 196 545 23 583 398 0 43 252 108 50 788 601 159 2,270

健診受診者

腹囲等のリスクあり35.0%

服薬あり 25.7% 服薬なし 39.3%

腹囲等のリスクなし 65.0%

受診勧奨判定値(人)

保健指導判定値(人)

58.6%

39.5%

28.2%

22.7%

13.2%

13.8%

0%

24%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

肥満 35.0% 非肥満 65.0%

メタボリスクなし

メタボリスクあり

受診勧奨値以上

服薬あり

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下記【表3】は、特定健康診査受診者に占める非肥満型高血糖該当者の割合である。国、県、

同規模保険者平均と比較すると高崎市の割合は高くなっている。非肥満は、特定保健指導の対象

者とならないため、2016年度から「非肥満型高血糖者保健指導」を開始している。

・【表3】非肥満型高血糖該当者割合(%)

高崎市 県 同規模保険者 国

11.1 10.8 8.6 9.3

(KDBシステム 2016年度累計)

(6)特定健康診査受診者・未受診者別生活習慣病医療費

特定健康診査の受診者と未受診者のレセプト1件あたりの医療費の比較であるが、健診未受

診者の医療費が高い。生活習慣病患者の医療費は、生活習慣病でない者の2.8倍以上になっ

ているが、健診未受診者は、健診受診者に比べて生活習慣病患者の医療費と生活習慣病でない

者の医療費の差額が20,000円以上あるため、特定健康診査を受診することにより重症化

する前に医療機関で治療ができ、相対的な医療費の削減が図れると考えられる。

・【図21】特定健康診査受診・未受診者別生活習慣病医療費比較

(KDBシステム 2016年度累計)

(7)特定健康診査受診者及び未受診者の医療受診状況

【図22】は、特定健康診査受診者・未受診者の医療受診状況である。65歳から74歳ま

での特定健康診査受診者の割合は44.7%で、40歳から64歳の割合24.5%の約1.

8倍と高くなっている。

また、特定健康診査の受診・未受診にかかわらず、医療受診者の割合は、40歳から64歳

では52.4%である一方、65歳から74歳では77.4%で約1.5倍となっている。

40から64歳の特定健診未受診者の医療受診状況だけ治療なしの割合が多くなっており、

健診を受診しないことにより治療につながっていない可能性が考えられることから、若年層に

おける健診受診率の向上と早期発見による治療が必要と考えられる。

11,191円 2,290円

31,752円

6,499円

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000

健診未受診者

健診受診者

健診未受診者の生活習慣病医療費総額/健診対象者数

健診未受診者の生活習慣病医療費総額/健診対象者数(生活習慣病患者数)

健診受診者の生活習慣病医療費総額/健診対象者数

健診受診者の生活習慣病医療費総額/健診対象者数(生活習慣病患者数)

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・【図22】特定健康診査受診者・未受診者の医療受診状況

(KDBシステム 2016年度累計)

39.4%

8.2%

36.1%

16.3%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

健診未受診者

健診受診者

40~64歳特定健診対象者<100%>

治療なし

治療中

15.3%

7.3%

40.0%

37.4%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0%

健診未受診者

健診受診者

65~74歳特定健診対象者<100%>

治療なし

治療中

<24.5%>

<75.5%>

<44.7%>

<55.3%>

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- 21 -

第3章 健康課題

・人口に対する高齢化率が進んでいる。

・国保被保険者の年齢構成も、65歳以上

の割合が高い。

・54歳までの被保険者は男性が多い。

・医療費において、精神、狭心症、糖尿病

の割合が、同規模保険者と比べて高い。

・医療費全体及び1件あたりの医療費にお

いて、生活習慣病、特に高血圧、狭心症

などの循環器疾患、糖尿病が多い。

・要介護認定者の医療費は、認定を受けて

いない人に比べて高い。

・生活習慣病(特に高血圧症、糖尿病)の

割合が、40歳代から増加する。

・介護保険2号被保険者の疾病状況として

生活習慣病が主要起因となる糖尿病、糖

尿病合併症保有割合が比較的高い。

・特定健康診査受診率の伸びが鈍化してお

り、県の平均を下回っている。(特に4

0~54歳までの受診率が低い。)

・特定健診の結果、HbA1c・LDLコ

レステロールの有所見者割合が高い。

・非肥満者において、生活習慣病のリスク

がある人が多数存在し、中でも非肥満型

高血糖の割合は、国、県と比較し高い。

・特定保健指導の利用率が低い。

・高齢化率は進んでいるが、若年層男性が

被保険者の割合で高く、健診受診率が低

い。将来の被保険者構成を考え、若年層

からの生活習慣病予防についての対策を

実施する。

・生活習慣病を発症する前段階の若年層を

対象に、予防対策を実施する。

・特定健康診査受診率及び特定保健指導利

用率を上げるため、受診勧奨、周知内容、

実施方法等について、検討し、効果的に

実施する。

・特定健診の結果からリスクが高い人に対

して、重症化を予防する対策を実施する。

・非肥満者においても、生活習慣病のリス

クのある人が多いため、必要な対策の検

討、実施する。

現状把握からみえる主な健康課題 対策の方向性

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第4章 保健事業実施の目的及び目標の設定

序章に記載したとおり、「高崎市第2次健康増進計画(計画期間:2013~2022年度)」の

基本方針である「市民の健康寿命の延伸に向けた取組みの推進」に準じて、国保被保険者の健康寿命

を伸ばすことを目的とし、目的達成のため、健康課題や対策の方向性を踏まえ、下記の5つの目標に

向け保健事業を実施します。

目標 ①

生活習慣病に関する正しい知識を普及し、若年から健康づくりに関心をもつ人を増加させ

る。

目標 ②

特定健診の目的や早期発見の大切さを周知し、受診率を毎年向上

させる。

目標 ③

健診結果に応じた情報提供、保健指導、受診勧奨を実施し、

個々人の生活習慣病を改善できるような支援体制を整える。

目標 ④

特定保健指導の目的や疾病予防の大切さを

周知し、利用率を向上させる。

目標 ⑤

未受診者を適切に医療につ

なげたり、検査数値が適切にコ

ントロールできるよう、生活習慣

病の重症化を防ぐ。

ポピュレーションアプローチ

発症予防

重症化予防

目的被保険者一人ひとりが、自分自身の健康課題を正しく理解し、自主的

に健康増進及び疾病予防に取組むことで、健康寿命を延ばす

目 標

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第5章 保健事業実施計画

被保険者の健康寿命を延ばし、住み慣れた地域で安心して生活を送るためには、一人ひとりが病気

に関する正しい知識を持つこと、そして、自分がどのような状況にあるかを知ることが大切です。そ

のために、特定健康診査を受診し、その結果から自分の体の状態を知ったうえで、一人ひとりが健康

を意識した生活を送る、あるいは、早い段階で必要な治療を受け生活習慣病の重症化を予防すること

を支援するため、本計画においては、下記の保健事業について重点的に実施します。

(1)生活習慣病の発症予防

事業名 事業概要 2018 年度

2019 年度

2020 年度

2021 年度

2022 年度

2023 年度

1 特定健康診査

<集団健診>

特定健康診査の受診機会の提供6

~12月までの間、市内38箇所で

集団健診を無料で実施する。

・高崎地域( 4箇所 8回)

・倉渕地域( 8箇所 8回)

・箕郷地域( 3箇所 8回)

・群馬地域(11箇所15回)

・新町地域( 1箇所 8回)

・榛名地域( 9箇所14回)

・吉井地域( 2箇所13回)

継続 継続 継続 継続 継続 継続

特定健康診査

<個別健診>

特定健康診査の受診機会を多くす

るため、身近な診療所における特定

健康診査を実施する。

・市内指定医療機関 200箇所

継続 継続 継続 継続 継続 継続

3 人間ドック

特定健康診査でなく、人間ドックを

希望する方については、検診費用の

一部を助成する。

・25検診機関

継続 継続 継続 継続 継続 継続

特定健診未受

診者へのハガ

キによる受診

勧奨

特定健康診査を受診していない人

など健診継続者を増やす効果的な

対象を抽出し、受診勧奨を実施す

る。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

対象者については、毎年精査する。

5 特定保健指導

特定健康診査の結果、生活習慣病の

リスクが高い人に対し、生活習慣改

善等の保健指導を実施する。

・総合保健センター

・各支所地域保健センター

・市内指定医療機関49箇所

継続 継続 継続 継続 継続 継続

国の動向に合わせ教室内容の大幅な見

直しを実施する。利用率向上のための

対策を検討する。

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6 非肥満高血糖

者保健指導

特定保健指導に該当しない非肥満

者への生活習慣病リスク回避のた

めの対策を実施する。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

医療・健康課題に合わせ、高血糖者に

絞り実施する。

7 若年層への生

活習慣病対策

若年から健康管理を意識づけるた

め、はつらつ健診で受診勧奨値だっ

た方に対し、受診勧奨を含めた保健

指導を検討、実施する。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

(2)重症化予防

事業名 事業概要 2018 年度

2019 年度

2020 年度

2021 年度

2022 年度

2023 年度

生活習慣病

重症化予防

訪問

生活習慣病の重症化予防を目的と

して、血圧、血糖、脂質高値の人、

その他健診結果により保健指導が

必要な人に対し、訪問による保健指

導を実施する。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

訪問対象者、保健指導内容については、

毎年精査する。

生活習慣病

重症化予防

講演会

生活習慣病及び生活習慣病予備群

の方を対象に、生活習慣病に対する

正しい知識を持ってもらい、定期受

診・悪化予防啓発のための講演会及

び相談会を実施する。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

3 CKD(慢性

腎臓病)対策

医師会と連携し、慢性腎臓病重症化

予防対策を行い、人工透析治療者の

抑制を図る。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

医師会との連携を強化し、医療機関への

理解を促す。

(3)医療費適正化の推進

事業名 事業概要 2018 年度

2019 年度

2020 年度

2021 年度

2022 年度

2023 年度

重複頻回受診

者への保健指

導の実施

1ヶ月間に5箇所以上の医科で受

診している状態が3ヵ月継続して

いる人に対し、医療・生活・身体

状況に関する相談を受け、適正受

診に向けた保健指導を実施する。

継続 継続 継続 継続 継続 継続

医療費通知・

ジェネリック

医薬品差額通

医療費通知については年4回、ジ

ェネリック医薬品差額通知につい

ては年2回通知する。 継続 継続 継続 継続 継続 継続

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第6章 保健事業の評価・見直し

第5章で計画している保健事業については、目標が達成されているか否かについて、計画終了期間

(2023年度末)までに、評価指標により見直しを行います。

(1)生活習慣病の発症予防

事業名

目標(達成時期:2023年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

1 特定健康診査

<集団健診>

地域別・年代別の受

診者数及び受診率

特定健康診査受診で、

自己の健康状態を知

り、生活習慣改善に努

める人が増加。また、

特定保健指導の該当

者は特定保健指導も

積極的に受診。

・地域別年代別受診率

・特定保健指導実施率 2

特定健康診査

<個別健診>

3 人間ドック

特定健康診査未受診

者へのハガキによる

受診勧奨

受診勧奨通知発送数 未受診者の受診率

(30%以上)

・受診勧奨通知発送数

・未受診者の受診率

5 特定保健指導 特定保健指導実施率

生活習慣を見直し、健

診データが改善され

た人が増加。

(受診者の70%)

・特定保健指導実施率

・保健指導前後の健診

データ

6 非肥満高血糖者保健

指導

対象者数

(受診勧奨、保健指

導を含めた数)

保健指導対象者が生

活習慣病予防に配慮。

・対象者数

・保健指導実施回数

・対象者の健診データ

7 若年層への生活習慣

病対策

対象者数

(受診勧奨、保健指

導を含めた数)

保健指導対象者が生

活習慣病予防に配慮。

・対象者数

・保健指導実施回数

・対象者の健診データ

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(2)重症化予防

事業名

目標(達成時期:2023年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

1 生活習慣病重症化予

防訪問

訪問件数

接触率

訪問対象者の生活習

慣病重症化予防が図

れている。

(訪問対象者の

60%以上)

・訪問件数

・接触率

・定期受診率

・訪問前後の健診デー

2 生活習慣病重症化予

防講演会 参加者数

生活習慣病重症化予

防について理解し、生

活習慣の見直しがで

きている。

(講演会参加者の

50%以上)

・参加者数

・講演会後のアンケー

3 CKD(慢性腎臓病)

対策 専門医紹介数

人工透析導入に至ら

ない状態で維持され

ている。

(新規人工透析患者

が前年度より減少)

・専門医紹介数

・新規人工透析患者数

・人工透析医療費

(3)医療費適正化の推進

事業名

目標(達成時期:2023年度末) 評価指標

アウトプット アウトカム

1 重複頻回受診者への

保健指導の実施 訪問指導回数

訪問対象者が適正な

医療受診について理

解している。

(訪問対象者の

60%)

・訪問指導回数

・訪問対象者の医療費

医療費通知・ジェネ

リック医薬品差額通

通知郵送件数

・医療費の抑制

・ジェネリック効果額

(ジェネリック効果

額が前年度より増

額)

・通知郵送件数

・ジェネリック効果額

・年度の医療費

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第7章 保健事業実施にかかる関連組織

保健事業実施に関係する組織は下記のとおりです。

区 分 組織名(課名) 実施事業等

関係機関

及び団体

医師会

歯科医師会

薬剤師会

高崎市母子保健推進協議会

高崎市食生活改善推進協議会

群馬県

群馬県国民健康保険団体連合会

市民部 保険年金課

・国民健康保険資格賦課事業

・国民健康保険給付事業

・医療費適正化(ジェネリック普及、医療

費通知発送 等)

・人間ドック助成

保健医療部 健康課

・特定健康診査

・特定保健指導

・健康教育

・健康相談

・検(健)診

・保健指導

福祉部(※) 長寿社会課

介護保険課

・地域包括支援センター統括(介護予防事

業含む)

・介護保険給付事業

●上記の太字ゴシックは、国民健康保険被保険者のみに関連するものです。

(※)2017年3月末現在、国民健康保険被保険者の42.8%は65歳から74歳です。ま

た、65歳から74歳までの高崎市民の73.0%が、国民健康保険被保険者です。

65歳以上の方は、介護保険1号被保険者で、介護と医療は密接に関連していることから、

福祉部長寿社会課・介護保険課も掲載いたしました。

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第8章 個人情報の保護

1 基本的な考え方

本計画で実施する保健事業の実施及び評価で使用する医療・健康情報の取り扱いについては、

個人情報の保護に関する法律、高崎市個人情報保護条例、高崎市情報セキュリティポリシー及び

「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」などを踏まえた

対応を行う。

個人情報の管理・保護に十分に配慮しつつ、効率的な保健事業を実施する。

2 具体的な個人情報の保護について

具体的な取り扱いについては、次のとおりとする。

(1)医師会、健診機関、保健指導機関等の委託事業者から提出されたデータは、保険者での管理

及び保管の他に、代行機関である群馬県国民健康保険団体連合会に管理及び保管を委託する。

(2)医師会、健診機関、保健指導機関等の委託事業者との委託契約に際し、個人情報の厳重な管

理や目的外使用の禁止等を契約書に定め、委託先の契約遵守状況を管理する。

(3)医師会、健診機関、保健指導機関等が他の機関へ事業の一部を再委託する場合は、個人のデ

ータについての守秘義務等に十分注意することを契約書に定め、委託先の契約遵守状況を管理

する。

(4)医療保険者間のデータ移動については、「高齢者の医療の確保に関する法律第27条」に規

定されているとおり新保険者が旧保険者に求めることができるが、請求の際は受診者からの同

意をとる。

(5)代行機関である群馬県国民健康保険団体連合会から受領したデータは、国への実績報告のた

め、国が示す標準様式に準じ、電子化し保管年限を5年とする。

(6)高崎市情報セキュリティポリシーを厳守し、保有する情報資産の機密性、完全性及び可用性

を維持するため情報セキュリティ対策を講じる。

第9章 保健事業実施計画(データヘルス計画)の公表

高崎市国民健康保険保健事業実施計画(高崎市国保データヘルス計画)には、国民健康保険制度の

現状のほか、健康課題を裏付けるデータや具体的な保健事業の内容や目標が掲載されていることから、

その内容を被保険者に広く知ってもらい、積極的な協力を得るため、ホームページに掲載し公表しま

す。

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第10章 地域包括ケアに係る取り組み

団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、誰もが安心して暮らし続けられるよう、住ま

い・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」を構築していくこ

とが求められています。

(1)地域で被保険者を支えるまちづくり

住まい・医療・介護・予防・生活支援など、暮らし全般を支えるための直面する課題などについ

ての議論に国保保険者として参加する。

(2)課題を抱える被保険者の把握

KDBデータなどを活用してハイリスク群・予備群等の課題を抱える被保険者を抽出し、医療・

介護等の多職種で情報を共有するなど、より良い支援につなげる。

(3)地域で被保険者を支える仕組みづくり

KDBデータなどで抽出した課題を抱える被保険者に対し、保健師による訪問活動や健康教室等

参加への働きかけを行う。

また、高崎市高齢者安心プラン(高崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画)では、地域包括ケア

システムの構築に向けた取り組みを行っており、今後もさらに推進していきます。

取り組み 内 容

高齢者あんしんセンター

の機能強化

高齢者の総合相談業務や介護予防ケアマネジメント業務等を行う

高齢者あんしんセンターを28ヶ所設置し、「待つ福祉から出向く福

祉へ」を合言葉に地域への積極的な訪問活動を展開するなど、地域

の高齢者の状況や課題を把握し、より高齢者に寄り添った支援を行

っています。

在宅医療・介護連携の

推進

医療と介護の関係団体が連携して、包括的かつ継続的にサービス

を提供する体制の整備が必要であり、本市では、2015年に高崎

市医療介護連携相談センター南大類へ委託し、協働で事業を実施し

ております。また、翌年には高崎市医療介護連携相談センターたか

まつを設置するなど、在宅医療・介護連携の推進に努めています。

日常生活への支援

介護保険で対応していないきめ細やかな生活支援として、「高齢者

配食サービス」、「はいかい高齢者救援システム」、「高齢者等あんし

ん見守りシステム」、「介護SOSサービス」、「高齢者買い物支援」

など、高齢者が安心して暮らせるよう本市独自の支援を実施してい

ます。

※この他にも地域包括ケアに係る取り組み等を実施しています。