核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル...

7
核燃料サイクルコストについて 1 資料3-2

Transcript of 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル...

Page 1: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

核燃料サイクルコストについて

1

資料3-2

Page 2: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

原子力委員会への依頼内容

• 原子力委員会への依頼内容は下記の通り。

「(1)原子力発電の核燃料サイクル費用

原子力発電から生じる使用済核燃料の処理方

法については、様々な方策が考えられるが、

それらについて、最新動向などを踏まえ、その

費用を算出する必要があります。」

• 原子力委員会の原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会において、モデルプラントを前提に、複数のモデルについて、kWh当たりの単価を試算。

2

Page 3: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

核燃料サイクルとは 原子力発電から生じる使用済核燃料の処理方法については、様々な方法が考えられるが、主として、再処理と直接処分の2つの方法が考えられる。

MOX燃料工場

原子力発電所

高レベル放射性 廃棄物処分施設

(軽水炉)

再処理工場 核燃料 サイクル

プルトニウム ・ウラン

ウラン鉱山

再処理

ガラス固化体

直接処分

原子力発電所 (軽水炉)

使用済燃料 処分施設

ウラン 鉱石

燃料製造工程 (濃縮等)

ウラン鉱山

ウラン 鉱石

燃料製造工程

(濃縮等) 燃料集合体

燃料集合体

3

Page 4: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

今回の核燃料サイクルコストの試算方法 ○モデルプラント方式を前提に、核燃料リサイクルを行う場合(再処理)と核燃料リサイクルを行わない場合(直接処分)のそれぞれのモデルを設定して試算。

○再処理については、中間貯蔵などせずに次々再処理していく「再処理モデル」のほか、適切な期間貯蔵しつつ再処理していく「現状モデル」(中間貯蔵費用等を含む)を設定。

原子力発電所 (軽水炉)

再処理

直接処分

使用済燃料 燃料製造 (濃縮等) 燃料集合体

再処理・MOX燃料製造

原子力発電 (軽水炉)

燃料製造 (濃縮等)

燃料集合体 原子力発電 (軽水炉)

MOX燃料 集合体

使用済核燃料 使用済核燃料

高レベル放射性廃棄物処分

(使用済燃料は全て再処理、再処理後、MOX燃料として発電)

(使用済燃料は全て中間貯蔵後に直接処分)

中間貯蔵施設 使用済燃料

5年 54年

処分施設

中間貯蔵施設 原子力発電 (軽水炉)

再処理・MOX 燃料製造

使用済核燃料

※現実には、中間貯蔵等の費用や、貯蔵期間の長期化を考慮することも必要。

→「現状モデル」(再処理50%、中間貯蔵後に再処理50%)に反映。

5年 3年 1年 ・・・繰り返し

4

Page 5: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

試算の対象となる項目

5

原子力発電所 (軽水炉)

再処理

直接処分

使用済燃料 処分施設

燃料製造 (濃縮等) 燃料集合体

再処理・MOX 燃料製造

原子力発電 (軽水炉)

燃料製造 (濃縮等)

燃料集合体 原子力発電 (軽水炉)

MOX燃料 集合体

使用済核燃料 使用済核燃料

高レベル放射性廃棄物処分

中間貯蔵施設 使用済燃料

ウラン燃料 コスト

MOX燃料 コスト 輸送コスト

ウラン燃料 コスト

中間貯蔵 コスト 直接処分

コスト

輸送コスト 輸送コスト

:バックエンドのコスト費目

※現状モデルの場合、中間貯蔵コストが追加される

再処理等コスト

高レベル放射性廃棄物 処分コスト

:フロントエンドのコスト(燃料製造費)費目(再処理の場合、ウラン燃料、MOX燃料

両方の製造費用を合計する)

Page 6: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

6

1.28~ 1.11~ 1.00~ 1.00~ 1.35 1.15 1.02 1.01

再処理モデル 使用済燃料全量を再処理して

リサイクルするモデル

直接処分モデル 使用済燃料全量を中間貯蔵後に

直接処分するモデル

現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵しつつ再処理していく現状を考慮

核燃料サイクルコストの比較(再処理モデルと現状モデルと直接処分モデル)

0.72 0.75 0.81 0.88

0.14 0.12 0.09 0.07

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

2.2

2.4

0% 1% 3% 5%

ウラン燃料 MOX燃料 再処理等 中間貯蔵 高レベル廃棄物処分 直接処分(下限) 直接処分(上限)

0.62 0.65 0.73 0.81

0.17 0.16 0.15

0.14

1.1 1.06 1.03

1.04

0.24 0.16 0.08

0.05

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

2.2

2.4

0% 1% 3% 5%

0.62 0.68 0.77 0.86

0.17 0.12 0.07

0.04

1.1

0.79

0.46 0.3

0.07

0.06

0.05 0.04

0.24

0.12

0.04

0.01

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

2.2

2.4

0% 1% 3% 5%

円/kWh

2.14 2.03 1.98 2.03 2.21 1.78 1.39 1.26

割引率 割引率 割引率

フロントエンド

バックエンド

フロントエンド

バックエンド

フロントエンド

バックエンド

0.41 ~0.48

0.24 ~0.28

0.10 ~0.11

0.05 ~0.05

Page 7: 核燃料サイクルコストについて - cas.go.jp€¦ · 直接処分するモデル 現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵 しつつ再処理していく現状を考慮

今回と平成16年試算時の核燃料サイクルコストの比較(割引率3%)

0.810.64

0.09

0.12

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

今回 平成16年

技術小委

ウラン燃料 MOX燃料 再処理等 中間貯蔵 高レベル廃棄物処分 直接処分(下限) 直接処分(上限)

0.73

0.15

1.03

0.08

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

今回

フロントエンド

バックエンド

フロントエンド

バックエンド

フロントエンド

バックエンド

1.98 1.39 1.47 1.00~ 0.9~ 1.02 1.0

※ 平成16年の試算と今回の試算では、それぞれのモデルにおいて、一部の前提条件(再処理までの期間など)が変更されている。 ※ 技術小委 : 原子力委員会 新計画策定会議技術検討小委員会 ※ コスト小委 : 総合資源エネルギー調査会電気事業分科会コスト等検討小委員会

0.10 ~0.11 0.12

~0.21

再処理モデル 使用済燃料全量を再処理して

リサイクルするモデル

直接処分モデル 使用済燃料全量を中間貯蔵後に

直接処分するモデル

現状モデル 使用済燃料全量を適切な期間貯蔵しつつ再処理していく現状を考慮

7