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三田論紹介 ゼミ紹介 慶應義塾大学 商学部ゼミナール委員会 各ゼミ研究紹介 1

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三田論紹介

ゼミ紹介

慶應義塾大学商学部ゼミナール委員会

各ゼミ研究紹介1

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目次

1. 研究会三田祭展示に寄せて (商学部長 岡本大輔) 3p

2. 皆様への感謝と三田祭論文について (商学部ゼミナール委員会委員長 宮本惇世) 4p

3. 慶應義塾大学4学部合同 三田祭講演会について 5p

4. 商学部ゼミナール委員会とは 6p

5. 研究紹介 (五十音順) 7~49p

高久隆太研究会 29p

高田英亮研究会 30p

高橋郁夫研究会 31p

髙橋美樹研究会 32p

田邉勝巳研究会 33p

鶴光太郎研究会 34p

寺西勇生研究会 35p

友岡賛研究会 36p

永見尊研究会 37p

濱岡豊研究会 38p

日高千景研究会 39p

平野隆研究会 40p

深井忠研究会 41p

堀田一吉研究会 42p

前川千春研究会 43p

松本陽一研究会 44p

八代充史研究会 45p

藪友良研究会 46p

山本勲研究会 47p

横田絵理研究会 48p

吉田英介研究会 49p

荒田映子研究会 8p

牛島辰男研究会 9p

牛島利明研究会 10p

遠藤正寛研究会 11p

王英燕研究会 12p

大津敬介研究会 13p

大野由香子研究会 14p

岡本大輔研究会 15p

小野晃典研究会 16p

風神佐知子研究会 17p

加藤一誠研究会 18p

鎌田康一郎研究会 19p

神戸和雄研究会 20p

菊澤研宗研究会 21p

木戸一夫研究会 22p

久保研介研究会 23p

佐藤和研究会 24p

里村卓也研究会 25p

清水聰研究会 26p

白井美由里研究会 27p

園田智昭研究会 28p

6. 編集後記 (商学部ゼミナール委員会総務) 50P

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研究会三田祭展示に寄せて

慶應義塾大学商学部長 岡本 大輔

研究会三田祭展示は、各ゼミナールが取り組んできたこれまでの研究の成果を外部に向け

て発信する場であり、三田祭にアカデミックな彩を添えるものです。娯楽的な学園祭が多

い中で、慶應義塾のよき伝統と言っていいでしょう。

このような発表の場をもつことは、いろいろな意味をもっています。

1 つは、自分たちの研究成果が、外部の人たちにどのように評価されるかを知ることができ

るということです。用意周到に準備したつもりでも、さまざまな質問やコメントが、自分た

ちでは気づかなかった問題点や誤りに気づかせてくれます。ときには予期せぬ質問が新た

な発見を生むことがあるかもしれません。外部の人の意見を聞く機会というのはとても貴

重なものです。それによって研究や発表のさらなる改善と発展が望めるからです。もちろん、

そのためには人の意見に謙虚に耳を傾ける姿勢が必要なのは言うまでもありません。

もう 1 つは、三田祭展示は他のゼミがどのような研究を行っているかを知り、お互いに学

びあえるよい機会だということです。ゼミ同士で交流がある場合は別ですが、すでにゼミに

入っている人たちにとって、他のゼミの研究内容について知る機会は実はあまりありませ

ん。同じ分野でも、ゼミによってテーマの立て方やアプローチの仕方は同じではありません

し、他方で異なる分野のゼミでも似たようなテーマを扱っていたり、テーマは異なっていて

も似たような手法を用いていたりすることがあります。他の世界を知ることで、さらなる研

究のためのヒントや新たなアイデアが得られることがあります。せっかくの機会ですので、

さまざまなブースに訪問して質問し合い、この三田祭展示を相互啓発の場として活用して

ほしいと思います。

さらに 2 年生にとって、ゼミの三田祭展示は、次年度のゼミナール選びのための情報収集

の機会です。それぞれのゼミがどのようなテーマにどのような方法で取り組んでいるのか

を知るだけでなく、各ブースで実際にゼミ員と触れ合うことでゼミの雰囲気を感じ取るこ

とができます。自分に合ったゼミ選びの重要な判断材料となることでしょう。

商学部の基本理念は、福沢諭吉の「実学の精神」に基づきながら「独立自尊」の人材を育成

することにあります。ここで言う独立自尊の人材とは、常識や慣習にとらわれることなく、

何事も自分の良識と信念に基づいて判断し行動する人間を意味しています。常識を覆すよ

うな意欲的で面白い研究がどんどん生まれ、そしてゼミナール、ひいては商学部全体の一層

の活性化をもたらしてくれることを期待しています。

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委員長挨拶

皆様への感謝と三田祭論文について

商学部ゼミナール委員会

委員長 宮本惇世

(牛島利明研究会)

この度は商学部研究会三田祭冊子を読んで頂き、誠にありがとうございます。

今年度の商学部ゼミナール委員会委員長を務めております、宮本惇世と申します。僭越なが

ら商学部の生徒を代表してご挨拶させていただきます。

今年度コロナウイルスの影響で生活が大きく変化し、慶應義塾大学でも多くの変化があり

ました。オンライン授業が始まり、例年とは全く異なる生活に慣れる必要があったため、塾

生にとって「変化と挑戦の年」だったように感じます。

多くのイベントが中止になる中、三田祭がこのようにして開催され、三田祭論文を披露する

場を頂けることを大変嬉しく思うとともに、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

さて上述致しました通り、今年度は三田祭がオンラインで開催されることになり、三田論

展示の方法も変化します。例年とは異なりオンサイトでの展示は出来ないものの、各研究会

が強い思いを持って研究、執筆する論文には研究会ごとの「色」が表れています。三田祭論

文を見て頂く中で、皆様には各研究会の「色」や「思い」を感じ取って頂けると幸いです。

私たち3年生はこれまで三田祭論文作成に熱意を持って取り組み、見つけた原石を大切に

磨くように真摯に執筆に励んで参りました。多くの方々のご協力によって出来上がった三

田祭論文は成果の結晶であると考えています。

しかし、完全な結晶となるためにはまだ不十分な点もあるかもしれません。皆様のご意見や

ご質問を真摯に受け止め、今後も研磨することでより輝かせていきたいと考えております。

話は変わりますが、来年度の研究会入ゼミを考えている皆さんにとっては、三田祭は志望

ゼミを決める重要な機会になります。私にとって入ゼミは「第 2 の入学」でした。ゼミ員と

ともに活動に励み、今まで持っていた常識が常識でないと気づくことができたこと、互いを

認め合い、臆せず発言できる場を見つけることができたことは自分の財産です。

皆さんにも三田キャンパスでの学生生活をどのように彩りたいか、どう成長したいのか今

後の2年間を想像しながら各ゼミの三田論展示や今後の入ゼミイベントに参加して頂き、

後悔の無い入ゼミをして頂きたいと思っております。

結びになりますが、このようにご挨拶の場を頂き、本冊子を作成した商学部ゼミナール委員

会総務のメンバーに感謝申し上げます。いつもと少し違う三田祭が充実し、皆様の記憶に残

るものになることを祈念し、ご挨拶を締めさせて頂きます。

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三田論紹介

ゼミ紹介

委員長

副委員長

入会選考広報

総務

講演会全塾

財務

商学部ゼミナール委員会とは…

研究活動のサポート商学部ゼミナール委員会(商ゼミ)は商学部各研究会からの代表者により運営される組織です。ゼミ説明会を通した商学部の研究会への入会のサポート、研究会同士の交流促進のためのイベントや講演会の運営等を行います。

詳しく知りたい方はこちらをクリック↓

商学部ゼミナール委員会HP

商ゼミ委員

役職商ゼミには8つの役職があります。役職によっては複数人が担当するものもあり、2020年度は11人の商ゼミ委員が運営をしています。

次年度の商ゼミ委員の募集は3月の入ゼミ試験後に行います。

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研究紹介ページ(8p~49p)

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商ゼミが各ゼミに聞いてみました!

ゼミでは担当教員の指導の下、少人数で専門的な知識を学びながら、自分の考えを形成し、議論する訓練をします。

そして、毎年三田祭が行われる時期には三田祭論文(通称『三田論』)という論文を執筆するゼミが多くあります。

今回は商ゼミが42のゼミに、どんな三田論を書いているのか、ゼミの紹介等も合わせて聞いてみました!

見本ページ

研究分野・専攻

三田論紹介…各ゼミが書いている三田論や現在行っている研究についての概要が紹介されています。詳しい内容を知りたい方は三田祭ウェブサイトや各ゼミHP、SNS等から各ゼミの研究発表にアクセスしてださい。

ゼミ紹介…ゼミの構成や研究分野について

の説明、ゼミの雰囲気 etc...

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三田論紹介

ゼミ紹介

荒田映子研究会

君たちは会計について考えたことがあるだろうか?カイケイ? なにそれおいしいの?

会計は一見難しい話題だが、経済体制による違いという切り口から考えてみてほしい。日本で暮らしていると、日本の会計が当たり前だと思いがちだが、実は会計は経済体制によって大きな違いがあるのだ。そこで私たちは、資本主義と社会主義の定義を明確にした上で、資本主義とされる現在の日本と社会主義とされるソ連の会計について比較し、それぞれがどのように機能しているのか考察してみた。

少しでも興味を持ったそこのあなた。三田の教室にわざわざくる必要はない。論文はすぐそこにある。

人生100年時代、そう呼ばれて久しい。老後の生活には2000万必要だとも言われている。人生における資金調達方法はもはや労働収入以外の手段も考えなければいけない時代が来たのかもしれない。

そこで投資活動に着目しているのが私たちだ。投資? 株? 危険なんじゃないの?確かに知識なしでの株式運用はリスクが大きく命取りだ。ここで私たちの論文を読んでほしい。

私たちは、株式運用の際のメジャーな分析方法であるファンダメンタル分析とチャートを用いた分析方法の2つのどちらがどのように有効な手段なのかを、実際に過去の企業の財務諸表や株価変動のチャートを用いて株価運用によって得られる利益を計算することで考察した。

難しいことは言わない。読んでみてほしい。君を待っている。

荒田映子研究会では、財務会計分野の会計基準と企業価値評価を中心に学んでいます。

会計基準とは財務諸表に際して必要な決まり事です。企業価値評価は会社及びその株式の価値を算出するための手法です。授業では教科書の輪読をして、それを踏まえた上でディベートを行っています。

また、夏休みに行われる集中講義は、会計分野を越えた様々な分野の中からゼミ生の要望に沿ったものを徹底的に学びます。ここで得た知識と分析力は、財務会計の枠組みを超えて実社会でも役立つはずです!

【活動日】 水曜4・5限

【ゼミ生】 4年生:7名、3年生:7名

(他学部の学生も在籍しています!)

【E-mail】 [email protected]

【Twitter】 @Aratazemi2021

財務会計論

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三田論紹介

ゼミ紹介

牛島辰男研究会

今回、私たちは3つの班に分かれ、それぞれの班が独自に興味のある分野について研究しました。

≪JTBが首位の座を守り抜くには≫

旅行業界最大手のJTBが持つ強みや課題を、財務分析により競合他社との比較を通じて考察します。さらにwithコロナ・afterコロナ時代にJTBがトップシェアを維持するための戦略を見出すことを目標とします。

≪回帰分析から導くオリエンタルランドの経営戦略≫

なぜ、東京ディズニーリゾートは高い人気を獲得し、今まで成功し続けているのでしょうか?

回帰分析から影響を及ぼす要因を明らかにし、2020年度中期経営計画と照らし合わせながら、今後の経営戦略について考察します。

≪放送事業の現状と今後≫

インターネットの発達でテレビ離れが進んでいると言われていますが、テレビ局の収益性は意外にも落ちていません。その理由をテレビ局の多角化やコストなどの観点から考察します。

牛島教授の専門領域は経営戦略、経営財務、企業の経済学です。

今年度は輪読で企業戦略や成長戦略についての本を扱いました。

本ゼミの大きな特徴は、ゼミ以外での活動を重んじることです。

教授の「大事な学生生活をゼミのみに費やすのではなく、他の経験も大切にして欲しい」という考えから、多くの学生がサークル、バイト、資格の勉強、インターン、留学などと両立しながら、ゼミにも一生懸命取り組んでいます。

ゼミ員一人一人が違う活動をしているからこそ得られる多様な視点と価値観を生かしながら、和やかな雰囲気で活動しています。

詳しい情報は以下をご覧ください。

HP: https://tatsuoushijimasemi.wixsite.com/homepage

Twitter: @Tatsuo_ushi

経営学、企業経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

牛島利明研究会

当研究会では2つの研究テーマで論文を作成します。

●都市部にある道の駅の役割とは(仮)

道の駅は現在日本に1,180駅あり、その数はコロナ禍における現在でも増加し続けています。その中でも我々は関東の比較的都市部に近い道の駅に注目しました。観光の際の休憩スポットや地方の生活拠点としてのイメージが強い道の駅が果たす新たな役割を探るために、実際に道の駅に対してフィールドワークをしながら研究していきます。

●「コインランドリーのビジネスモデル変化の要因と地域における新たな価値を探る」(仮)

近年コインランドリーの店舗数が増加していることをご存知ですか?都市空間を有効活用するビジネスとして発展したランドリーですが、最近ではカフェと一体化した店舗が登場するなど、業態面の変化が生じています。本論文では、新しいタイプのランドリーが展開する地域に注目し、その進化がどのような社会・地域的要因と結びついているのかを明らかにする予定です。

◆本研究会で三田祭共同研究を進める上で大切にしているのは、“Something New, Creative First”の理念、問題に対する新しい視点や結論を発見することで、新たな価値を生み出そうという牛島ゼミの活動すべてに共通する理念です。社会的な課題を実証的に分析・議論する論文を執筆することを目指します。

●研究領域

本研究会は、産業史・経営史分野に属する研究会として、産業・企業・地域の成長と衰退について分析することを専門としています。資料やデータの分析、フィールドワークにより、 産業・企業・地域の変化や直面する問題が生まれてきたプロセスを長期的な視野で読み解き、新たな展望を獲得することを目指します。

●活動の特徴

三田論紹介にもある通り、“Something new, Creativefirst.”という理念の下、社会に向けて新たな価値を提供することを目標に活動しています。グループワークやフィールドワークを重視し、三田論・ディベートを行うことで思考力や情報収集能力、チームワークといった基礎的な能力を培います。またそこで養った力をソーシャルプロジェクトで実践することで、主体性・創造性を発揮し、「生きた学び」を得ることができます。ゼミHPやTwitterでは、今後のゼミ情報や三田論展示について報告しています。是非フォローして頂けると嬉しいです!

ゼミHP:http://gyuzemi.jp Twitter: @gyuzemi

産業・企業・地域の成長と衰退

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三田論紹介

ゼミ紹介

遠藤正寛研究会

遠藤正寛研究会では、3グループに分かれて研究を進めてきました。

〇貿易拡大が女性の社会進出に与える影響

貿易が拡大することによって社会の中で女性の立場がどの様に変化しているのかについて、ジェンダーギャップ指数や男女就業者比率などの変数を用いて分析、考察します。

〇 米中貿易戦争が日本のIT・自動車産業に与える影響

米中貿易戦争における4度の追加関税/報復関税措置が日本企業に与える影響を、対中国売上高比率等の指標を用いて分析します。

〇日本の非製造業企業における、海外直接投資要因の分析

日本国内における非製造業企業が海外に進出する要因を、資本金や従業員数などの企業の経営資源を表す指標を用いて分析します。

私たち遠藤正寛研究会は今年度から再開されたゼミで、「助け合い」をモットーに、優しく面倒見のよい遠藤先生のご指導のもと、日々研究に取り組んでいます。

〇研究領域

遠藤先生のご専門でもある国際貿易を中心に、広く国際経済学を対象としています。

〇活動内容

今年度は水曜4・5限に14期生12名で活動しています。主な活動としては、英語でのプレゼンやディスカッション、統計ソフトStataを用いた計量分析(テーマは自由です)、三田論執筆が挙げられます。これらは全てグループ単位で行われるので、互いに協力し仲を深めながら成長できる環境が整っています。

活動の様子はTwitterやHPでも発信しているので、ぜひご覧ください!また、ゼミ試に関するご相談等も随時受け付けています。

Twitter: @Endohzemi_Keio

HP: https://endohseminar2020.wixsite.com/mysite

メール: [email protected]

国際経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

王英燕研究会

• 『育休取得に影響を与える心理的要素』

私たちの班では、育児休業の取得に影響を与える要素の性差と、育児休業の取得に影響を与える心理的要素に注目し、育休取得と心理的契約、情緒的コミットメントとの関係について研究しました。育児休業の取得を心理的な視点から介入した先行研究が少ないことからこの点に注目し、約300人に質問紙調査を行うことで設定した6つの仮説を検証しました。分析の結果、共働きであること、両親と同居していること、年収の3つの要素と育休取得に対する抵抗感との関係、心理的契約と育休取得に対する抵抗感との関係については有意な結果が得られたが、情緒的コミットメントと育休取得については有意な関係はないことが明らかになりました。

• 『非倫理的向組織行動に影響を与える企業内要素について』

近年、様々な企業において、意図的に非倫理的ともいえる行動が行われたという報道を目にする機会が非常に多い。このような行動の多くは「組織のため」を思ってなされるものであるが、これが明るみに出た場合、企業としての信頼を大きく損ねてしまうことになる。こうした行動は組織行動論において近年注目されている概念であり、非倫理的向組織行動と呼ばれる。本研究においては、企業内において非倫理的向組織行動を発生させる、または抑制させる要素を見つけ出すことを目的としている。また、企業に対して、非倫理的向組織行動を未然に防ぐような施策を提案することによる貢献を期待している。

• 『非対面コミュニケーションがメンタルモデル形成に及ぼす影響』

私たちの研究テーマは非対面のコミュニケーションがメンタルモデルの共有に与える影響です。このテーマを選んだ理由は、ワーク・ライフ・バランスの重要視や、共働き家庭の増加といった社会的な流れに労働体制が適応していないという問題意識があったからです。もし非対面のコミュニケーションを通してでも、社員同士がお互いを理解し行動を予測できる状態であるメンタルモデルが形成されることを実証すれば、会社という場所的拘束の必要性は薄まります。これは、ライフを重視する人や会社へ行くことが難しい人にとって、場所的拘束なしに業績に貢献できる事実を表す結果となり、社会的な貢献になると考えました。

王ゼミでは経営学の中の組織行動論の研究をします。組織行

動論とは個人や小集団、組織に関わる行動メカニズムを対象に

研究する学問です。本ゼミでは特に個人や小集団の行動に焦点

を当てています。組織行動論は人や組織の行動の要因となる心

理学的要素や行動科学的要素も含みます。例えば、仕事に対

するモチベーション理論やリーダーシップ論なども扱います。幅が広く

様々な視点を扱う組織行動論は非常に面白い学問です。

本ゼミでは3名でのグループワークを行っており、各グループの用

意したプレゼンを通してディスカッションをしています。サブゼミでは論

文作成のための準備やゼミ運営の話し合いを行っています。

経営学,組織行動論

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三田論紹介

ゼミ紹介

大津敬介研究会

大津ゼミでは三田祭論文の執筆は行なっておりませんが、現在4つのグループに分かれてそれぞれが興味のあるテーマについて研究を進めているので、それらをご紹介します。

⚫ “The Determinants of Japan’s Labor Productivity”

Compared with other OECD countries, Japan’s labor productivity is especially low. We believe this is a serious issue and decided to analyze what factors would influence Japanese labor productivity. Throughout our research, weshould be able to find out what determinants would positively and negatively affect Japanese labor productivity.

⚫ “Relationship between Immigration and Economic Growth”

Immigration is sometimes claimed to be a key contributor to economic growth. Few academic studies, however, examine the direct link between immigration and growth. Our group will do reaserch about the relation betweenimmgiration and economic growth based on the solow model.

⚫ “Deteriminining what Societal or Economical Factor contribute to the wage gap between men and women in Japan”

Japan ranks 121st out of 153 countries in the gender gap ranking, putting Japan in the lowest 20%. One of the main causes of this low ranking is the huge wage gap between men and women. Through our research, we plan to make an international comparison to determine what societal/economical factors contribute to such gap betweenmen and women.

⚫ “How the Governmental Policies implemented to prevent the spread of Covid-19 affected the Japanese Economy”

The governmental policies implemented by the Japanese government after the covid-19 outbreak started has affected the Japanese economy greatly. We are planning to examine how those policies affected the Japanese economy using stay-at-home measure as one of the key variables.

こんにちは!大津ゼミです!

大津ゼミでは「グローバル人材の育成」のために日本経済に関する知識をつけること、英語によるプレゼン能力、データ分析能力、論理的思考能力を養うことを目標に水曜日に本ゼミ、木曜日にサブゼミを行ない、活動しています。

計量経済学と日本経済論を中心に学び、3年生は日本経済に関する海外著書”Japanese Economy”の輪読やExcel, EviewsやPythonを用いたデータ演習を行います。それから、今年はコロナの関係で開催ができなかったのですが後期には韓国の大学を含む他大学とのインゼミや夏合宿を行います。4年生では卒論の計画や執筆、報告を中心に行います。また、研究以外にも夏合宿や飲み会、ゼミ旅行なども行っています!

大津ゼミの大きな特徴は本ゼミを英語で行うことです。海外経験の有無に関係なく、皆で英語を使って楽しく活動をしています!大津ゼミでは留学予定者、帰国者も歓迎しています!また、様々な経験やバックグラウンドを持った人たちが集まり、多様性があるのも魅力の1つです!

計量経済学,日本経済論

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三田論紹介

ゼミ紹介

大野由香子研究会

大野ゼミでは『都市』をテーマ研究を行っています。詳しくは三田祭ウェブサイトから大野ゼミの三田祭論文をご覧ください!

【交通班】

国内航空市場にLCCが参入したことによって競争が起きるという理論のもと、大手航空会社の価格が上がるという仮説を検証します。航空券の価格や乗降客数等のデータを用いて分析を行います。

【地価班】

都心から距離が離れるほど地価が下がるという法則について、新たに「時間的な距離」という側面から検討します。東京の実際の地価のデータを用いた計量分析を行うことで理論を検証します。

【人口班】

都市内の人口増加によって地価が上昇するという理論の実証を行いました。特に、年齢階層別の人口変化率に焦点を当てて、地価への影響を分析しました。全国の市区町村の人口データを用いた計量分析を行うことで理論の検証にチャレンジしました。

【研究分野】

大野ゼミは都市経済学と計量経済学を扱うゼミです。都市における人の移動や建物の立地などの経済活動についての法則や理論をデータを用いた分析によって明らかにしていきます

【活動紹介】

春学期は教科書の輪読、統計ソフトや地理情報ソフトの使い方の学習、コロナウィルスに関する計量分析を行いました。メインとなる分析や秋学期の三田論作成はグループワークで進めていきます。

【ゼミ情報】

ゼミ:火曜4・5限

サブゼミ:金曜3・4限

4年生8人(男5女3)

3年生12人(男8女4)

都市経済学,計量経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

岡本大輔研究会

今回私たちは4つの班に分かれ、経営学に関してそれぞれの班が興味のあるテーマについて研究しました。

A班:【日本企業における成果主義が従業員に与える心理的影響を探る】

各世代の労働者へのアンケート調査を元に成果主義が労働者に与える心理的影響を調査しています。

B班:【B班 業界によるSDGsの効果を探る】

業界ごとのSDGsの実施状況と財務データから、SDGsが企業の収益性や成長率などにどう影響を与えるか分析しています。

C班:【 日本企業全体における女性管理職と企業業績との関係を探る】

女性管理職割合の違いが日本企業の業績に与える影響を企業経営の観点から探りました。

D班: 【日本企業における最適なダイバーシティマネジメントを探る】

アンケートの調査結果をもとにダイバーシティマネジメントとインクルージョンが企業パフォーマンスに与える影響について分析しています。

岡本ゼミの研究領域は計量経営学・企業評価論です。英語論文の輪読や財務諸表、統計ソフトSPSSを用いた分析を学んでいます。

岡本教授は現在商学部長を務めており、現在4年生15人、3年生19人、大学院生4名がゼミに所属しています。ゼミのモットーは「ガッツリ学んで、ガッツリ遊ぶ!」です。

個性豊かな多くの学生が部活、サークル、インターンなどと両立しながら一生懸命取り組んでいます。

計量経済学・企業評価論

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三田論紹介

ゼミ紹介

小野晃典研究会

当研究会の特徴として、主に以下の3つが挙げられます。

① 指導教授である小野晃典教授は、熱意を持って私たちゼミ生と

向き合い、いつも正しい方向に導いてくださいます。

また、在籍する大学院生は、圧倒的知識量と多角的な視点で

的確な助言をしてくださいます。

② 当研究会の活動は、三田論や卒論といった論文執筆はもちろん、

ディベートや有志でのビジコン参加など、多様性に富んでいます。

さまざまな活動に意欲的に挑戦し、豊富な経験を積むことによって、

柔軟な発想力や論理的思考力を身につけています。

その結果、当研究会は、数々の輝かしい受賞歴を誇ります。

③ 普段のゼミ活動では、ゼミ生自身が活動内容を決めて取り組んだり

全員が責任ある役職に就いてゼミを運営したりすることによって、

人として重要な能力である、協調性や自主性を養っています。

ゼミHP http://news.fbc.keio.ac.jp/~onosemi/ Twitter @onosemi2020

マーケティング論(広告論、消費者行動論)

当研究会では例年、広告論や消費者行動論といった、マーケティングに関する論文を執筆して

います。今年は、サービス・リカバリーについて研究しました。

レストランで注文した料理がなかなか提供されず、残念な思いをした経験が一度はあるのでは

ないだろうか。サービスの提供時に、顧客の期待を下回ってしまうことをサービスの失敗と呼ぶ。

サービスの失敗は、顧客の自尊感情の低下につながり、サービスに対する満足度の低下を招く。

既存研究においては、サービスの失敗に対するリカバリー戦略として、顧客の自尊感情を高める

感謝のほうが、謝罪よりも効果的であると主張されてきた。しかしながら、彼らは、謝罪と感謝の

特性の多様な相違点のうち、一側面しか考慮していない。本論は、既存研究で見過ごされていた

相違点に言及しつつ、謝罪と感謝それぞれがより効果的である場合を分つ、基準を識別する。

「サービス・リカバリー戦略 −謝罪と感謝の効果の相違に着目して−」

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三田論紹介

ゼミ紹介

風神佐知子研究会

3年生が4つの班に分かれ、各班興味を持ったことについて研究し、論文を作成しました。・映画市場の現状分析と今後の課題・自動車学校と事故率の関係性・日本の国内情勢によってそのときの人気曲の雰囲気は変わるのか・ドン・キホーテが周辺地域の治安に影響を及ぼすか

「よく学び、よく遊ぶ」が風神ゼミのモットーです。主に労働経済学を学んでいますが、これにとどまらず、各自興味を持っていることなども学び、幅広いテーマを研究しています。勉学のみならず、部活動など他の活動も頑張る人が多いのがこのゼミの特徴です。和気藹々とした雰囲気で楽しく活動をしていますが、真剣にやるべきときは真剣に取り組みます。当ゼミに少しでも興味を持っていただいた方は、ぜひ今後のゼミ説明会などのイベントにお越しください!

労働経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

加藤一誠研究会

『イギリスの水道民営化に伴う価格変動の分析』:水道法改正により国内の官民連携が進み様々なメリットが叫ばれる一方、民営化による水質維持等の懸念は存在する。本稿ではイギリスに着目しヘックマンの二段階推定を用いて分析を行い、民営化が水道価格に与える効果を算出した。結果は住宅価格の民営化への影響、民間企業の水質問題、民営化による水道価格の上昇となった。

『アメリカの地方航空』:アメリカの地方航空路線について研究する。具体的にはアメリカのハブ空港と地方空港を結ぶ路線の中で採算が取れないものに補助金を助成するEssential Air Serviceという制度の効率性および要因分析を行う。分析結果をもとにより効率的な制度運営ができるような提言を目指す。

『イタリアの複数空港運営の効率性評価と要因分析』:イタリアの空港運営会社9社を対象に、空港運用と財務の観点から効率性評価を行い、効率性に影響を与える要因について分析した。その結果、空港の効率性は空港後背地の人口や経済状態に左右されることや、空港の収益性が必ずしも効率性に結びつくわけではないことが判明した。また、イタリアでは空港効率性に地域差があることがわかった。

『首都直下型地震が地価に与える影響』:首都直下型地震が地価に与える影響について研究する。 2011年の東北地方太平洋沖地震を対象に、地震前後の土地価格変動率を求め地震や災害リスク情報が地価形成に与える要因の分析を行なう。分析結果から、発災が予測される首都直下型地震に対する政策の提言を目指す。

『地方鉄道の需要分析』:本稿では、地方鉄道の需要分析を行った。このテーマを扱う論文はいくつか存在するが、需要面のみに着目した分析が多い。しかし、需要は供給と同時に決定するものであり、実際に航空では需給両面から分析を行う論文が存在する。そのため、本稿では需給両面から分析することで、より正確に需要を捉えることを試みている。

【研究領域】主な研究領域は、交通経済とアメリカ経済です。加藤先生は、特に空港や航空を専門に研究されています。また、交通インフラの老朽化による維持管理費のファイナンスについて研究を続けておられます。弊ゼミでは、加藤先生が上記内容に関する講義をしてくださりますが、個人研究のテーマは、交通に関することでなくても自由に決められます。

【活動内容】本ゼミが水4.5限、サブゼミが月曜4.5限にあります。 加藤先生の講義のほか、三田論発表や卒論中間報告などを通じてプレゼンスキルの向上を目指します。また例年であれば、様々な業界のケストスヒーカーの方をお招きしてご講演いただくことで、実社会と照らし合わせながら研究を進められます。さらにフィールドワークで、一般人が立ち入れないような場所に行くことができ、より深い学びを得られます。

【2年生へ】 皆さんで7期生となる弊ゼミには、京都出身でユーモアに溢れとてもフレンドリーな加藤先生と、全国各地から集まった個性豊かな先輩たちが待っています。是非、オープンゼミや個別説明会にもお越しください!

交通経済学,アメリカ経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

鎌田 康一郎研究会

出展なし

2019年4月から活動を開始した新規ゼミ。本年度の活動日は毎週金曜日 4 ・ 5 限で、研究分野は貨幣論という金融・国際金融、仮想通貨、景気循環など、「お金」に関することすべてを扱う分野だ。担当の鎌田康一郎教授は日本銀行で実務を担当されていたこともあり、豊富な知識により手厚い指導をしてくださっている。ゼミ員の構成は、1期生(4年生)10 名、2期生(3年生)11名であり、 2020年度前期は、古代ローマから現代までの「金融緩和」についての見識を養うため、野口悠紀雄氏執筆の『マネーの魔術史』の輪読を行い、後期は暗号資産のシステムや歴史と将来について学ぶために『BUBBLR OR REVOLUTION』という英書の輪読を行っている。ちなみに、コロナウィルス影響前の昨年度には、日本銀行金融研究所貨幣博物館の見学など課外活動も行われていた。弊ゼミは経済学や「お金」について興味がある、将来金融業界で働きたい、新しいゼミの伝統を作っていきたいという商学部 2 年生に是非興味を持っていただきたい。弊ゼミに関してのご質問等は以下のメールアドレスまたは Twitter で受け付けることにする。

Twitter:@kamadaseminar

Mail:[email protected]

HP:

https://kamadaseminar.wixsite.com/website

貨幣論

↑ 1期生(4年生)

↑ 2期生(3年生)輪読の様子 19

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三田論紹介

ゼミ紹介

神戸和雄研究会

三田論では前期に個人ワークにて調べた企業研究を掲載します。一般的な会社概要やビジネスモデル、競合比較だけでなく、各社の有価証券報告書からデータを引用した正確な財務分析に力を入れています。 その他にもゼミ員のオリジナリティー溢れる研究内容は必見です。

研究対象企業

日経メーカー:日立製作所、資生堂、味の素、任天堂、FANUC

航空:ANA

総合商社:三菱商事

建設・デベロッパー:大成建設、三井不動産

通信:docomo

外資系:Amazon、Menicon、Google

教授は企業経営に関わる情報一般についての研究を行っており、企業経営における最新の情報技術の活用法、 最新の情報技術では扱えないような高度な人間の意思決定を情報との関連性についてを研究領域としています。

ゼミでは、教授の専門に特化することなく、まず経営事象一般を理解することを第一に考えています。企業経営そのものに対する理解を深め、着実な分析を行う為に、三年前期は興味のある会社の企業研究を行います。後期には経営学の基礎的な知識及び周辺知識としての時事問題等に関して、特定のテーマのもと、企業経営の評価を行う為に、財務データによる分析を少人数グループにより行います。グループでは三年生がメインとして活動しますが、四年生から研究内容や発表方法についてのアドバイスを受けながら取り組むことができます。

学年を問わず仲が良く、一言で言うと『アットホームな雰囲気のゼミ』です。體育會やサークルなどゼミ活動以外にも力を入れている人が多く、オンオフのメリハリをつけながら学んでいます。

経営学,経営情報論

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三田論紹介

ゼミ紹介

菊澤研宗研究会

3年生が4グループに分かれ、それぞれのチームが設定したテーマを、新制度派経済学の諸理論、 取引コスト理論、エージェンシー理論、所有権理論、プロスペクト理論などを用いて分析します。テーマは(10月時点なので変更あり)

①配送の内部化をめぐる理論分析 近年、大手ECサイトはその小売業だけでなく物流業にも進出し、在庫の管理から配送までを自社で包括的に行う配送の内部化(垂直的統合)を進めています。しかし、すべての企業が配送の内部化をすることが合理的なのでしょうか。Amazon、楽天、ZOZOTOWNの3社を例に最適な企業の境界について、新制度派経済学を用いて分析していきます。

②日本企業のダイナミック・ケイパビリティ(DC)発揮におけるミドルマネジメントの重要性について 近年、経営学界で注目されているDCは、「変化対応的な自己変革能力」と訳されます。DC論の権威であるD・ティース氏は、DCの発揮にミドルマネジメントは貢献していないとしています。しかし、日本企業において組織能力としてのDCを発揮するためにはミドルマネジメントこそが重要なのではないかと考え、海外との比較によって、なぜ日本ではミドルマネジメントがDCの発揮に貢献しているのかを分析します。

③日本の携帯市場について 日本の携帯価格は高く、価格を引き下がるために政府は法改正を行うといった対策をしているが、全く料金は変わっていないのが現状です。では、なぜ下がらないのか、どうしたら下がるのかを新制度派経済学を用いて分析していきます。

④日本経済は労働生産性が低く、直近の労働生産性は、先進国の中では最下位レベルにあるという現状にある。この問題に対して、デービッド・アトキンソン氏は「国策で中小企業を統廃合すべきである」と主張する。しかし、アトキンソン氏の主張する解決策は日本においては必ずしも有効ではないことを新制度派経済学を用いて明らかにし、解決策を提示する。そして、その産業構造が国レベルに拡大することが可能であることを示したい。

菊澤研宗研究会は週に2回、月曜日と金曜日の4、5時限に活動 をしています。 専攻内容である新制度派経済学は今までの新古典派経済学とは違い、人間は限られた情報能力の中で意図的に合理的にしか行動できないという①限定合理性や、全ての人間は情報収集、 情報処理、情報伝達能力に限界があり、相互に同じ情報を持つとは限らないという②情報の非対称性が仮定として導入されている、比較的新しい学問です。活動内容は3年生のグループによる発表と4年生の卒論の発表で、各発表後には教授からのフィードバックをいただきます。 新制度派経済学の様々な理論や学説を本や論文などの資料を通して学習するインプット力だけでなく、ゼミ活動中は発表が中心のため、スライドをつくる力や聞いている人が納得するよう な説明をするアウトプット力も鍛えられます。 ゼミ活動以外の時間も充実していて、学年の垣根を越えて先輩後輩の仲が良いゼミです!

新制度派経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

木戸一夫研究会

木戸一夫研究会では、『補完性理論』を用いて企業分析を行っています。補完性理論とは、企業の強み(ケイパビリティ)とそれらの繋がり(アクティビティ)を図式化し、目に見える形でビジネスモデルの全体像を把握することで企業分析を行いやすくするものです。

今回の論文では、2グループに分かれて研究を進め発表します。また、私たち16期が最後の代となりますので、来年の三田論文も私たち16期が担当させていただきます。それに伴い、異例ではありますが三田論文を2年かけて完成させようという計画で進めております。今年の三田論文では、補完性分析をする前段階までを詳しく論じています。2グループが選んだ業界は「出版社業界」と「キャッシュレス【スマホ決済】業界」です。その業界の動向を調査し、我々の見解を示しています。それをもとに、来年の三田論文で補完性の図を作成し紹介させていただきます。補完性理論という馴染みのない理論を使っていますが、企業分析には非常に有効な理論です。皆様の周りにある企業にもきっと応用できると思います。これを機に木戸一夫研究会や補完性理論に興味を持っていただけたら幸いです。

活動日については、月曜3限サブゼミ、4・5限本ゼミとなっております。春学期のサブゼミではいくつかのグループに分かれ、補完性理論の基礎から学びます。基礎が定着したら、企業の補完性の図を完成させていきます。秋学期のサブゼミは3年生のみで三田論の準備を行っています。本ゼミでは個人でプレゼンを行いゼミ員からフィードバックをもらったり、プレゼン内容についてグループディスカッションを行ったりします。

研究内容としましては、経営戦略・ケーム理論・企業補完性の大きく3つに分けられます。経営戦略は歴史をさかのぼり、どのような経営戦略やフレームワークが誕生したのかを時系列的に学びます。ケーム理論は数字を使って相手との駆け引きを扱う学問です。身近な恋愛から規模の大きな戦争や政治まで、幅広く応用して考えることができます。補完性理論とは上記でも説明しました通り、企業のビジネスモデルを可視化することで、その企業の強みや課題、改善策を考察するのに役立ちます。

最後にゼミの雰囲気としましては、みんなが集中して学習できる環境が整っているゼミだと言えます。入ったばかりのころは慣れていないのでわからないことも多いですが、先生や先輩が親身に教えてくださいます。また、体育会やサークル活動に熱心なゼミ員も多く、ゼミと個人の活動を両立させやすい環境でもあります。個性豊かなゼミ員やいつもニコニコしている先生のおかげで、とても楽しく活動することができています!

ゲーム理論・企業補完性

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三田論紹介

ゼミ紹介

久保研介研究会

久保研介研究会では、観光・ケーム・教育の3班に分かれて論文の展示を行います。

観光班では、Rという統計ソフトを用いて、東京都のAirbnb市場におけるホストの価格戦略に関して分析を行いました。一般的に、Airbnbの価格設定はその持ち主であるホストに一任されています。今回の分析では、ホストの経験年数と価格の変動数の関係性、さらに収益性の差異について検証しました。データ加工や海外論文購読は山場でしたが、ゼミで学んだ知識を活かし3か月間取り組みました。是非最後まで目を通していただけると嬉しいです。

ケーム班はケーム機の需要関数の推定をテーマにしています。需要関数の推定に、販売本数、価格、発売時期、市場規模、対応しているケームソフトのジャンル、メーカーなどを考慮に入れました。ケーム産業に関する詳細なデータ元が特定の書籍しかなく、しかも、コロナウイルス対策によって閲覧が制限されるなど、データの入手にかなり苦労しました。実は、10月18日現在も急遽足りないデータを補うために悪戦苦闘しているところです。需要関数自体は経済学でよく使うものですが、需要関数の存在のありがたみを痛感できる研究となりました。

教育班は統計ソフトRを使って教育過剰が賃金に与える影響を分析しました。日本では教育過剰に関する研究はあまり進んでおらず、海外の論文を主に参考にしました。日本の研究では教育過剰を労働者の主観から定義するのがメジャーですが、この測定法は能力バイアスが生じがちです。私たちの研究は教育過剰を客観的に定義し、パネルデータを用いることで先行研究より頑健な結果を提示できました。

2期生7名、3期生16名と先生の計24名で活動しています。

水曜4・5限の本ゼミでは、産業組織論についての講義・グループディスカッションを通して理論への理解を深めています。

木曜4・5限のサブゼミでは、春学期は4年生から3年生へRという統計ソフトの講義が行われます。このソフトでは、計量経済学に基づく実証分析を行うことができるので、三田論や卒論の執筆には不可欠です。秋学期のサブゼミでは、本ゼミで学んだ理論や春のサブゼミで学んだRを用いて、三田論や卒論の執筆を進めます。

サブゼミには、先生が参加しないゼミも多いのですが、 久保先生は毎回サブゼミに参加して下さり、説明の補足や論文執筆へのアドバイスを親身になって行ってくれます。

これら定例の活動に加えて、オープンゼミや工場見学などの課外活動、飲み会などのイベントも積極的に行っています。 久保ゼミに興味を持ってくれた方は、是非今後のイベントに来てみてください!

計量経済学,産業組織論

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三田論紹介

ゼミ紹介

佐藤和研究会

今年はA.B.C.Dの4チームに分かれ研究を行いました。以下が各チームの研究テーマです。

A 中小本格焼酎メーカーの生存戦略

B 中小印刷業の顧客対応力におけるナレッジマネジメントの有用性

C 異業種参入した有料老人ホームの両利きの経営

D 素材メーカーにおけるダイナミック・ケイパビリティ論の実践

各班テーマに沿って、業界分析や競合となるプレイヤーとの比較を行い、課題を抽出しました。その後、経営学の理論を用いて、浮き彫りにとなった課題を解決するための仮説立てを行いました。さらに、その仮説を実証するために、全チーム対象企業へのアンケート調査を行い、大数観察という手法で統計解析を行いました。また、アンケート調査に加え、企業へのヒアリング調査を行うことで大数観察では見えてこなかった現状について深堀し、仮説を実証しました。

計量経営学

佐藤和ゼミでは、経営学や統計学をツールとして実証分析を行う計量経営学を専攻しています。

月曜日と金曜日の4.5限に活動しており、4コマすべてに教授が参加してくださるため、常に的確なフィードバックを受けることができます。三年時には三田論受賞に向けてグループワークを中心に活動しています。

ゼミの特徴としては、メンター制度があること、授業外のイベントが多いことが挙げられます。メンター制度は、4年生が3年生の指導役としてゼミ中も隣に座り、いつでも相談できる環境が整っています。ゼミのOBに対するOB訪問にもメンターが同行してくれます。

イベントについては、海外の大学や国内の他大学、塾内の他のゼミなどとともにゼミ活動を行う国内インゼミ、海外インゼミが複数回行われます。残念ながら今年は韓国インゼミはオンライン、台湾インゼミは中止となってしまいましたが、昨年は8月に韓国を訪れ、12月には台湾の学生を日本に招いて活動しました。さらに、毎月1回ゼミ全体で飲み会を行う語る会というイベント、年2~3回行われる工場見学などイベント盛りで、勉強も遊びもガチで取り組んでいます。

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三田論紹介

ゼミ紹介

里村卓也研究会

私たち里村ゼミは、理論とデータをもとにマーケティングの様々な現象について研究しています。今年度は4チームに分かれて論文を執筆いたしました。各班の研究内容は以下の通りです。

①『一瞬で注目されるようなTwitter広告』 いつでも新鮮な情報を得ることができるTwitter。消費者は多くの情報を得られる一方で、情報の多さに辟易してしまいます。膨大な情報の中から一瞬で注目される広告とは?認知と記憶の二面から考察します。

②『消費行動における企業発信情報の在り方』 消費者が情報に対して能動的に動く時代となり、様々なツールやサイトを状況に応じて使い分けるようになりました。本研究ではアパレルに焦点を当て、DECAXモデルを用いて分析を行い、オンラインによる情報探索等を含めた最適な戦略を提案します。

③『Brand Activismが消費者のブランド態度と購買行動に及ぼす影響』 企業やブランドが価値観やスタンスを主張し、行動を起こすBrand Activism。この流れは世界に広がると予想されています。これらの活動は消費者のブランド態度や購買意欲にどのような影響をもたらすのか、明らかにします。

④『誇張表現が動画広告に及ぼす影響』 動画広告が普及し、誇張表現が様々な商材の広告において利用されるようになりました。誇張表現は製品の特長を分かりやすく説明できる一方で、不信感を生む場合があります。そこで、動画広告に誇張表現を用いることによって生じる、ポジティブな効果とネガティブな効果について考察します。

私たち里村ゼミではマーケティング・サイエンスを研究分野としています。マーケティング・サイエンスとは、マーケティングの諸問題をデータと論理に基づいて科学的にアプローチする方法を探求する学問です。サイエンスと聞いて数学とか使いそうで難しそうだな、と思う人もいるかもしれませんが数学が苦手でも大丈夫です!

ゼミの活動日は水曜4,5限(本ゼミ)と月曜4,5限(サブゼミ)で4年生12名、3年生13名が所属しています。活動内容としてはグループでのプレゼン、三田論・卒論の発表、英語論文の講読などを行っています。グループでの活動が中心となるので互いに高め合える環境が整っています。また、プレゼン後には教授やゼミ員からのフィードバックがもらえるのでパフォーマンスやモチベーションが向上します。

ゼミのコンセプトは、「本気で学び、本気で遊ぶ」です。勉強するときは真面目に勉強に取り組み、遊ぶときは全力で遊ぶといったメリハリのあるゼミで、和気藹々と活動しています!

マーケティング・サイエンス

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三田論紹介

ゼミ紹介

清水聰研究会

私たちのゼミでは、3班に分かれて研究を進めてきました。以下が、各班の論文内容についてです。

【Withコロナ時代における「気持ちの切り替え」のための消費の構造と要因の解明】皆さんは「課題があるのに集中できない」「レポートが終わったのでリフレッシュしたい」など、気持ちの切り替えをしたいと感じた経験はありませんか?そんな時、「コーヒーを飲んで集中し直そう」「今日は頑張ったのでスイーツを買って帰ろう」など商品を購入することで、切り替えをする人も多いはず。。私達はこのような「気持ちの切り替え」を目的とした消費のメカニズムをマーケティングの観点から解明しています!

【COVID-19の影響による消費の変化 他律消費から自律消費へ】昨今のCOVID-19流行により私たちの生活は一変し、外に出て人に会う機会は著しく減少しました。これにより人々の消費スタイルも、他人の目を気にした「他律消費」から、自分の価値観を大事にする「自律消費」へとシフトしていると考えました。そこで、今後重視されるであろう「自律消費」について、購買プロセスにおける相違点や有効な訴求方法を、従来の他律消費との比較を通じて検証を進めました。

【応援消費の促進に向けてのメカニズム解明】東日本大震災の際、風評被害を受けた東北の野菜を買う。困っている地元を応援するために商店街で買い物をする。このように、困っている他者や組織、地域を「応援したい」という気持ちで商品を購入、もしくはサービスを利用することを「応援消費」といいます。しかし、応援消費は実際に多くの消費者に肯定的に捉えられているものの、未だ広がりを見せているとはいえません。そこで、私たちは、どうすれば「応援」という気持ちが実際の消費行動につながるのかという疑問を抱き、研究を行いました。

こんにちは!清水聰(あきら)研究会です。私たちのゼミでは、マーケティングの中でも消費者行動論について研究しています。

『B to C、生産側から消費者へ』ではなく、『C to B、消費者のニーズに合わせた生産を』 という形にマーケティングの手法が変化している今、消費者行動論を学ぶことはとても重要になってきています。

内容としても、生活の中の何気ない行動や感情が購買につながっていることを発見できるので、とても面白い分野だと思います。

ゼミ生は、現在30名で仲良くやっています。

[4年 15名 男:6名 女:9名]

[3年 15名 男:6名 女:9名]

活動内容としては、基本的に5人前後でグループワークを行っています。企業様から頂いたデータと統計ソフトを用いて関係性を発見したり、他大学のゼミや、企業様と実際に共同研究も行っています。

今年度は新型コロナウイルスの影響で、対面での活動は難しい状況下ではありますが、Zoom等のオンラインツールを用いて取り組んでいます。

マーケティング,消費者行動論

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三田論紹介

ゼミ紹介

白井美由里研究会

皆さん、こんにちは!白井美由里研究会です。私たちは3つの班に分かれてそれぞれが独自のテーマで論文を作成しました。

〈三田論テーマ〉・男性洗顔料における広告の有名人エンドーサーの効果と有効性

・口コミが消費者の購買行動に与える影響

・ファストファッションの宣伝において有用性の高い情報

初めてみんなで作り上げた論文、これらには精一杯の努力が込められています。 就職活動、サークル、部活、三田祭実行委員、会計士受験など、様々な場所で活躍しているゼミ員たちが、限られた時間を最大限に使って3つの論文を完成させました!消費者行動論を学ぶことで、どのような戦略によって消費者の購買意欲が駆り立てられているかがわかります。 身近なテーマでもあるため、興味を持って読んで頂けると思います! 是非、私たちの研究の成果をご覧下さい!

私たちのゼミでは、マーケティング分析を用いた消費者行動論を研究しています!

活動日は3年生が金曜4限、4年生が金曜5限です。週1コマなので、ゼミ員も個々の活動と無理なく両立できています。ゼミ員同士の仲も良く、和気あいあいとした雰囲気の中、 楽しく学んでいます。白井先生はとても優しくお茶目な方で、複雑な分析方法なども私たちが理解するまで丁寧に教えてくれます。

ゼミも自分のやりたいことも両方全力で取り組んで、キャンパスライフを充実させたい!という方、白井ゼミでぜひお待ちしております!!

(写真は昨年のものです↓)

消費者行動論

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三田論紹介

ゼミ紹介

園田智昭研究会

1.プロスポーツチームの企業価値~Jリーグにおける財務的・非財務的価値の関係性~

近年、日本ではスポーツのプロ化やリーグ化が進む中、企業または企業グループがプロスポーツの経営に参入する機会が増えJリーグでも同様の動きがある。しかし最終利益を計上できているクラブは現状多くなく、そのような状況でもスポーツをビジネスとして存在させ、企業がプロスポーツに参入するケースがみられる点には疑問が残る。本論文では、Jリーグクラブの財務価値の算定を試み、非財務的要素との関係性やスポーツ特有の「チームの強さ」という観点を加えた関係性について、相関分析とアンケート・ヒアリング調査をもとに明らかにしていく。

2.バズモデルの構築とバズ現象に対する企業の対応策

TwitterやInstagramなどをはじめとしたSNSが普及した現在、「バズる」という言葉は一般的に使われるようになった。また、SNSの情報の拡散性の高さを利用し、バズ現象を起こそうとする企業のマーケティング活動も発達してきている。しかし、そうして生まれるバズ現象は、売上の増加に繋がり、一般的に企業にとって良いイメージがある一方で、消費者の需要が企業の供給を上回ることで販売自体が休止になるケースもあり、企業にとって一概にバズ現象が良いものとは言えないのではないかと疑問を持つようになった。そこで、バズ現象が企業にとってどのような影響があるのか、マーケティングや会計の観点から分析していく。

園田ゼミは管理会計を学ぶゼミ

管理会計は企業経営の意思決定・業績管理に必要な会計情報の提供を目的としており、経営活動の結果を外部へ提示することを目的とした財務会計とは目的が異なる学問です。

園田ゼミで学べるのは管理会計だけではない

園田ゼミでは管理会計を学ぶ上で必要な経営に関する知識も学んでいます。そのため、経営学やマーケティング、統計まで、幅広い分野で多角的視点を養うことができます。さらに、ケース報告や輪読を通して、数字から業績を分析する考察力、資料の作成方法や論文執筆に必要な知識・スキルも身につきます。

園田ゼミでは縦と横で人との繋がりができる

春のディベート、毎週のグループワーク、ソフトボール大会や合宿などを通し、ゼミ員同士の仲が深まります。また、社会人の方々との交流も多く、企業訪問や工場見学、OBOG会などゼミの枠を超えて広く社会経験を深められることも本研究会の魅力です。

管理会計論,本社部門マネジメント

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三田論紹介

ゼミ紹介

髙久隆太研究会

髙久隆太研究会ではグループに分かれて、「相続税」・「国際租税戦略」・「デジタル課税」の3つの税に

関するテーマについて論文を執筆しました。

・相続税

富裕層を始め相続税•贈与税回避をしようとする人がいる中で、相続税と贈与税の税率を変えると租税

回避を防げるのか否か、提言します。

・国際租税戦略

企業グループ内の知的財産の移転について各国の税制や判例を参照し、現行制度下の移転価格課税

リスクおよびコストを検討します。

・デジタル課税

近年国際的に議論がなされ、注目を浴びている、GAFAなど巨大IT企業の税逃れを防ぐデジタル課税につ

いて提言します。

私たち高久研究会は、税務会計のうち特に国際課税を対象に研究を行っています。タックスヘイブン対策税制や移転価格税制、国際租税戦略の研究など、ホットでグローバル、そしてタイムリーな話題を取り上げています。また、新聞記事を題材にした時事問題の研究にも積極的に取り組んでいます。

日々の具体的な活動内容は3年のプレゼン発表、4年の卒論中間発表、時事問題のディスカッションなどです。活動日は週一回木曜日にあります。高久研究会は3,4年生が一緒に集まって活動します。そのため、3年生は4年生からプレゼン発表や論文作成のアドバイスをもらうことができます。さらに、他学部・他大学とのインゼミや企業訪問などたくさんのイベントがあるのも特徴です。教室外での活動にも力を入れることで様々な視点から世界を見ることができるよう、日々励んでいます。

高久研究会では企業に就職をする人、会計士や税理士、公務員を目指す人や体育会に所属する人など多様な人材を募集しています。また、他学部生の受け入れも行っています。また、夏合宿や新歓合宿などでは、勉強だけでなくスポーツなどのイベントを通してゼミ員同士、学年問わず仲良くなっています!

租税に興味や関心がある方、一緒に高久研究会で学びましょう!!

税務会計、国際課税

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三田論紹介

ゼミ紹介

髙田英亮研究会

「海外駐在員の特性が流通業者との信頼構築,および業績に与える影響」

コカ・コーラやメルセデス・ベンツ…毎日の生活で何となく利用していたり,利用せずとも街を歩いているときに目にする商品の中には海外発祥のものも多いかと思います。これらは外資系企業が日本進出を果たしていることの現れであるのですが,同時に日系企業もまた現在のグローバル化の中で海外へと進出していっています。近年,日系企業の海外拠点数は増加し続けており,海外生産比率,海外売上高比率,海外収益比率も同様です。このようにして日系企業にとっても海外市場の重要性は高まっているのです。

今回の三田祭論文では海外派遣社員(=駐在員)の役割に着目しています。駐在員が日本にある親会社と進出先の海外子会社との橋渡しとなる存在であり,またその海外子会社と現地流通業者との橋渡しになる存在でもあるため,日系企業の海外進出において重要な役割を果たしているからです。本研究はこれから海外進出を図る企業にとって,海外子会社の業績を上げるために駐在員のどのような特性が重要であるのかを示していきます。

加えて,海外子会社と現地流通業者との信頼構築が流通の停滞へのリスクヘッジや円滑な取引を通して海外子会社の業績に影響を及ぼすと考え,駐在員のどのような特性が信頼獲得に繋がり,業績につながっていくかに関しても検討しています。

三田祭はオンライン開催となりましたが,興味を持ってご覧頂ければ幸いです。

本研究会では,まず,マーケティング戦略論と流通チャネル論における理論的知識の習得と理解を目標としています。企業を取り巻くさまざまなマーケティング現象・問題(たとえば,市場志向,マーケティング両利き戦略,オムニチャネル,海外チャネル管理)を説明するためには,マーケティング論における基本的な理論や分析枠組を習得・理解する必要があります。 このマーケティング論における基本的な知識を学んだうえで,さまざまな内容を含むマーケティング論の中でも,特にマーケティング戦略論と流通チャネル論に焦点を当て,これらの分野における理論や分析枠組をより深く学びます。

また,本研究会では,重回帰分析,構造方程式モデリング,パネル・データ分析などの実証分析の手法についても深く学びます。これらは,ある理論ないし分析枠組のもとで提示された仮説の経験的妥当性を確認するために必要なものです。

日々の主な活動内容は,英語論文の輪読,日本語文献の講読,実証分析の手法の習得,ケース・メソッド,三田祭論文および卒業論文の執筆です。これらの活動を通じて,マーケティング戦略論・流通チャネル論の最新の研究について理解したり,問題を多方面から捉え,解決する能力を向上させます。その他にも,OB・OGや海外の研究者の方を招いての講演会などもあります。 われわれの研究にご興味のある方は,三田祭期間中に行われるマーケティングゼミ合同研究報告会にもぜひ参加してください。

マーケティング戦略論,流通チャネル論

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三田論紹介

ゼミ紹介

髙橋郁夫研究会

「新型コロナウイルス流行時の消費者行動~その類型・今後の予測・戦略的対応~」

私達の研究の目的は2点あります。第1に新型コロナウイルス流行以降における消費者行動の変化によって消費者を類型化し、各類型ごとの消費者の特徴を明らかにすることです。第2に変化した消費者行動が今後も継続するか否かの予測を行うことです。現在の3年生にあたる24期全員で取り組んでいます。

私たちの専門分野はマーケティング論、消費者行動論、流通論です。本研究会では、マーケティング研究の諸領域に関して、ミクロ・マクロの両面から理論的かつ実証的な研究を行っています。最先端の学術論文の講読から実際のケースを扱ったグループワークまで活動内容は多岐に渡り、机上の知識にとらわれない実践的な力を養うことができます。

髙橋郁夫教授

慶應義塾常任理事/慶應義塾大学商学部教授

先生より

マーケティングという学問を究めることで、ビジネスの本質を理解し、国際社会に貢献できる人材となるべく、自分磨きをしませんか?そうした活動を通じて、一生涯の友人もできるはずです。

メンバー

院生3名(男0名/女3名)

4年生(23期生)18名(男10名/女8名)

3年生(24期生)17名(男7名/女10名)※内2名留学中

高い意欲と積極性を持つ個性豊かなメンバーが揃っており、留学志望者・経験者も多いことからゼミ中はグローバルな意見が飛び交います。

マーケティング論、消費者行動論、流通論

研究方法①既存文献やシンクタンク等のレポートに基づいて新型コロナウイルス流行時の消費者行動の実態を把握します。②全国に住む多世代の消費者に対する独自のアンケート調査から得たデータに因子分析を施すことによって、多様な消費者行動の変化の共通因子を抽出します。③それら共通因子の因子得点を用いてクラスター分析を行い、消費者を類型化すると共に、それぞれの消費者グループの特徴を明らかにします。④以上の分析の流れとは別に、特に重要な消費者行動が、コロナ後にどのように変化するか、マルコフ分析を用いて予測します。

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三田論紹介

ゼミ紹介

髙橋美樹研究会

今年度、私達は産業班として2つの論文を執筆しました。

①中小企業の事業承継を契機とした経営革新 ―従業員反発の解決に向けたCEAモデルの提案―

私達は、事業承継に焦点を当てて論文を執筆しました。ヒアリング調査の結果、中小企業が事業承継後に経営革新を行う際に抱える課題として「従業員反発」があることが分かりました。従業員反発が起こる原因をルーティン論を用いて分析した結果、原因が「現状から変わりたくないという従業員の意識」であると考え、解決するため、 CEAモデル(Change in Employees‘ Awareness)を提案しました。

②社会的な課題解決に取り組む中小企業ーCSRと多様な人材の雇用ー

私達は、中小企業の人手不足という社会課題を解決するために多様な人材の雇用を進めるべきという観点から論文を執筆しました。また、多様な人材の雇用はCSRとみなすことが出来るためCSRも遂行できるとしました。10社の中小企業にヒアリング調査を行う中で、辞めてほしくない従業員が辞めてしまうなど人材の雇用に課題を抱えていることがわかり、力になりたいと思いました。そして解決策として「ヒア(peer)・コーチングモデル」を提案しました。

先輩や先生、企業といった様々な方のご指導やご協力のお陰で、論文を完成させることが出来ました。

私達は、ミクロ経済学の応用分野である産業組織論(競争政策の経済学)を学問的な基盤にして研究に取り組んでいます。産業組織論の他にも、競争戦略論や中小・ベンチャー企業論も扱います。

□主な活動内容

・8回レポート(産業組織論に関するレポートを8本執筆します。5本以上の合格を目指します。)

・三田祭論文(中小企業懸賞論文に応募する論文を三田祭論文として執筆します。)

・その他、工場見学やインゼミ、夏合宿等

□美樹ゼミの強み

・個人レポートとグループワークの充実

・先生、先輩からの手厚いフィードバック

・フィールドワーク(企業訪問)の重視

・「生涯ゼミ」としてのつながりの深さ

・社会人基準

産業組織論・競争戦略論・中小・ベンチャー企業論

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三田論紹介

ゼミ紹介

田邉勝巳研究会

3年生17人が4班に分かれて、それぞれ「フードデリバリープラットフォーム」「観光公害」「企業版ふるさと納税」「Free Wi-Fi」をテーマに論文を書きました。執筆の際は現状を丁寧に調べたあと、Stataという統計ソフトを用いてデータを分析し、その結果に基づいて政策提言をします。どの班もテーマ選びの段階から話し合いを始め、夏休み中も作業を進めてきました。以下、各班の班長からのメッセージです。

【フードデリバリープラットフォーム】 自粛期間中、UberEatsや出前館は一気にユーザー数を伸ばしました。みなさんも、使ったことはなくても、広告や街中を走る配達員、あるいは交通事故のニュースでその名前を見ない日はありません。今後も拡大するとされるフードデリバリー業界ですが、私たちの生活にどの程度影響をもたらすのでしょうか?

【観光公害】 観光業の発展は地域に経済的メリットを与える一方、近年は観光客が増えすぎることによる観光公害も指摘されています。この問題によって、とりわけ観光地に住む人々はどのような影響を受けているのでしょうか?今回はジェントリフィケーションという概念に注目し、その影響を探ります。

【企業版ふるさと納税】 納税すれば返礼品がもらえるおいしい制度「ふるさと納税」。ところで、「企業版ふるさと納税」という制度があるのを知っていますか?企業版のふるさと納税には返礼品がありません!返礼品という「目に見える」利益がない「企業版ふるさと納税」について定量的に分析し、その実態を探ります!

【Free Wi-Fi】 皆さん「Wi-Fi」と言われて何を思い浮かべますか?4Gを使わなくて済む、コロナによって需要が伸びている、外だと繋がりにくいなど色んな意見があるでしょう。そんなWi-Fiに対して、僕達は観光Wi-Fiに目を向けました!旅行者の目線に立った時Wi-Fiはどのような効果をもたらすのでしょうか?また、最適なWi-Fiの設置場所について探っていきます!

ミクロ経済学や計量経済学の理論を基礎から学びます。学んだことは実際にStataで演習し、社会の様々な問題の要因を分析して解決に導くといった実用的な研究を行います。研究テーマは個人の興味に応じたものを選び、それを経済学の視点から研究しています。

インプットとして、輪読演習、論文演習、Stata演習を行い、 アウトプットとして、プレゼンテーション、学生学会発表、論文執筆を行っています。どの活動でも先輩からアドバイスをい ただきながら同期と協力して勉強できるため、成長できる場面が多いのも田邉ゼミの特徴です。また、3年生1人ずつに4年生の先輩がメンターとして就き、支えてくれる制度があるなど、ゼミに入った直後から万全のサポート体制が待っています。

交通、公共政策、計量経済学

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鶴光太郎研究会

鶴ゼミでは、3班に分かれて論文を執筆しました。

『ポストコロナ時代に3密型エンターテインメント産業のビジネスはどう変わるか』

新型コロナウイルスの感染拡大により様々な産業が被害を受けました。その中でも3密型のエンターテインメント産業が受けた被害は甚大であったため、それらの産業がポストコロナ時代に向けてこの状況をどのように乗り切って行くかを考察します。

『日本はテレワークの波に乗れるのか』

コロナ禍においてテレワークを導入する企業が急増しました。このような中でしばしばテレワークのメリットが話題になっていますが、本当に良い面ばかりなのでしょうか。本稿ではテレワークのメリットの裏にある問題や課題について考察していきます。

『アフターコロナの時代に求められるグローバル化とは何か』

新型コロナの流行により、多くの国がグローバル化の弱点を再認識しました。これまでのグローバル化を楽観的に継続するのでは、同様の危機に直面した際に大きな混乱を招きます。そこで、アフターコロナの時代に目指すべきグローバル化の姿を考察します。

鶴ゼミは、4年生6人・3年生8人の計14名で活動しています。活動日は月曜と水曜の週2回。比較制度分析に必要な、基礎レベルのミクロ経済学、ケーム理論、情報の経済学、経営・組織の経済学を勉強しています。

鶴ゼミの特徴は、時事問題にも積極的な姿勢です。英Economist誌を使用して英語の文献にもチャレンジし、日経新聞の経済教室といった難解な記事にもじっくりと取り組んでいます。基礎理論と幅広い知識を学び、自分自身と向き合って「線を引かない成長」を第一に考えた活動をしています。

鶴先生はゼミに熱い方で、ゼミ生一人ひとりを熱心に指導してくださいます。その一方、ゼミ合宿ではゼミ生以上にはっちゃけたりと、お茶目な一面もある魅力的な方です!

今年はオンラインでの活動になりましたが、オンラインのゼミ合宿や飲み会などを開催して、仲良く楽しく活動しています!

組織と制度の経済学

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寺西勇生研究会

・新型コロナウイルスへの経済対策として適切な給付金額、消費税率

よくニュースで消費税を一時的になくせだの、給付金増やせだの言っている政治家を見かけませんか?今回私たちは、マクロ計量モデルというモデルを組み立て、新型コロナウイルスへの経済対策として適切な政策について数値的に分析を行っています。

・Jリーグの集客に影響を与える要素分析

時系列データと各Jリーグのチームのデータを用いて、パネル分析を行っています。その中から、Jリーグの集客に最も影響を与える要因を分析しています。

寺西勇生研究会はマクロ経済学、計量経済学に関する研究を行っています。

基本は水曜4、5限に活動を行うことになっているのですが、とても自由なゼミで自分たちが必要な時に集まって必要に応じて進めていくという形を取っています。(まあなんやかんや水曜4限に集合して作業することは多いです。)

教授はとても親切な方で、声をかけたら土日であってもいつでも打ち合わせに来てくれます。日本銀行で長年勤務されたご経験があり、実務の中で培われた豊富な知識をもとにきめ細やかな指導をしてくださいます。

この三田論から少しでも寺西研究会に関心を寄せていただけますと幸いです。

マクロ経済学,計量経済学

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ゼミ紹介

友岡賛研究会

私たち友岡賛研究会3年は、以下の2つのテーマについて論文を執筆しました。

①「高速道路業界の経営分析」

高速道路は重要な交通インフラとして、長年にわたり私たちの生活に密接に関わってきました。高速道路業界の財務状況にはどのような特徴があるのでしょうか。私たちは高速道路事業を中心に行うNEXCO東日本・中日本・西日本の財務諸表を用いて経営分析を行い、その財務的特徴について考察を行いました。

②「自動車業界(トヨタ・ホンダ・日産)の比較、経営分析」

自動車業界総資産ランキング(2018年~2019年)の上位3社(トヨタ・ホンダ・日産)について、会社の沿革や企業分析を用いて、様々な観点から比較、経営分析を行いました。コロナウイルスの流行は自動車業界に限らず多くの業界に影響を与えました。そんな中、これからどのようにして会社の財政をよくしていくのかについても比較し、考察しました。もしよろしければ、私たちの論文を是非ご覧ください。

私たち友岡研究会は、一人一人が自主的に学んでいこうという姿勢がありますが、とても自由な雰囲気のゼミです。ゼミ員には資格試験に挑戦する人、アルバイトやインターン、サークル活動に励む人など、さまざまな人がいます!また、友岡研究会は公認会計士約80人を輩出しており、日々切磋琢磨しています!

本ゼミでは、水曜日の4・5限に4年生の卒業論文の発表や3年生による輪読、三田祭論文の制作を行います。サブゼミでは、大学院生が指導してくださり、本ゼミ同様、輪読を行っています。

今年の前期はコロナウイルスの影響によりあまり思うように活動ができませんでしたが、楽しくゼミ活動をしています!

少しでも友岡研究会に興味を持ってもらえたら嬉しいです。ゼミ員一同お待ちしております!

会計学,会計史

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ゼミ紹介

永見尊研究会

論文のテーマは「イギリスの監査構造大改革~ブライドン報告書と日本の比較~」です。

私たちは4つの班に分かれ以下の視点から発表を行います。

①ブライドン報告書とは

イギリスの不正会計に対する三大報告書とブライドン報告書が作成された背景

②ブライドン報告書の内容

企業監査や内部統制など監査の質を高めるためにブライドンが提案する改革案

③日本との比較

ブライドン報告書の改革案を踏まえた日本の現状との比較

永見尊研究会は塾内唯一の監査論の研究会です。

現在は4年生14人(男子8人女子6人)、3年生は13人(男子9人女子4人)の合計27人が所属しています。活動日時は4年生が木曜日4限、3年生が木曜日5限です。一コマなのであまりゼミ員の負担にならず、ゼミの活動と自分の興味のあることを両立できるのが永見尊研究会の魅力です。

今年はコロナの影響で開催することができませんでしたが、例年は普段の活動に加え、夏合宿や商ゼミ対抗の球技大会等、ゼミ生活を満喫できる企画も盛りだくさんとなっており和気あいあいとした雰囲気で先輩後輩にかかわらずとても居心地の良い研究会です!!

論文についての疑問点やご意見、ゼミ活動についての質問等ありましたらお気軽にGoogleフォームやTwitterにお寄せください。

Twitter:@nagamisemi_2021

監査論、内部統制、企業統治

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三田論紹介

ゼミ紹介

濱岡豊研究会

今回の三田論では、所属する3年生7人が、3班に分かれてそれぞれ以下のテーマを設定しました。

・「大学生の旅行創造意図」

・「ユーザーイノベーションを促進するクラウドファンディングサイトの要素分析」

・「消費者創造広告の有用性の検証と提言」

教授の授業を受講されている2年生に、それぞれの班が作成したアンケートへ回答いただき、得たデータを統計ソフトRで分析、提言をまとめました。

濱岡豊研究会は、消費者の能動的な行動(SNS投稿・口コミ・ユーザーイノベーションなど)などが関わる事例について「マーケティング・サイエンス」という視点から分析を行っていきます。マーケティング・サイエンスは、データの論理・数値に基づいた科学的なアプローチ手法によって、マーケティング事例の背後に存在するメカニズムを分析することで、実際の事象の理解や予測を目的とします。

要するに…

統計ソフトRの使い方など

統計的な分析方法を一から学べる!

研究に基づく

マーケティング知識を得られる!

Twitter:@hamanyusemi2021

マーケティング・サイエンス

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日高千景研究会

3年生12人が①SIE班 ②スズキ班 ③日清班の3班に分かれ、それぞれの企業を研究しました。

①SIE班 “PlayStation4の成功要因を探る”

家庭用ケーム機PlayStation3は、性能を向上させすぎた結果、顧客の求める性能を超えてしまい売れなかったと言われています。しかし、その後続機であるPlayStation4は、さらに高性能であるにも関わらず、現在1億台以上を売り上げ、ソニーグループの業績に大きく貢献しています。そこで、PlayStation4ではPlayStation3の失敗に対しどのような反省をし、どのような戦略が採られているのか、「プラットフォーム」という観点から研究し解き明かします。

②スズキ班 “スズキのインド事業と日本事業の間に相乗効果は生まれているか”

インドで圧倒的なシェアを誇るスズキ株式会社に注目し、インド事業と国内事業に相乗効果はないのかという問題提起をしました。インドのニーズをベースに開発されたAGSという技術が日本国内事業に逆流している事例を、「リバースイノベーション」や「破壊的イノベーション」といったフレームワークを用いて研究していきます。

③日清班 “なぜ日清は小売プライベートブランド(PB)の受託生産を行っているか”

日清は、即席めん業界のパイオニアであり、現在まで圧倒的なシェアを誇る食品メーカーです。しかし、そのようなトップメーカーである日清が、トップバリュやセブンプレミアムといった小売主体のPBの受託生産を強化しているという現状があります。これを受けて私たちはなぜ受託生産を行うのかという問題設定を行い、日清主体のブランド・小売主体のPBについてブランドポートフォリオの観点から、考察していきます。

私たちは、“イノベーション”を切り口に企業の経営戦略について

研究しているゼミです。

【活動日】本ゼミ:水曜日4,5限 サブゼミ:金曜日4,5限

【構成人数】3年生(11期) 12名 4年生(10期) 12名計24名

【ゼミの特色】

経営学の理論を学び、実在する企業の経営戦略に照らし合わせて研究をしています。グループワークとプレゼンを中心に活動を行い、”自分の頭で論理的に考える力”、”考えたことを人にしっかりと伝える力”を育んでいます。

また、ゼミ員同士の仲が非常に良く、学ぶ時は学ぶ、遊ぶ時は遊ぶとメリハリのついた雰囲気が特徴です。

優しくて熱心な教授の下、自分の意見を言いやすい和気あいあいとした雰囲気で楽しく活動に励んでいます。

イノベーション 経営戦略 経営史

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ゼミ紹介

平野隆研究会

【外部環境分析を用いた漫画の変化の分析】

私たちの三田論のテーマは「漫画」です!

時代によって、漫画のジャンルや表現の仕方やキャラクター像、ストーリー展開などの方法が変わってきています。

このような変化の背景に、どのような社会的要因があるのかを探りました。また、経済環境の変容が読者である若者の価値観を変化させ、それが漫画にも影響を与えていると仮説を立てました。

要因を探るにあたって、外部環境分析(PEST分析)を行い、漫画と関係のありそうな要因を分析しました。

それぞれでゆとり教育や景気変動、若者の努力観や電子コミックの台頭によるジャンルの多様化など幅広く検討しています。

最後にこれら4つの要素が相互的にどのような関係かを包括的に考察しています。

完成した論文は、平野隆研究会のホームページに掲載するので、ぜひご覧ください!

【http://news.fbc.keio.ac.jp/~hiranoz/index.cgi?id=/】

平野隆研究会は消費社会論・経営史を専門に勉強しています。

普段は、月曜日と木曜日の各4・5限で活動しています。週2回のゼミ活動の両方が本ゼミで、先生もいらっしゃいます。

活動内容としては主にニューススヒーチや輪読、三田論、卒論の報告をしています。

今年は、

3年生(21期生) 6名(男4・女2)

4年生(20期生) 7名(男3・女4)の計13名で活動しています!

人数は比較的少ないですが、上級生下級生の垣根なく

和気あいあいと活動しています。また、先生からも厚い指導を

日々頂いています!

エクスカーションや合宿などのイベントでは、

勉強もしつつメリハリをもってみんなで楽しんでいます!!!

日々の活動内容は以下のブログにて発信しています

【http://hirazemi.hatenablog.com/】

消費社会論、経営史

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深井忠研究会

<地方企業のグローバル展開は地域活性化に貢献するのか>近年、地方企業における国際戦略が目立ってきている。特に北陸は地場産業が強く、また2030年に向けて主要な地域となるため、私たちは北陸に着目した。北陸はニッチトップ企業の輩出率がトップであることは周知の事実であるが、その中で北陸三県の企業を検討し、地方の活性化に貢献しているかの理解を深める。

<ワークマンの企業分析>新型コロナウイルスの影響を受け、レナウンの倒産をはじめアパレル業界は大打撃を受けた。その中で「ワークマン」は前年比100%超の月間売上を記録し、好調を維持している。私たちは、この「ワークマン」という企業に着目し、コロナに屈しずに成長を続ける要因を分析した。

<企業にCSR活動は必要か>企業は、2000年頃からCSR活動を始め、社会的責任を果たそうとする動きが見られている。しかし、CSR活動は直接的な利益を生まないものが多い。そこで、私たちは「企業はなぜCSR活動を行うのか」をテーマに、20年分のデータを用いて分析を行い、その必要性を検討する。

<オリエンタルランドからみるテーマパークの未来>コロナ禍では様々な業界に影響がでており、テーマパーク業界も例外ではない。そこで私たちは、日本の主要なテーマパークであるオリエンタルランドに注目し、経営状況を分析することで、これからのテーマパークのあるべき姿について考察した。

<株式投資型クラウドファンディングの課題と今後>日本国における株主投資型クラウドファンディングにかかる法律等の規制の現状と課題を確認し、今後の市場での活用を増やすための方策を自分たちなりに思案した。

<コロナ禍における航空業界>コロナ禍において航空業界は苦しい状況におかれている。そこで私たちはその要因を分析し、どのような解決策があるかを自分たちなりに考察した。

深井忠研究会は、財務会計論を中心とした実践的な財務会計のほか、統計ソフト「R」を利用するなど多岐に渡る研究活動を行なっています。課外活動として、有志がBloomberg投資コンテストに参加し、今年は見事入賞チームとなりました。現在のゼミ員は28名で、会計士受験生のみならず、様々なバックグラウンドの学生で構成されています。今回の三田論では、各グループが興味を持ったテーマを扱い各自研究を行いました。

財務会計論

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ゼミ紹介

堀田一吉研究会

現在、日本の平均寿命は世界ランキングでトップを占めています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、平均寿命は今後も伸び続けることが予測され、100歳以上の人口も増加し続けていく見通しです。100歳以上の人口は2015年は約6万人ですが、2050年には、なんと70万人にまで増加することが予測されています。再生医療をはじめとする医療技術のさらなる進歩も期待されていますので、現代社会を生きる私たちの多くは、「人生100年」時代を歩んでいける可能性があると考えられます。

本来であれば、喜ばしい長寿の可能性であるが、今はむしろ不安要素となってしまっています。将来不安の中身としては、先行き不透明な社会や、社会保障不安、長生きリスク・家計不安などが挙げられます。これらの不安を解決するために人生100年をどのように生きていくか、長寿の人生設計が個人にとって最大の課題であり、その設計力が一人一人に求められているといわれています。

その上で、三田論では人生100年時代を迎えた生命保険業の現状を分析し、今後の人生100年時代に備えた生命保険の開発について述べていきます。

堀田一吉研究会は、保険学・保険政策論を研究領域としています。保険制度の仕組みや機能についての理論的理解、また生命保険や損害保険さらには社会保険など各種の保険制度の構造的理解を深めるとともに、これら保険制度を切り口として現代社会を考察しています。

普段の活動は、木曜日4、5限に本ゼミ、月曜4限(前期のみ)にサブゼミを行います。毎週の活動に加え、他大学とのインゼミ、慶應義塾保険学会への参加、実際に保険業界で働く方をケストスヒーカーとして年に2~3回お招きして講義していただくなど、多岐にわたって活動しています。

アヒールポイントは、商ゼミ主催のソフトボール大会で昨年優勝したことです。先輩後輩、同期の仲がよくお互いに高めながら活動しています!

保険学

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ゼミ紹介

前川千春研究会

前川千春研究会は、3年生11人・4年生9人の合計20人で活動しています。普段の活動は木曜日の週一回で4限に本ゼミ、5限にサブゼミを行います。今年度はオンラインを中心に活動しています。

本ゼミでは各回1名が教科書として使用している「財務会計講義(桜井久勝)第21版」を事前にレジュメを作成し発表を行い、意見交換をして財務会計に関する理解を深めています。

サブゼミでは英語で書かれている会計についての書籍を日本語に訳して会計の知識を高めたり、三田論や卒論の準備などをしています。

なお、来年度のゼミ員の募集は行っておりません。

※写真は、昨年度撮影したものです。

財務会計

論文のテーマは、『コロナ禍における会計基準の弾力化の適否』についてです。新型コロナウイルスの影響により、工場の閉鎖や資産価値の切り下げを余儀なくされている企業

が続出しており、このまま既存の減損処理(投資額の回収が見込めないと判断した固定資産の帳簿上の価額を減額する処理)のルールを適用すると、損失が多額に計上され、銀行や投資家からの資金調達が困難となることへと繋がります。このような状況を改善・救済するための手段として会計基準の弾力化が考えられる一方で、そのような対応は、経済的実態と乖離した、意思決定との関連性の乏しい会計情報が公開されることになりかねません。したがって今回は、会計基準を弾力化すべきという立場とすべきではないという立場のそれぞれに

ついてさまざまな観点から検討し、どちらの立場に立つべきかを考察しました。

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三田論紹介

ゼミ紹介

松本陽一研究会

◎様々な場面にその利用が広がるダイナミック・プライシング。コロナ渦で混雑抑制が求められる今、2019年「混雑緩和」を理由にダイナミック・プライシングを導入したユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、果たして本当に混雑緩和を実現しているのか。アトラクション待ち時間の定量的な分析を通して明らかにしていく。

◎テレワークでワークライフバランスは向上するか

コロナ禍で注目が集まっているテレワーク。この情勢を機に多くの企業がテレワークの導入を推進しているが、果たしてこれは従業員にプラスに作用するのだろうか。ワークライフバランスに着目し、共分散構造分析による定量分析で明らかにしていく。

◎ BTSの北米戦略

K-POPグループの中でも米国にて突出した人気を誇るBTS。ブラックスワンと言えるほど得意な存在の彼らは北米にてどのような戦略を展開していったのか、定性的な分析を通して明らかにしていく。

◎ Zoom:コロナ禍における戦略的柔軟性

コロナ禍において必要性が大きく増したビデオ会議業界。その中でZoomがなぜここまで伸長したのだろうか?戦略の柔軟性という観点から、競合他社となりえた企業を取り上げつつその差異を考察する。

【研究分野】

経営戦略論とイノベーション論、およびそれらが重なり合う領域としてのイノベーション・マネジメントについて研究します。

「なんであの店繁盛してないのに潰れないんだろう…」というような身近な疑問を大切にしながら、経営戦略論やイノベーション論というフィルターを通すことで、世の中の見え方が少し変わるかも知れません。

【活動内容】

本ゼミでは春学期に経営戦略の教科書を輪読、秋学期にディベートを行います。春学期の輪読で経営戦略論の基本的知識について学ぶので、経営戦略についてまだ詳しく学んでいない方も大歓迎です!

【基本情報】

毎週水曜日、4限5限の時間に活動しており、現在の構成人数は一期生である三年生の男子11人、女子5人の計16人になっております。

(活動曜日・時間は変更の可能性あり)

先生と生徒皆んなで作り上げている新しいゼミです、宜しければ見に来てみてください!

経営戦略論,イノベーション論

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三田論紹介

ゼミ紹介

八代充史研究会

八代ゼミではテレワークに着目して人材マネジメントの観点から研究を進めてきました。

近年新たな働き方としてテレワークが注目されるようになり、今年新型コロナウイルスの影響によりテレワークは更なる加速が見られました。

テレワークの浸透が進む中で人的資源管理の側面でも変化があるのではないかと考えました。テレワークによって今までオフィスで当たり前のように見えていた業務のプロセスが見えにくくなることで、評価制度に変化があるのではないかと考え、テレワーク×評価制度というものに注目しました。

そこで「テレワークが浸透することによって成果中心主義が加速するのではないか」・「テレワークにおいて評価基準を明確化している企業ほど従業員の定着率が高いのではないか」という2つの仮説を立てて検証しました。

三田祭当日はZoomでも論文発表を行います。ぜひお越しください。

八代ゼミは慶應義塾唯一、人材マネジメントを学ぶことができる研究会です。人材マネジメントとは、「市場経済の中で最大利潤の獲得を目的にした企業が、従業員を合理的に活用し、かつ彼らのやる気を高めるためには何が必要か」を研究する学問です。

八代ゼミでは、ディベートやグループワーク論文作成を積極的に行い、サブゼミごとの企業訪問など実践的なフィールドワークを通して論理的思考能力や発言能力の養成に力を入れています。

八代ゼミは今年で21期目という、歴史の長いゼミです。OB・OGの 方々との交流の機会も多く設けられていますので、実際に社会人の生の声を聞くことができます。

先輩後輩、同期が仲良く、お互いに高めあいながら日々の活動を行っています!!

人材マネジメント

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三田論紹介

ゼミ紹介

藪友良研究会

藪友良研究会では4班(1班3人ずつ)に分かれ、それぞれ三田祭論文を執筆しました。

1. 格差は経済成長を抑制するか

当班では、次の2点を研究しています。1点目は格差により経済が抑制されるのか。2点目はなぜ格差が経済に影響を与えるのか。難しいですが注目度が高いテーマであり、皆熱意をもって取り組んでいます!

2. コロナ禍における移動量の変化要因に関する実証分析

世界ではコロナウイルスの感染拡大を防ぐため移動を制限する動きが広がっていますが、移動量の変化は国ごとに異なっています。私たちは国民性が国内の移動量に与える影響を明らかにしました。

3. 農業における技能実習生の受け入れ要因の特定

労働力の高齢化・減少が深刻である農業では、単純労働力として外国人技能実習生への依存が高まりつつあります。この現状を問題視し、当班では農家が技能実習生を受け入れる要因を研究しました。

4.日本におけるいじめの認知件数の変動に関する実証分析

日本におけるいじめの認知件数は年々上昇している。しかしその上がり幅は一定でなく、明らかな地域差も見られる。地域やいじめに対する世間の着目性などの観点から、認知件数の変動について説明を試みる。

当ゼミは以下3つの特徴があります!

①理論と実践の融合

計量経済学とは経済理論を統計学的手法で実践する 学問です。

藪ゼミでは経済・統計学の理論的背景を深く学ぶと共に、経済学だけではなく、実社会で起こっていることについて幅広く探究していきます。

自分の気になったことを調べて終わるのではなく、データに裏付けられた説得力のある説明ができるようになります。

②多彩なグループ活動

輪読・ディベート・三田論など、グループワークが中心です! 社会に出てから必要不可欠な協調性を身に着けることができます!

③少人数で先生や先輩方からの指導が丁寧

一学年12名程度の藪ゼミでは、一人に割かれる教授からの指導時間が長く、早く成長できる環境が整っています。

*学生とゼミのミスマッチを防ぐため、藪ゼミでは説明会等において、何でも正直にお伝えすることを約束します!

計量経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

山本勲研究会

【コロナ班】

新型コロナ流行下で外出自粛を促した要因と、外出自粛が感染抑制と経済に与えた影響の実証分析

【受験班】

中学受験に関する多面的な分析

【教員班】

教員のメンタルヘルス悪化の要因分析

【転勤班】

転勤が家族に与える影響(本人やその配偶者のWLB/その子どもの性格形成に与える影響)

【食事習慣班】

食事習慣の形成要因と影響の計量分析

【活動方針】 「計量経済学」をツールとして、物事の本質を見抜く力や、独自の意見を持ちそれを理解してもらう力、などといった「総合力」 を身に付けることを目標として活動しています。

【特徴】 ディスカッションやプレゼンなどアウトプットの機会が多いです。今年のゼミはコロナの影響で前期はオンラインでゼミを行っていましたが、オンラインでも学びを深めることができました。後期から始まった対面のゼミでは、感染対策を徹底した上でディスカッションなどの形式を工夫しながら行ってます。そのほか、週に2回のゼミ活動に3,4年生全員と先生が参加することも特徴の1つです。和気藹々とした過ごしやすい雰囲気を持ちながらも、全員が真剣に考え取り組むことで、毎回のゼミでより多くの学びを得ることができます。

【活動日】 月曜日4,5限 水曜日4,5限

計量経済学

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三田論紹介

ゼミ紹介

横田絵理研究会

今年は4つの班に分かれて論文を執筆しました。

《陳列棚におけるPB(プライベートブランド)比率が消費者に与える影響》

私たちの班ではコンビニエンスストアの飲料品売り場におけるPB比率の変化が消費者の印象及び購買行動にどのような影響を与えるかを分析しました。

《百貨店ECにおけるロイヤルティ形成》

百貨店という実店舗が強みとなっている小売業態が、EC(オンラインストア)において、利用者拡大や顧客維持のためにはどのような要素が関わっているのかを調査、分析しました。

《アニメ-ツーリズムにおける地域の情報発信について》

アニメツーリズムの効果は高いとされているが、地域側の取り組みとして情報発信が難しいという現状において、どのような情報発信が有効か調査しました。

《情報源モデルに基づくインフルエンサーの属性調査》

昨今YouTubeやInstagram上のインフルエンサーを活用したマーケティングが増えてきている。私たちはインフルエンサーが消費者に与える印象の変化について、若者を対象にアンケートして分析・考察した。

マネジメント・コントロール,管理会計

私たちは管理会計を主なテーマとしていますが、会計にとどまらず個々の興味のままに様々な研究をしています。上記のようにインフルエンサーや百貨店など様々です。

【今年度の活動日】

本ゼミ:木曜4・5限 サブゼミ:月曜4・5限

【主な活動内容】

3年生:(春)輪読・ディベート(夏・秋)三田論(冬)インゼミ

4年生:(春~冬)卒論

【ゼミの特徴】

①少人数でアットホームな雰囲気

全体で25人でゼミ員同士は仲良く、教授との距離もとても近いです。

②グループワークが多い

グループで協力しながら研究を進めるのでとても絆は強いです。

➂研究テーマは自由

管理会計に限らず、個々の好きなテーマについて研究できます

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三田論紹介

ゼミ紹介

吉田栄介研究会

吉田栄介研究会では、各2-3名の3班に分かれて研究を進めてきました。以下が、各班の論文テーマです。

①「個人の性質がテレワークの生産性に及ぼす影響」

②「採点競技の分析を通じた業績評価におけるバイアスの解明」

③「最も優れたリスクマネジメントの解明」

ゼミ内では各自のプレゼンテーションに対し活発な議論が行われます。また、体育会や会計士志望のメンバーなども多く、両立がしやすしすいです!また、比較的少人数のゼミなので、アットホームな雰囲気です。

【活動日】水曜日4,5限(週 1 回)

【ゼミ員数】14 期 9 人(男4 女5) 15 期 8 人(男4 女4)

【活動内容】

3 年生:企業研究(個人プレゼン)、三田論執筆(グループ研究)、インゼミ(他校ゼミとの研究発表会)

4 年生:卒論執筆(個人研究)、持ち込み企画

イベント:〇合宿 〇インゼミ 〇工場見学

管理会計学

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~編集後記~

2020 年度も商学部研究展示案内が完成いたしました。各研究会の「論文の紹介」や「研

究会の紹介」が主な内容となっており、学生をはじめ、来場の方々がご覧になりやすいよ

う作成いたしました。三田祭の研究会展示を見て回る際、ぜひこちらの冊子を参考にして

ください。

商学部研究会展示とは、商学部の研究会において日々の研究の成果を発表する機会を提

供する重要な役割を担っております。そのため、各研究会は数カ月かけて研究や調査を重

ね、より質の高い論文を作成するために邁進してまいりました。商学部では各研究会の特

色が色濃く出た、様々な内容を取り扱った論文が書かれており、幅広い見地に触れられる

場所となっております。ご覧になっていただけると幸いです。

コロナ禍で何かとご不便が多い中、展示案内の作成に協力してくださいました、商学部

長の岡本大輔教授、商学部の各研究会の皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げま

す。

この状況が一日も早く終息へと向かいますことと皆様のご健康をお祈り申し上げます。

2020 年度慶応義塾大学商学部ゼミナール委員会

萩野陽平 森上颯

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