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日皮会誌:94 (5), 557-567, 1984 (昭59) Yersinia enterocolitica感染症と結節性紅斑 池谷 吉井 敏彦 高間 才司***中根 Yersinia enterocolitica (以下Ye. e.と略す)感染 に伴う結節性紅斑(以下ENと略す)の3例を報告す るとともに,他の原因によるEN,多形惨出性紅斑, Yersinia胃腸炎および本邦においてこれまでに報告 された同症の3例を合わせてその病態を比較検討し た. Ye.e.感染に伴うENは6例とも抗Ye. e.血清によ る血清凝集反応は陽性であり,糞便培養により5例か らYe. e. O3が分離された. 臨床的には全例にEN出現前に腹痛,下痢,腹部不 快感などの腹部症状があり,その他発熱,関節痛がみ られた.他の原因によるENに比較的頻度の高い上気 感染症状はみられなかった. Yersinia腸炎はSalmonellaによる腸炎と比較して 決してまれな疾患ではなく,またYe. e.感染に伴う ENの出現頻度は欧米の報告とほぼ一致し,皮膚科領 域においても腹部症状を伴うENに対してYe. e.の 検索が必要である. Yersinia感染症は欧米,とくにFrance", Finland", Sweden3)などの北欧に多くの報告がみられ,皮膚科領 域においてもENの病因として注目されている3)4)し かし本邦においてはYersinia感染症に対しての関心 が比較的低いためか,それに伴うENの報告はきわめ 愛知医科大学皮膚科学教室(主任 佐々田健四郎教授) *加茂病院 **市立半田病院 ¨*国療中部病院内科 ****加茂病院中央検査室 Toshihiko Ikeya, Hiromichi Takama Hiroshi Shigeno, Saiji Yoshii and Yoshio Nakane : Yer- sinia enterocolitica infection and Erythema Nodosum 昭和58年11月9日受理 別刷請求先:(〒480-11)愛知県愛知郡長久手町大字岩 作字雁又21 愛知医科大学皮膚科学教室 池谷 弘道* 滋野 広** 嘉良B**** て少なく,現在まで内科領域で3例の症例報告゛をみ るにすぎずほとんど知られていない. 我々は豊田市加茂病院において1978年1月から1980 年12月にいたる3年間に3例のYe. e.感染に伴うEN を経験した. そこで同期間の加茂病院における糞便培養結果より Ye. e.感染症を集計し, Salmonella感染症と比較し た.またこれまで本邦において報告されたYe.e.感染 に伴うEN3例と自験例3例,あわせて6例の病態を 検討するとともに,同期間に加茂病院皮膚科を受診し た他の原因によるEN,多形惨出性紅斑との比較を試 みた. その結果を述べるとともに腹部症状を伴うENで はYersiniaの検索が必要と思われたので報告する. 対象および方法 I.症例 症例1 :31歳女性.主婦.妊娠3ヵ月. 家族歴,既往歴:特記すべきことなし. 現病歴:1978年10月4日, 38.3℃の発熱があり,翌 5日に腹部不快感とともに腹痛,下痢をきたした.モ の後腹部不快感が持続していたが10月10日より両下肢 および右腕に発疹を生じたため10月12日加茂病院皮膚 科を受診した.皮疹は右下腿部に周辺に紅斑を伴う有 痛性結節11,左下腿および大腿外側に有痛性硬結数 コ,右上腕内側にも同様皮疹を1コ認め臨床的にEN と診断した(図1). 患者より提出させた糞便の培養からYe. e.を分離 した.初診日の抗Ye. e.血清凝集反応は80倍陽性で あった.妊娠中であったため整腸剤(Lactobacillus, ラックB⑧日研)の内服のみで経過を観察した.皮疹お よび自覚症状は3週間後に軽度の色素沈着を残して消 退した.しかしこの時点での血清凝集反応は160倍陽性 であった. なお1979年4月20日に正常児を出産し,出産時の臍 帯血の抗Ye. e.血清凝集反応価は20倍以下陰性で あった.児はその後現在にいたるまで異常を認めてい ない. 症例2 :38歳女性.検針巡回業.

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  • 日皮会誌:94 (5), 557-567, 1984 (昭59)

    Yersinia enterocolitica感染症と結節性紅斑

    池谷

    吉井

    敏彦  高間

    才司***中根

              要  旨

     Yersinia enterocolitica(以下Ye. e.と略す)感染

    に伴う結節性紅斑(以下ENと略す)の3例を報告す

    るとともに,他の原因によるEN,多形惨出性紅斑,

    Yersinia胃腸炎および本邦においてこれまでに報告

    された同症の3例を合わせてその病態を比較検討し

    た.

     Ye.e.感染に伴うENは6例とも抗Ye. e.血清によ

    る血清凝集反応は陽性であり,糞便培養により5例か

    らYe. e. O3が分離された.

     臨床的には全例にEN出現前に腹痛,下痢,腹部不

    快感などの腹部症状があり,その他発熱,関節痛がみ

    られた.他の原因によるENに比較的頻度の高い上気

    感染症状はみられなかった.

     Yersinia腸炎はSalmonellaによる腸炎と比較して

    決してまれな疾患ではなく,またYe. e.感染に伴う

    ENの出現頻度は欧米の報告とほぼ一致し,皮膚科領

    域においても腹部症状を伴うENに対してYe. e.の

    検索が必要である.

              緒  言

     Yersinia感染症は欧米,とくにFrance", Finland",

    Sweden3)などの北欧に多くの報告がみられ,皮膚科領

    域においてもENの病因として注目されている3)4)し

    かし本邦においてはYersinia感染症に対しての関心

    が比較的低いためか,それに伴うENの報告はきわめ

    愛知医科大学皮膚科学教室(主任 佐々田健四郎教授)

      *加茂病院

     **市立半田病院

     ¨*国療中部病院内科

    ****加茂病院中央検査室

    Toshihiko Ikeya, Hiromichi Takama Hiroshi

     Shigeno, Saiji Yoshii and Yoshio Nakane : Yer-

     sinia enterocolitica infection and Erythema

     Nodosum

    昭和58年11月9日受理

    別刷請求先:(〒480-11)愛知県愛知郡長久手町大字岩

     作字雁又21 愛知医科大学皮膚科学教室 池谷 敏

     彦

    弘道* 滋野  広**

    嘉良B****

    て少なく,現在まで内科領域で3例の症例報告゛をみ

    るにすぎずほとんど知られていない.

     我々は豊田市加茂病院において1978年1月から1980

    年12月にいたる3年間に3例のYe. e.感染に伴うEN

    を経験した.

     そこで同期間の加茂病院における糞便培養結果より

    Ye. e.感染症を集計し, Salmonella感染症と比較し

    た.またこれまで本邦において報告されたYe.e.感染

    に伴うEN3例と自験例3例,あわせて6例の病態を

    検討するとともに,同期間に加茂病院皮膚科を受診し

    た他の原因によるEN,多形惨出性紅斑との比較を試

    みた.

     その結果を述べるとともに腹部症状を伴うENで

    はYersiniaの検索が必要と思われたので報告する.

             対象および方法

     I.症例

     症例1 :31歳女性.主婦.妊娠3ヵ月.

     家族歴,既往歴:特記すべきことなし.

     現病歴:1978年10月4日, 38.3℃の発熱があり,翌

    5日に腹部不快感とともに腹痛,下痢をきたした.モ

    の後腹部不快感が持続していたが10月10日より両下肢

    および右腕に発疹を生じたため10月12日加茂病院皮膚

    科を受診した.皮疹は右下腿部に周辺に紅斑を伴う有

    痛性結節11,左下腿および大腿外側に有痛性硬結数

    コ,右上腕内側にも同様皮疹を1コ認め臨床的にEN

    と診断した(図1).

     患者より提出させた糞便の培養からYe. e.を分離

    した.初診日の抗Ye. e.血清凝集反応は80倍陽性で

    あった.妊娠中であったため整腸剤(Lactobacillus,

    ラックB⑧日研)の内服のみで経過を観察した.皮疹お

    よび自覚症状は3週間後に軽度の色素沈着を残して消

    退した.しかしこの時点での血清凝集反応は160倍陽性

    であった.

     なお1979年4月20日に正常児を出産し,出産時の臍

    帯血の抗Ye. e.血清凝集反応価は20倍以下陰性で

    あった.児はその後現在にいたるまで異常を認めてい

    ない.

     症例2 :38歳女性.検針巡回業.

  • 558

    図1 症例1.皮疹臨床像(左下腿)

    池谷 敏彦ほか

    図2 症例3.皮疹臨床像

    表1 Yersinia enterocolitica03による結節性紅斑一本邦報告例

    報告者 報告年次 初診 年齢 性別 糞便培養血 清凝集価

    治  療 排菌期間(糞 便)

    動物との接触感染源の検索など

    1 自験例1 1979197810.12 31歳 女

    Yersiniaenterocolitica 03生物型4

    160ラックB投与10日間で軽快

    10.13→10.28(+)11.7(-)

    犬・猫を飼つている

    2 自験例2 198119806.5

    38歳 女Yersiniaenterocolitica 03生物型4

    1280ラックB投与18日で軽快

    6.6→6.16(十)6.20(-)

    畜舎電気メータの検針をしている夫,長男,長女は糞便培養(-)

    3 自験例3 198119806 .25

    36歳 女Yersinia

    enterocolitica 03生物型4

    160 ラックB投与 4日で軽快(投与前より軽快傾向)

    6.26(十)7.×4(-)

    モルモットを飼っている

    4 金 沢ら 197719765 .10 29歳 女

    Yersiniaenterocolitica 03生物型4

    160minocyclin無効

    プレドニソロソで軽快

    5.10(十)5.13(-)

    -

    5 金 沢ら 19771976

    10. 645歳 女

    Yersiniaenterocolitica 03生物型3

    1280投薬なし2週間で軽快

    10. 6→11. 9(十)11.16レ)

    -

    6 加  藤 197819775 .20 42歳 女 陰  性 320 不  明 -

    長男発熱血清凝集価上昇

     家族歴:祖父に喘息.父親に肺結核.

     既往歴:特記すべきことなし.

     現病歴:1980年5月17日より2日間39.5℃の発熱が

    あり,5月20日に腹痛および腹部不快感があったが,

    1日で消退した.5月29日に再び39℃の発熱とともに

    左下腿外側および右足首部に有痛性の潮紅を伴う皮下

    硬結が出現した.翌30日に下痢,31日に関節痛が出現,

    6月2日に加茂病院内科を受診し,6月5日皮膚科へ

    紹介された.

     臨床症状よりENと診断し,諸検査を施行した.患

    者糞便中よりYe. e.を分離した.皮疹は約4週間で消

    退したが,抗Ye. e.血清凝集価は,初診時1,280倍陽

    性,6月16日1,280倍陽性,6月30日640倍陽性で7月

    20日にも320倍陽性を示していた.治療は症例1と同じ

  • Yersinia感染と結節性紅斑

      表2 臨床検査成績

    559

    症  例 1 2 3 金沢例1 金沢例2 加藤例

      性

    年  齢

    31

    38

    36

    29

    45

    42

    白血球

    赤血球(×104)

    血沈(中間値)

    CRP

    ASLO

    RA

    血清総蛋白(g/dl)

    アルブミソ(g/dl)

    クソケル

    GOT

    GPT

    LDH

    アルカリフォスフアターゼ

    血清アミラーゼ

    血清梅毒反応

    尿 糖

    尿蛋白

    糞便潜血反応

    オルトリシン

    クアヤック

    ツベルクリソ反応

    生食皮内反応

    胸部X-P

    咽頭培養

       7200

       384

        60

         6+

        40

        ND

        ND

        ND

        4.2

        5

        4

        ND

        5,4

        65

        -

        -

        -

        -

        -

       6χ7

       11X15

       0χ0

      異常なし

    Streptococcus pneumomae

    α-StreptococcusNeisseria

       9100

        369

         88

         3十

        256

         -

         6.9

         3.3

        12.3

        13

         9

        341

         6.8

        ND

        ND

        -

        -

        +

        +

       Oχ0

       0χ0

      異常なし

    a-StreptococcusNeisseria

       12000

        404

        48

        +

        128

        -

         7.2

         4.4

         3.3

        17

        11

       391

         6.4

       103

        -

        ND

        ND

        ND

        ND

       Oχ0

       0χ6

       0χ0

      異常なし

    α-StreptococcusNeisseria

      5000

      406

       60

       5十

      250

       -

       6.6

      68.6%

    TTTU 9.4

       17

       6

      300

       4.3

      ND

       -

       一

       升

    ヘンテシソ+

       -

      21×21

      ND

     異常なし

       -

     9500

     427

     100

      3十

     200

      -

      7.2

      50%

      7.5

      24

      18

     260

      7.5

     ND

      -

      一

      士

      -

      -

     18×19

     ND

    異常なし

     ND

    8600

     421

     50

      2十

     一

    5×5

    10X15

    0×0

    く整腸剤のみ投与した.

     症例3 :36歳女性.主婦.

     家族歴,既往歴:特記すべきことなし.

     現病歴:1980年6月11日に腹痛を伴う下痢があり,

    以後腹部不快感が継続した.6月18日全身倦怠感とと

    もに37.3℃の発熱があり,6月20日に両下肢に有痛性

    紅色結節が多発した(図2).その後2日間両膝関節痛

    があった.皮疹が消退しないため6月25日皮膚科を受

    診した.ENと診断し,前2例と同じく整腸剤のみで経

    過を観察した.

     皮疹は約2週間で消退したが腹部不快感は皮疹消退

    後も約1週間継続した.抗Ye.e.血清凝集反応は初診

    時80倍陽性,6月30日160倍陽性,7月14日にも160倍

    陽性であったまた糞便培養にてYe.e.を分離した.

     Ye. e.感染に伴うENの自験例3例と既報告例3

    例5)6)の臨床像の概要と臨床検査成績の一覧を表1,2

    に示した.

     II.対象

     1978年1月から1980年12月までの3年間に加茂病院

    を受診した患者(新患総数147,682名,うち皮膚科新患

    数16,165名)に対し,糞便培養を行った4,694例のうち,

    Ye. e.およびSalmonella属の検出された症例を集計

    し,初診年月日および居住地別に整理した.

     豊田地区の人口,養豚施設については豊田市役所の

    資料によった.

     III.方法

     糞便培養の検体材料は直接採便および糞便提出され

    たもので,分離培地にはSS寒天培地,DHL寒天培地

    を用い,24時間36℃で培養し,更に室温にて24時間放

    置した後,疑わしい集落について分離培養後同定した.

    また必要に応じて1/15M, PBS (pH 7.6)を用いて4℃

    で2~3週間増菌培養を行った.

     血清型は市販の抗血清(東芝化学工業)を用いて決

    定した.

  • 560 池谷 敏彦ほか

    表3 Yersinia enterocoliticaとSalmonella属の

     糞便培養陽性症例数

              1978~1980全科外来新患S!:147,682

                   糞便培養数4,694

       Yersinia

    enterocolitica 03 58Salmonella207

    男 女 小計 男 女 小計

    小 児 32 20 52 94 48* 142

    成 人 3 3 6 36" 29゛ 65

    計 35 23 58 130 77 207

     'Salmonella typhi 1例を含む

    "Salmonella typhi

     Salmonella paratiphi各1例を含む

     患者血清のYe. e.に対する抗体価の測定はYe. e.

    の100℃2時間30分の加熱死菌を抗原としてWidal法

    に準処して行った7).

    ENの症例については血清学的検査,ツベルクリン

    反応,咽頭培養および前述の糞便培養,病理組織学的

    検査を行った.

              結  果

     I. Ye. e.検出症例数および菌の同定

     前述3年間の加茂病院における糞便培養検体4,694

    例のうちYe.e.を検出したものは58例であった.その

    うちENを伴ったものは前述の3例ですべて成人女

    性,ENを伴わず下痢ないし腹痛もしくは両者のあっ

    たものは小児52例(男32例,女20例),成人3例(全例

    男性)であった(表3).

     ENを伴ったYe. e.感染症の3例の糞便より検出し

    た菌の同定の結果は表4に示すごとく3例ともYe. e.

    血清型03群,生物型4型であった.

     抗Ye. e. O3血清凝集反応はENを伴った3例は全

    例80倍以上で陽性,小児の下痢ないし腹痛の症例では

    測定を行いえた27例中12例が陽性であった.また他の

    原因によるENで血清凝集反応を行った17例および

    多形惨出性紅斑の18例はすべて40倍以下の陰性であっ

    た(図3).

     II. Salmonella属検出症例数

     3年間にSalmonella属を検出した症例は207例で,

    小児142例(男94例,女48例)成人65例(男36例,女29

    例)であった(表3).

     in. Yersinia感染年齢,性別症例数

     糞便よりYersiniaを検出した58例のうちわけは生

    後5ヵ月より38歳にわたり,1歳をピークとして低年

    表4 分離菌の血清学的,生物学的性状

    血 清 型 症例1 2 3

    抗Yersinia

     enter ocolitica抗体゛

          0,.,

          03

          05

          09

          09

    ゛東芝化学工業株式会社製

    生 物 型 症例1 2 3

    生化学的反応

     Indole

     Lactcise

     Xylose

     Trehalose

     Ornlthine

      decarboχylase

     β・Galactosidase

     硝酸塩還元

    Yersinia enterocolitica 血清型Os生物型4

    ×12個・

    xe4o

    ×32・

    ×ISO

    X10

     0●

                           ○○○

     ●*             □○○○

    ○0●             ○○

                           ooo

    ×40

    ≦×2@

      ○        □口口口口                ○《)○○

    □ O O□ロロロ呵§8 §鄙8 °゜8°゜

    糞便培養 十    一    -    +

    y・rsiniiEH 01k・I l≫  EEM  小児下痢   S    17    11    17

    ○女 □男 ●軸告例 ・糞便培養陰性

    図3 Yersinia enterocolitica0, の血清凝集価

    齢層に著しく多く,5歳以下が40例(69%)を占めて

    いた.これに対し成人(17歳以上)は6例(10.3%)

    と少なく,40歳以上の症例はみられなかった.ENを

    伴った3例はいずれも30歳代で最も高年齢層であった

    (表5,図4).

     性別では小児では男児が女児よりも多い傾向がみら

    れたが,成人では男女差はみられなかった(表5).

     IV. Yersinia感染月別症例数

     Yersinia感染症58例の月別症例数は8月をピーク

  • Yersinia感染と結節性紅斑

    表5 Yersinia enterocolitica03感染症年齢別症例

     数

    年 齢 男 女 小 計

    0 6 2 8

    40

    1 7 2 9

    2 1 7 8

    3 6 0 6

    4 4 1 5

    5 2 2 4

    6 3 0 3

    10

    7 1 0 1

    8 1 0 1

    9 0 3 3

    10 0 2 2

    n 1 0 12

    12 0 1 1

    小 計 32 20 52

    17 1 1

    21 1 1

    28 1 1

    31 1 1

    36 1 1

    38 1 1

    小 計 3 3 6

    計 35 23 58

    1978~1980

    に夏から秋に多く,冬から春とくに1~4月に少な

    かった.ENを伴った症例は6月に2例,10月に1例で

    あった(図5入

     V. Yersinia感染症の豊田市における発生分布と

    養豚施設数

     豊田市における3年間のYersinia感染症は地理的,

    時間的に散発例が多く,1組の父子例を除いて家族内

    発生や集団発生はみられな力iつた.症例は人口の多い

    所に多く,地域別の発生率に著しい差はみられなかっ

    た.

     Yersiniaの最も重要な感染源と言われるブタ8)20)21)

    に関しては養豚施設と本症発生の間に関連はみられな

    かった(表6,図6).

     VI. Yersinia感染症とEN

     加茂病院における3年間の皮膚科新患総数16,165名

    561

    図4 Yersinia enterocolitica O3感染症年齢分布.58

     例(1978~1980)

                 総勁5● lill~Ilia

    図5 Yersinosis月別症例数

    のうち,サルコイドーシス,結核, Behret病を除いた

    ENはYe. e.感染に伴う3例を含めて23例であった

    (表7).これを年齢別にみると最低20歳から最高76歳

    までにわたり,31歳~40歳に著しく多く,また性別で

    は女性が21例で91.3%を占めていた(図7).

     月別の発症数では12月~2月には症例がなく,3月

    ~n月にわたり比較的均等に発症していた(図8).

     Yersinia感染を伴わないEN 20例のうち16例に咽

    頭培養,全例にASO, 17例にASKを行った.その結果

    咽頭培養でβ・streptococcus A群が検出されたもの1

    例,ASO値異常2例,ASK値異常1例の計4例で溶連

    菌感染との関連が示唆された.またこの20例に対する

    Yersiniaの検索成績では糞便培養,血清凝集反応の両

    者ともあるいはいずれかが陰性で,仝例Yersinia感染

    は否定された(表7).

     Ye. e.感染を伴う3例においては溶連菌感染を示唆

    する検査成績は得られなかった(表2).

     VII.病理組織学的所見

  • 562 池谷 敏彦ほか

    表6 豊田市における地区別Yersinia enter-

     ocolitica03感染症

                    (1978~1980)

    地区 症例数 人 ロ

    (1981.1.1)

      人 ロ10万対発生率

    養豚施設数

    保 見 2 16,219 4.1 7

    猿 投 8 25,819 10.3 6

    石 野 1 5,626 5.9 2

    拳 母 22 98,474 7.4 9

    高 橋 6 38.506 5.2 6

    松 平 0 6.809 0 7

    高 岡 8 58,590 4.6 5

    上 郷 4 30,332 4.4 8

    豊田市 51 280,375 6.1 50

    その他 7 豊田市周辺三好町3 藤岡町2 東郷町2

    数川

    10 20 30 40 50 60 70 80年令

     [ニコ女  1 lYa.FH (女)㎜男

    図7 結節性紅斑年齢別発症数(23例)

    1 2

    乙女

       図8

    3 4 5・

    7 89 10 11 12 月

    I I Ye,Fill女)㎜男

    結節性紅斑月別発症数(23例)

     23例のENに対して行った病理組織学的検査の結

    果は,ほぼ全例真皮深層から皮下組織にかけてのse-

    ptal panniclitisが主病変であり,小円形細胞と好中球

    の浸潤が主であった.血管炎像は軽度であり,従来言

    われているENとYe. e.によるENとの病理組織学

    的な差異は認めなかった(図9, 10).

    図6 豊田市におけるYersinosis発生分布

     (1978~1980)

              考  按

     各種動物の病原菌として主に獣医学の分野で重視さ

    れていたグラム陰性梓菌のYe. e.がかなり高頻度に

    ヒトの病原菌となりうる事実が明らかにされ,医学領

    域で注目されはじめたのは1964年Carlsonら9),Mol-

    laretら1o)の報告以来であり,現在では本菌は小児下痢

    症の病原菌の一つとして確認されているU)

     本邦においては1972年にZenyojiら12)がはじめてヒ

    トからのYe.e.の分離培養に成功し,それ以降詳細な

    菌学的研究8)がなされ,ヒト感染例の報告もみられる

    ようになった.

     Ye. e.感染の臨床症状はAhvonen2)によれば5つの

    臨床型すなわち,①終末回腸炎,腸間膜リンパ節炎お

    よび虫垂炎型,②胃腸炎型,③EN型,④関節炎型,

    ⑤敗血症型に分類し,これらが単独あるいは重複して

    発現するとしている.

     皮膚科領域に関連の深いENの原因としてYe. e.

    感染がかなりの高頻度にみられるとの報告は北欧こと

    にSweden, Finlandに多くみられるが,本邦において

    は前述のごとく3例の報告があるのみで,本菌とEN

    の関連についてはほとんど知られていない.

     I. Yersinia感染症

     Ye. e.感染症の頻度についてMarksら13)は1年3

  • 563Yersinia感染と結節性紅斑

    葬id

    と:

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    uinsopofsi BuisitJAjg    i ^

  • 564

    図9 症例1.生検組織像 ×40

    池谷 敏彦ほか

    カ月間に,胃腸症状のある小児6,364例の糞便培養から

    Ye. e. 181例(2.8%), Salmonella 280例(4.4%)を

    分離したとしている.本邦の成績では篠塚ら14)が同様

    に小児1,156例からYe.e.を18例, Yersinia pseu-

    dotuberculosisを2例あわせて20例(1.7%), Sal-

    monella 42例(3.6%)を分離している.これと我々の

    成績を比較してみると,我々は4,694例の糞便培養から

    Ye. e. 58例(1.24%), Salmonella 207例(4.4%)を

    分離し,数値的にほぼ同様の結果であった.これらの

    成績からYe. e.感染症はSalmonella感染症の1/

    2~1/4にあたり決して稀な疾患ではないことが窺がわ

    れる(表3).

     一方Ye. e.感染症の年齢別頻度はVandepitteら15)

    はO歳から85歳までの患者の集計で5歳以下が70%を

    占めるとしており, Bergstrandら16)は13歳までの小児

    の集計で90%以上が5歳以下であったとしている.ま

    た篠塚ら14)はやはり13歳までの小児の統計で65%が5

    歳以下であったと報告している.

     我々の成績でも58例中40例(68%)が5歳以下,50

    例(86%)が10歳以下であり従来の報告とほぼ一致し

    た(表5,図4).

     Yersinia感染症の季節的動向は我々の成績では夏

    から秋に多く,冬から春に少ないはっきりとした季節

    図10 症例3.生検組織像 ×200

    差がみられた(図5).篠塚ら14'は7月に多く認め他は

    年間ほぼ平均して検出したとしており,やはり夏に多

    い傾向を示している.

     一方北欧の報告をみるとArvastonら17)は12月を

    ピークとして秋から冬に多く,5~6月に最も少ない

    としており, Noyenら18)またはVandepitteら15)も著

    明ではないが秋から冬に多いと報告しており,夏から

    秋に多い我々の成績や,夏に多いとする篠塚らの本邦

    の報告とは異なる傾向がみられた.この点は菌学的に

    Ye. e.が好冷性状を示す点から,また感染経路を追求

    する上からも興味深い成績である.

     本邦においては1972年以来Yersinia感染症の集団

    発生の報告がみられる19)20)が,欧米におげる報告はす

    べて散発例である8).我々の結果では一組の家族例を

    のぞいていずれも散発的な発生であったことから,

    Yersinia感染症は日常散発的,普遍的にみられる疾患

    と考えられる(表6,図6).

     II.菌学

     菌学的には我々の症例はすべてYe. e.血清型03

    群,生物型4型であった.なおこの他に同期間に咽頭

    よりYersinia pseudotuberculosisを検出した症例が

    1例あった.

     Ahvonen2)はFinlandにおいてはYe. e. Oo群は北

  •      Yersinia感染と結節性紅斑

    表8 YersinosisとEN, EEMの臨床症状の比較

    EN 26 EEM 18 Yersinia下痢症

    Yersinia 6* 非Yersinia 20 Yersiniao 非Yersinia 16 小児52 成人3

    腹部

    症状

    腹 痛 6 6 0 2 27 3

    下痢 5 4 0 0 49 3

    両者 5 2 0 0 24 3

    発    熱 5 7 0 9 26 1

    関 節 痛 5 7 0 0 0 0

    咽頭痛咳など 0 13 0 13 16 0

    *自験例3例および本邦報告例3例

    case/day 1?     10      g  before←EN h^after   ?

    金沢例1

    29 ♀

                      ピ

    金沢例2

    45 ♀ l皿

    38.5‘      |

    m

    加藤例

    42 ♀

    匡コ

         i

    自験例

     131 ♀

    [E]  a 四

    自験例

     238 ♀

    に39.5‘‾l

           ㎜

    39.0‘

    -

    �s自験例

     336 ♀

    37.2°

    四扁

      [二二Σ]発 熱 『ユヨ関節痛 吻7m下 痢 ㎜腹 痛

    図11 Yersinosisにおける結節性紅斑出現と他症状出現時期の関係(本邦報告例)

    部に,03群は南部に多いとしており,本邦での報告も

    多くは03群であるが,05群,09群12)やYersinia

    pseudotuberculosis14)2o)の分離の報告もあり,今後さ

    らに詳細な研究が必要であろう.

     従来Ye. e.感染と豚肉の関係が重視されているの

    で我々は豊田地区の養豚施設数を調査してみたが,発

    症数との間にはっきりした関係は得られなかった(表

    6).

     Yersiniaの感染源について浅川ら21)22)は豚肉ある

    いはマナイタが感染源であろうとし,また善養寺は本

    菌の好冷性状を指摘し,食肉の冷蔵庫保存の危険性に

    ついて注意を促がしている.欧米と異なり本邦におい

    ては夏から秋にYersinia感染症が多い理由として食

    565

    生活の習慣の違い,特に夏季に生鮮食品を食すること

    が多い事も一つとして考えられる.

     III. Yersinia感染症とEN

     ENのなかでYersinia感染に伴うENの占める割

    合は,我々の成績では23例中3例(13.0%)であった.

    これに対しWinbrad23)(Sweden)は21.9%, Hanuk-

    selaら4)(Finland)は18%, Deboisら24)は14.8%とし

    ており,我々の成績と大きな差はみられない,

     一方ENのうち溶連菌感染によるものの比率につ

    いても我々の成績では17.4%,Winbrad23)は21%,

    Deboisら24)は22.2%でやはり大きな差はみられな

    かった. Yersinia感染に伴うEN,他の原因によるEN

    とも女性に著しく多い点も彼らの成績と同様であっ

  • 566 池谷 敏彦ほか

    た.

     Ye. e.感染に伴うENの臨床症状を自験例3例と既

    報告例3例5)6)を合わせて検討してみると,6例中下痢

    と腹痛の両者をみたもの5例,腹痛のみをみたものは

    1例であった.また発熱が5例に,関節痛も5例にみ

    られたが,上気道感染症状は1例もみられなかった.

     一方他の原因によるEN 20例のうち腹痛のみをみ

    たもの6例レ下痢のみをみたものが4例あったが,両

    者をみたものは2例にすぎなかった.それにひきかえ

    上気道感染症状をみたものは13例と多く, Ye. e.感染

    に伴うENとは明らかに異なる傾向を示した. EN,多

    形惨出性紅斑およびYersinia胃腸炎における臨床症

    状の出現頻度を比較して表8に示した.

     Ye. e.感染に伴うENにおいて腹部症状が全例にみ

    られたが,それらの症状の出現とEN出現の時間的関

    係を図11に示した.腹痛は全例でENに先行したが下

    痢は4例で先行し1例でEN出現後に発症,1例は下

    痢を伴なわなかった.発熱は一定した傾向はみられず,

    また関節痛はEN発症と同時かまたは発症後に多く

    出現する傾向がみられた.

     Hanukselaら4)は37例の皮膚症状を伴うYersinia

    感染症を集計し,上気道感染症状2例,腹痛,下痢21

    例,他の症状5例,無症状11例であったとしている.

    またMygindら3)はYe. e. O3血清抗体価上昇をみた

    EN3例を報告し,腹痛,下痢が先行したもの1例,発

    熱,下痢が先行し腹痛を伴なわなかったもの1例,上

    気道感染症状および発熱が先行し腹部症状をまったく

    伴なわなかったものが1例であったと述べている.

     しかし本邦における6例では図11に示すごとくすべ

    ての症例に腹部症状を伴っており, Ye. e.が腸内感染

    菌であることからも腹部症状はYe. e.感染に伴うEN

                             文

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      sinia enterocolitica〉en 1970, a la lumi^re de

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      ClinicalResearch. 1 : J68-373, 1975.

    5)金沢 裕,久保 緑,藤巻茂夫:Yersinia enter・

    に極めて高頻度に出現する前駆症状と考えられる.

     Yersinia感染症はENの他に少数ながら多形惨出

    性紅斑やErythema figuratumを発症する4)28)と言わ

    れるが本邦での報告は皆無である.我々も腹部症状を

    訴えた2例を含む18例の多形惨出性紅斑に対しYer-

    sinia感染り有無を検索したが全例陰性所見であった.

     Yersinia感染症には急性腹症を疑うがごとき症例

    もみられるとの報告もあるが,自験例3例に対しては

    整腸剤(Lactobacillus,ラックB⑧)を投与したのみで

    外来通院で腹部症状もENも軽快している.金沢ら5)

    は1例は無処置で軽快,他の1例はミノサイクリソの

    投与が無効であり,プレドユゾロソの投与で軽快した

    としている.またMygindら3)は3例のうち2例が1

    週間から2週間の安静のみで軽快し,1例は10日間の

    安静およびテトラサイクリソの投与で軽快したと述べ

    ている.

     本邦におけるYersinia感染に伴うENの報告が少

    ない理由は上記のごとくENとしては比較的臨床症

    状が軽く,自然治癒が認められるためと,加えてYer-

    sinia感染症そのものに対する関心が低いためである

    と想像される.

     以上の結果よりYersinia感染症は欧米に比較して

    本邦においても決して稀な疾患とは考えられず,皮膚

    科領域においてもENまたは多形惨出性紅斑の原因

    追求の際に,少なくとも腹部症状を伴う症例に対して

    はYersiniaの検索を行う必要があると考えられる.

     本論文の要旨は第78回および第80回日本皮膚科学会総会

    において発表した.

     ・稿を終えるにあたり資料収集にあたり御協力いただきま

    した加茂病院小児科(岩瀬勝彦部長)の諸先生に深謝いたし

    ます.

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