埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的...

16
埼玉 玉県花 花植 平成植木農 埼玉県 28農業振 3月 振興方 方針

Transcript of 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的...

Page 1: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

埼玉県花植木農業振興方針埼玉県花植木農業振興方針埼玉県花植木農業振興方針

埼玉県

平成28

埼玉県花植木農業振興方針

埼玉県

28年

埼玉県花植木農業振興方針

埼玉県

年3月

埼玉県花植木農業振興方針

埼玉県花植木農業振興方針

Page 2: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25
Page 3: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

- 目 次 -

1 花植木農業振興方針策定の目的 ・・・・・・・・・ 2

2 計画期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

3 埼玉県における花植木生産の状況 ・・・・・・・・ 3

4 花植木生産を巡る現状 ・・・・・・・・・・・・・ 4

5 花植木農業振興に関する課題と取組の方向・・・・・ 7

6 目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

Page 4: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

1 目的

本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自

然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

年の産出額は、花きは172億円、植木類は20億円で、それぞれ全国5位の

産地となっている。 また、花きの消費動向は、総務省「家計調査」によると1世帯当たりの切花

の購入金額は平成9年をピークに、鉢花や花壇苗を含む園芸品・同用品の購入

金額は平成11年をピークに減少に転じている。この要因としては景気の低迷

や若い世代を中心に花を楽しむ生活から離れていること等が考えられている。 花き経営をとりまく環境は、消費の落ち込みに加えて資材費の高騰などによ

り生産費が増大するなど、大変厳しい状況となっている。 一方、「フラワーバレンタイン」など新たな物日を普及したり、子供を対象と

した花育活動の展開など新たな花文化を創造するための取組が多くの関係者に

よって行われており、最近になって需要の減少に歯止めがかかり、下げ止まり

とみられる状況となってきた。 埼玉県では、平成23年度~平成27年度を期間とする「埼玉県花植木農業

振興方針~彩の国 花と緑の産業応援プラン~」に基づき花植木産業の振興を図っ

てきた。 また、国では平成26年12月に「花きの振興に関する法律」を施行し、こ

の法律に基づき、平成27年4月に「花き産業及び花きの文化の振興に関する

基本方針(以下「国方針」という。)」が策定された。 そこで、国方針や花き産業を巡る近年の情勢に対応するため、今後の本県の

花植木農業振興の指針を新たに策定した。 2 計画期間

本方針の計画期間は平成28年度から平成32年度とする。

Page 5: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

(1

埼玉県

の産出額

町、

また

ボケ

(2

鉢物

や神川町

また

たま

なお

ン類

(3

埼玉県

た伝統

その

の仕立技術

チ ュ ー

宿 根 ア

埼玉県における

1)切花

埼玉県では、

産出額を誇ってい

、神川町などで

また、枝物は

ボケ、レンギョウ

2)鉢物・苗物

鉢物では、深谷市

神川町などではポインセチアやハイドランジアなどの

また、苗物では

たま市、東松山市

なお、産出額

類、花木類は

3)植木

埼玉県の植木生産

伝統のある産業

その後、県内各地

仕立技術や高度

類 産地

リ 類 深谷市

ー リ ッ プ 深谷市

ア ス タ ー 神川町

ら ん 全県域

物 川口市

切花の主

における花植木生産

、球根切花の

っている。

などで盛んで

は、川口市

レンギョウ、ヒペリカムなど

苗物

深谷市や鴻巣市

などではポインセチアやハイドランジアなどの

では、鴻巣市

東松山市など県内各地

産出額を見ると

は全国第2

植木生産は、

産業で「安行

県内各地で生産

高度な栽培技術

産地(市町村)

深谷市、川口市、

深谷市、越谷市

神川町、小川町、

全県域

川口市、さいたま

主な生産品目と

花植木生産の状況

の生産が盛

。その他、宿根

んである。

川口市やさいたま

ヒペリカムなど

鴻巣市でカランコエやシャコバサボテンなどが

などではポインセチアやハイドランジアなどの

鴻巣市が古くから

県内各地で産地

ると、プリムラ

2位を誇って

、江戸時代初期

安行の植木」

生産が盛んに

栽培技術により

、さいたま市

、美里町

さいたま市、小鹿野町

と産地

状況

盛んで、特にゆり

宿根アスター

やさいたま市、小鹿野町

ヒペリカムなど多品目が

でカランコエやシャコバサボテンなどが

などではポインセチアやハイドランジアなどの

くから大産地

産地が形成

プリムラ類やパンジーの

っている。

江戸時代初期に安行村赤山

」として有名

んに行われるようになり

により、全国に

プ リ

パ ン

シ ク

ポイン

植 木

にゆり、チューリップは

アスター(クジャクソウ

小鹿野町など生産

が生産されてい

でカランコエやシャコバサボテンなどが

などではポインセチアやハイドランジアなどの

大産地を築いて

形成されている

やパンジーの産出額

安行村赤山(

有名である。

われるようになり

に流通してい

類 産地

ム ラ 類 鴻巣市

ン ジ ー 川越市

ら ん 全県域

ラ メ ン さいたま

ンセチア 本庄市

木 類 寄居町

鉢物・苗物の

木 類 全 般

植木の

… 切花産地

… 鉢物

… 植木産地

… 切花

チューリップは

クジャクソウ)

生産が盛ん

されている。

でカランコエやシャコバサボテンなどが

などではポインセチアやハイドランジアなどの生産が盛

いているほか、

る。

産出額は全国第

(現在の川口市

われるようになり、伝統に

している。

産地(市町村)

鴻巣市、行田市、

川越市、鴻巣市、

全県域

さいたま市、久喜市

本庄市、神川町、

寄居町

の主な生産品目

産地(市町村)

さいたま市、深谷市所沢市、日高市

の主な生産品目

切花産地

鉢物・苗物産地

植木産地

切花、鉢物・苗物

チューリップは全国第

)の生産が

んで、花桃、

でカランコエやシャコバサボテンなどが、本庄市

盛んである。

、川越市やさい

全国第1位、

川口市)で始

に培われた

、東松山市

、所沢市

久喜市、鴻巣市

、上里町

生産品目と産地

深谷市、川口市、日高市、寄居町

生産品目と産地

苗物、植木産地

全国第2位

が小川

、桜、

本庄市

やさい

、洋ラ

始まっ

われた独特

Page 6: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

(1

収集

枝折

な病害虫

より

る。

との

するため

花植木生産

1)花植木生産

ア 生産技術

花きの生産

大きく減少してい

新しい商品開発

収集などの取組

枝物や植木等伝統品目

枝折や根巻き

温暖化に伴

な病害虫が発生

イ 経営

経営費では

より、光熱動力費

る。 苗物や鉢物

との競合により

苗物では出荷

するため安定

・高品質生産技術

・温暖化

花植木生産を巡る現状

生産について

生産技術

生産は近年横

している。

商品開発のため

取組により

植木等伝統品目

き等、伝統

伴い花芽分化

発生し、被害

では、原油価格変動

光熱動力費、種苗費

鉢物ではトラック

により、輸送費

出荷期が春

安定した雇用

・生産・流通

・周年生産出荷体制

高品質生産技術

温暖化に対応

現状

について

近年横ばいの傾向

。 のため、生産者

により、新しい品目

植木等伝統品目の産地では

伝統技術の継承

花芽分化が遅れる

被害が拡大してい

原油価格変動による

種苗費、雇用労賃

ではトラック輸送が

輸送費が高騰するなどの

春と秋に集中

雇用の確保が困難

流通コストの

周年生産出荷体制の

高品質生産技術の確立

対応する技術

傾向であるが

生産者による育種

品目や品種

では、生産者

継承が危ぶまれてい

れる等の生理障害

している。

による資材や

雇用労賃、包装荷造

が中心である

するなどの

集中し、季節

困難である

課 題 コストの低減

の確立

課 題 確立と技術の

技術の導入

が、植木では

育種や国内外

品種の導入が進

生産者の高齢化

ぶまれている。

生理障害や、

や燃油の高騰

包装荷造・運搬等料金

あるが、ドライバー

するなどの影響が出てい

季節によって

ある。

の継承

では公共需要減少

国内外の種苗展示会

進んでいる

高齢化、生産量の

。 、アザミウマ

高騰、人件費上昇

運搬等料金が

ドライバー不足

ている。 によって必要な労力

公共需要減少の影響

種苗展示会での

る。 の減少に伴

アザミウマ類などの

人件費上昇の影響

が増加傾向

不足や他の

労力が大きく

影響で

での情報

伴い、

などの新た

影響に

傾向にあ

の業種

きく変動

Page 7: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

(2

加し

小売店

ンスストア

近年

主体

苗等

が中心

が、

ける

花を

され

2)花きの流通

ア 流通

花きの流通

加し、市場でのセリによる

中央卸売市場買参人

小売店への販売金額割合

ンスストア、

一部の販売店

イ 消費拡大

家庭における

近年になって

主体は中高年世代

切花では彼岸

苗等は、春・

が中心で、嗜好的

花文化を普及

が、今後オリンピック・パラリンピック

ける花飾りの

花のストレス

花を飾る取組

される。

・多様

流通・消費

流通は、その8

でのセリによる

中央卸売市場買参人

販売金額割合

、加工業者等多様

販売店では「

消費拡大

における花きの

になって下げ止まりの

中高年世代で、

彼岸、お盆

・秋の園芸シーズンに

嗜好的な消費

普及する取組

オリンピック・パラリンピック

りの気運が高

ストレスや緊張

取組や、福祉施設等

多様な販路に

消費について

その8割が卸売市場

でのセリによる取引の

中央卸売市場買参人では、一般小売店

販売金額割合が大幅に

加工業者等多様な業種

「日持ち保証

きの購入金額は

まりの傾向がみられ

、若年層の消費

盆、お正月などの

シーズンに

消費は少ない

取組として花植木関係者

オリンピック・パラリンピック

高まることが

緊張を和らげる

福祉施設等における

に対応した

卸売市場を経由

の割合は約

一般小売店の割合

に減少してい

業種が花きの

保証」の取組

は長期にわたり

がみられる

消費が少ない

などの年中行事

シーズンに消費が集中

ない状況である

花植木関係者

オリンピック・パラリンピック等のビッグイベントを

まることが期待されてい

らげる効果に対

における園芸体験

課 題 した生産の促進

経由してい

約3割まで低下

割合が徐々

している。一方

きの販売に参画

取組が始まってい

にわたり徐々

る。しかし、

ない傾向にあ

年中行事に多

集中している

ある。 花植木関係者による

のビッグイベントを

されている。 対し注目が

園芸体験の取組

促進

しているが、予約相対取引

低下してい

徐々に減少し、

一方、スーパー

参画し始めてい

まっている。

徐々に減少しているものの

、世代別にみると

にある。 多く消費され

るなど、年中行事

による花育活動が

のビッグイベントを契機

が高まっており

取組による消費

予約相対取引

ている。 、仲卸から

スーパー、コンビニエ

めている。

しているものの

にみると、消費

され、鉢物・

年中行事での

が行われてい

契機に地域

まっており、企業

消費の拡大が

予約相対取引が増

から一般

コンビニエ

しているものの、

消費の

・花壇

での消費

われている

地域にお

企業での

が期待

Page 8: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

向けの

性、

アンバランスが

数は

心となって

ウ 業務需要

オリンピック・パラリンピック

向けの販売拡大

業務需要に

性、流通経路

業務需要の

アンバランスが

エ 輸出

平成26年

本県の輸出花植木

数は、盆栽 15,039 増加傾向にある

心となって取組

・消費者

・花文化

・業務需要

業務需要

オリンピック・パラリンピック

販売拡大が期待

に携わる企業

流通経路、需要量等

の多いグランドカバー

アンバランスが生じてい

年の花きの

輸出花植木の

15,039 鉢、

にある花きの

取組を強化

消費者ニーズに

花文化の普及

業務需要ニーズの

オリンピック・パラリンピック

期待されている

企業と産地との

需要量等の情報が

いグランドカバー

じている。

きの輸出額は全

の大部分は盆栽

、植木は 29,447きの輸出を振興

強化している。

ニーズに即した商品

普及による需要

ニーズの把握

オリンピック・パラリンピック等のビッグイベントを

る。

との結びつきが

が把握できてい

いグランドカバー植物等では

全国で約90

盆栽・植木

29,447 本で

振興するため

課 題 商品の開発

需要の拡大

課 題 把握と情報の

のビッグイベントを

びつきが乏しく

できていない。

では供給量

90億円となってい

植木で、平成

である。 するため、全国花

開発

の発信

のビッグイベントを契機とした

しく、求められる

供給量が不足するなど

となっている

平成25年の輸出検査実施本

全国花き輸出拡大協議会

とした業務需要

められる商品

するなど、需給

る。 輸出検査実施本

輸出拡大協議会

業務需要

商品の特

需給の

輸出検査実施本

輸出拡大協議会が中

Page 9: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

(1

花植木農業振興

1)安定した

ア 高品質生産技術

(ア)課題

・新たな

・後継者

(イ)取組

・生産者

を通

・枝物

を通

イ 温暖化

(ア)課題

・温暖化

防除技術

(イ)取組

・温暖化

ミストを

を推進

・気候

害虫管理

ウ 生産・

(ア)課題

・省エネルギー

・効率的

(イ)取組

花植木農業振興に関

した花植木経営

高品質生産技術

課題の内容

たな品目、

後継者への伝統技術

取組の方向

生産者と連携

通じて技術

枝物や植木など

通じて次代

温暖化に対応する

課題の内容

温暖化の影響

防除技術の導入

取組の方向

温暖化が花植木生産

ミストを活用した

推進する。 気候の変化により

害虫管理(IPM・流通コストの

課題の内容

エネルギー

効率的な輸送

取組の方向

・輸出に向

関する課題と

花植木経営の確立

高品質生産技術の確立と技術

内容 、品種の導入

伝統技術の継承

方向 連携し産地に

技術の導入を促進

など伝統品目

次代への継承を

する技術の導入

内容 影響による生理障害

導入 方向

花植木生産に与

した温度管理技術等

により新たに

IPM)等防除技術

コストの低減

内容 エネルギー栽培技術の

輸送についての

方向

向けた取組

と取組の方向

技術の継承

導入に必要な

継承

に適した栽培技術

促進する。

伝統品目の栽培技術

を推進する

導入

生理障害や新

与える影響

温度管理技術等

たに発生、増加

等防除技術の導入

の導入によるコスト

についての検討

課 題

取組の拡大

方向

継承

な高品質で安定

栽培技術の確立

。 栽培技術について

る。

新たな病害虫

影響について

温度管理技術等、高温に適

増加する病害虫

導入を促進す

によるコスト低減

安定した生産技術

確立を進め、

について、技術研修

病害虫に対応する

について検討し、ヒートポンプや

適した栽培管理技術

病害虫についての

する。

低減

生産技術の開発

、研修会や

技術研修や資料化

する生産技術

ヒートポンプや

栽培管理技術の

についての総合的病

開発

や資料

資料化等

生産技術、

ヒートポンプや

の開発

総合的病

Page 10: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

・生産コストの削減を図るため、ヒートポンプ、変温管理技術(EOD‐

heating)、その他の新技術の導入を促進する。 ・他産地との連携による往復便の利用や他品目との混載、ハブ機能の

ある流通拠点整備等、幅広い視野で物流の効率化についての検討を進

める。 エ 周年生産出荷体制の確立

(ア)課題の内容 ・安定的な雇用確保のための年間を通じた生産・販売 ・花植木消費の少ない夏需要の創造

(イ)取組の方向 ・苗物や鉢物で出荷が少ない夏季の生産を増やすため、夏に適した品

目を検討し、高温期に適した商品の開発を推進する。 ・夏の花商品の魅力を発信、使い方の提案を通じて夏季における花需

要を創造し、年間を通じた消費拡大を図る。

(2)需要の拡大と販路の開拓

ア 多様な販路に対応した生産の促進

(ア)課題の内容 ・量販店やネット販売等、新たな販路への販売拡大

・多様な販売に対応したパッケージや物流方法への対応 ・花持ちの良い商品の供給 (イ)取組の方向

・花き生産者と他産業との連携による商品開発や新たな販路開拓等を

促進する。 ・販売先に応じたパッケージや物流方法の改善を促進する。 ・花の鮮度保持技術の開発、導入を推進し、産地と専門店やスーパー

等販売業者との連携による日持ち保証に関する取組を促進する。

イ 消費者ニーズに即した商品の開発

(ア)課題の内容

・予約相対取引で「注文がとれる魅力的な商品」の生産

(イ)取組の方向 ・「注文が取れる魅力的な商品」の生産に向けて、消費者ニーズを把握

し販売業者への売り込みを強化するための商談会等の開催を推進す

る。 ・魅力的な花植木商品生産を進めるため、生産者による新商品開発(加

工商品を含む)と知的財産の活用を促進する。 ・消費者が管理しやすい管理技術の開発を推進する。

Page 11: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

ウ 花文化の普及による需要の拡大

(ア)課題の内容 ・将来における消費の中心となる子供や若年層の消費拡大 ・地域や企業における花植木の活用、需要拡大 ・花贈りや花き文化の振興による需要拡大 (イ)取組の方向 ・花植木に親しむ機会として、花育、緑育の実施を促進する。 ・オリンピック・パラリンピック等のビッグイベントを契機として、

地域や企業等における花飾りの取組を進める。 ・花植木の効用について啓発し、地域、企業、高齢者関係施設や福祉

施設等における花の活用を促進する。 ・花植木の展示会を開催し、生け花等の花き伝統文化の継承やフラワ

ーデザインなどの新たな花文化の普及を図る。 ・「フラワーバレンタイン」や「いい夫婦の日」等の新たな物日のPR

を通じて、花贈りの文化の普及を図る。 エ 業務需要の把握と情報の発信

(ア)課題の内容 ・業務需要で求められる商品の特性、流通経路、需要量等の情報把握

によるニーズに対応した生産、販売 ・公共事業等を設計、施工する企業への、花植木の特徴や産地の生産

情報の提供 (イ)取組の方向 ・公共需要や業務需要に対応する品目選定や都市緑化に必要な壁面緑

化や屋上緑化等の植栽・管理技術の開発を推進する。 ・産地と業務需要に携わる企業との連携を進めるため、生産者等によ

る展示会や産地見学会の開催を推進する。 ・県産花植木の特徴や技術、生産規模等の産地情報を発信するため、

SNS等の活用を促進する。 オ 輸出に向けた取組の拡大

(ア)課題の内容 ・輸出検疫に合格するための、輸出の中心品目である盆栽・植木のセ

ンチュウ等防除技術の確立 ・輸出拡大のための、海外での需要や輸出条件などの情報を収集

(イ)取組の方向 ・センチュウ対策技術について検討し技術の普及を図ることで、検疫

合格率を高め、輸出に取り組みやすい環境作りを推進する。 ・海外における需要動向や販路、検疫条件等の情報を収集し、生産者

へのフィードバックにより輸出の取組を促進する。

Page 12: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

10

6 目標

本方針に基づき花植木農業の振興に総合的に取り組むことで、花き産出額を

過去5年間(平成22年~平成26年)の平均168億円から、平成32年には

173億円を目指す。

目標年度 平成32年 目 標 花き産出額 173億円

Page 13: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

11

ー参考資料ー

Page 14: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

12

1 埼玉県の花き生産の全国順位 平成25年の花きの産出額は172億円(全国5位)で、植木類の産出額は20億円(全国第5位)です。

農業産出額と全国順位(平成25年)

農業産出額(億円)と全国順位

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位

花き類 愛知

571

千葉

189

福岡

184

静岡

172

埼玉

172

長野

154

茨城

134

植木類 千葉

77

愛知

49

福岡

47

三重

24

埼玉

20

東京

14

神奈川・和歌山・鹿児島

8

花植木計 愛知

620

千葉

265

福岡

231

埼玉

192

静岡

171

長野

154

鹿児島

125 資料:花き(切花類・鉢もの類・花壇用苗もの)は農林水産省統計部「生産農業所得統計」

植木類(花木類・芝・地被植物類)は農林水産省生産局「花木等生産状況調査」

出荷数量と全国順位(平成25年産)

単位 出荷量と全国順位

1位 2位 3位 4位 5位 埼玉県

切花類 万本 愛知

64,280

沖縄

34,130

福岡

24,090

静岡

20,670

千葉

20,610

15位

8,080

鉢もの類

万鉢 愛知

5,960

埼玉

2,720

岐阜

2,030

静岡

1,440

新潟

1,100

2位

2,720

花壇用 苗もの

万本 愛知

6,430

千葉

5,980

埼玉

5,450

福岡

3,650

奈良

3,290

3位

5,450

植木類 万本 福岡

3,904

三重

933

愛知

906

千葉

685

鹿児島

649

6位

589

※ 品目ごとに単位が異なるため、「花き計」及び「植木類計」は算出できない。

資料:花き(切花類・鉢もの類・花壇用苗もの)は農林水産省統計部「生産農業所得統計」

植木類(花木類・芝・地被植物類)は農林水産省生産局「花木等生産状況調査」

2 本県農業における花き生産の地位 平成26年の花きの産出額は本県の農業産出額(1,902億円)の

9%で、農業の一翼を担う品目となっています。

350億円

( 19%)

麦類

10億円( 1%)

野菜

967億円

( 52%)

果実

65億円

( 3%)

花き

165億円( 9%)

工芸農作物

14億円( 1%)畜産

289億円 (15%)

その他

42億円

( 2%)

平成26年埼玉県農業産出額構成比

Page 15: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

3 花

近年

植木類

気低迷

となっています

ていますが

向ですが

H14

H15

H16

H17

H18

H19

H20

H21

H22

H23

H24

H25

H26

H16

本県花き花きの産出額

近年は横ばいの

植木類の産出額

気低迷とともに

となっています

花きの出荷量

ていますが、減少率

ですが、埼玉県

切花(

H16 対比

き生産の状況産出額は、平成

ばいの傾向です

産出額は高度経済成長期

とともに公共需要

となっています。

出荷量は、10

減少率は全国

埼玉県ではほぼ

埼玉県

(千本) 鉢物

97,600

95,000

89,100

88,800

89,000

87,600

87,200

84,000

84,200

84,500

81,300

80,800

75,500

84.7%

状況 平成11年の216

です。 高度経済成長期

公共需要、個人宅の

10年前に比べて

全国よりも低

ではほぼ横ばいの

埼玉県及び埼玉県

鉢物(千鉢) 苗物

36,300

34,100

34,000

34,000

35,200

36,300

30,900

29,700

27,600

26,700

26,300

27,200

25,600

75.3%

13

の216億円

高度経済成長期からバブル

の造園需要

べて切花で15

低く抑えています

ばいの出荷量を

び全国の花

苗物(千本)

58,000

54,400

52,300

53,600

56,300

55,500

64,700

59,700

52,700

51,400

52,500

54,500

53,400

102.1%

億円をピークにやや

からバブル期にかけて

造園需要が減少し

で15%、

えています。

を維持しています

花き出荷量

切花(千本

5,413,000

5,301,000

5,102,000

5,022,000

4,923,000

4,829,000

4,734,000

4,551,000

4,351,000

4,164,000

4,069,000

4,066,000

3,949,000

77.4% 資料

をピークにやや減少

にかけて増加しましたが

し、ピーク時

%、鉢物で25

。苗物は全国的

しています。

全国

千本) 鉢物(千鉢

5,413,000 320,800

5,301,000 319,500

5,102,000 324,300

5,022,000 310,300

4,923,000 300,100

4,829,000 293,800

4,734,000 284,000

4,551,000 268,800

4,351,000 261,200

4,164,000 253,900

4,069,000 247,300

4,066,000 244,100

3,949,000 233,600

77.4% 72.0%資料:農林水産省「

減少しましたが

しましたが

時の20%

で25%程度減少

全国的には減少傾

全国

千鉢) 苗物(

320,800 902,600

319,500 872,800

324,300 840,100

310,300 821,800

300,100 800,300

293,800 792,100

284,000 777,200

268,800 775,000

261,200 721,700

253,900 708,600

247,300 714,500

244,100 710,900

233,600 692,400

72.0% 「花き生産出荷統計

しましたが、

しましたが、景

%以下

程度減少し

減少傾

(千本)

902,600

872,800

840,100

821,800

800,300

792,100

777,200

775,000

721,700

708,600

714,500

710,900

692,400

82.4% 出荷統計」

Page 16: 埼玉県花植木農業振興方針 - Saitama Prefecture...2 1 目的 本県の花植木の生産は、東京都という大消費地に隣接し、日照時間が長く自 然災害が少ないなど恵まれた自然条件を背景に盛んに行われている。平成25

埼玉県

「彩の国」さいたま

埼玉県

「彩の国」さいたま

埼玉県

「彩の国」さいたま