取扱説明書...1 取扱説明書 ターフキャット 4WD Tier 4 Final モデル69180...

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1 取扱説明書 ターフキャット 4WD Tier 4 Final モデル 69180 クボタ D1105-E4B 本機の不適切な使用は、深刻なケガをまねく恐れがあります。本機を使用、整備する際は、適切な 使用方法を習熟し、全ての安全に関わる注意事項を理解し、セットアップ・操縦・調整・整備前に は本書全てを熟読してください。

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取扱説明書

ターフキャット 4WD Tier 4 Final

モデル 69180 クボタ D1105-E4B

本機の不適切な使用は、深刻なケガをまねく恐れがあります。本機を使用、整備する際は、適切な

使用方法を習熟し、全ての安全に関わる注意事項を理解し、セットアップ・操縦・調整・整備前に

は本書全てを熟読してください。

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1 目次

概要

2.1 重要 4

2.2 製品番号 4

2.3 シリアルナンバー 5

2.4 廃棄処分指針 5

安全

3.1 安全 7

仕様

4.1 エンジン仕様 12

4.2 寸法、重量 13

4.3 本機仕様 15

4.4 油圧仕様 15

4.5 刈込ユニット仕様 15

4.6 推奨オイル 16

4.7 アクセサリ 16

デカル

5.1 安全デカル 18

5.2 指針デカル 23

操作

6.1 作業搭乗位置 25

6.2 コントロールパネル 26

6.3 走行ペダル 28

6.4 ブレーキペダル 29

6.5 駐車ブレーキレバー 29

6.6 デッキウェイトトランスファー 29

6.7 標準シート操作 30

6.8 プレミアムシート操作 30

6.9 スロットルレバー 30

作業

7.1 日常点検 31

7.2 インターロックシステム 31

7.3 作業指針 33

7.4 エンジン始動 34

7.5 エンジン停止 35

7.6 走行 35

7.7 刈込速度 35

7.8 刈り込み 35

7.9 傾斜地作業 36

7.10 モアの牽引 38

メンテナンス・グリスアップチャート

8.1 メンテナンスチャート 39

8.2 グリスアップチャート 40

8.3 燃料/潤滑要件 41

メンテナンス

9.1 一般 41

9.2 エンジン 42

9.3 エンジンオイル 42

9.4 エンジンエアフィルター 43

9.5 燃料 44

9.6 燃料システム 45

9.7 バッテリー 46

9.8 バッテリー充電 48

9.9 エンジン排気 48

9.10 油圧ホース 49

9.11 油圧燃料 50

9.12 油圧フィルター 50

9.13 タイヤ 50

9.14 ホイールへの組み付け手順 51

9.15 ラジエーター 51

9.16ROPS 52

9.17 ブレード点検 54

9.18 ブレード研磨 54

9.19 電気システム 55

9.20 管理と洗浄 56

9.21 保管 57

調整

10.1 一般 59

10.2 エンジンファンベルト 59

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10.3 ニュートラル調整 60

10.4 前進速度調整 61

10.5 ニュートラルスイッチ調整 61

10.6 後進速度調整 62

10.7 重量移動調整 62

10.8 ステアリング調整 63

10.9 締め付けトルク 63

トラブルシューティング

11.1 一般 64

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2 概要

2.1 重要

本機は乗用ロータリーモアであり、油圧システムで駆動、ステアリング、カッティングユニット駆動と昇降

を行います。

本書の全ての事項を熟読し、本機の寿命を延ばし、最大限の作業性を維持して下さい。調整と整

備は練達した技術者が常時作業を行って下さい。

重要:高い刈込品質を維持するために、本書の指針の確認事項を含めた整備を行って下さい。

本書の安全、作業、整備指針を本機の一部とし、常時本機に携帯する必要があります。販売店と

購入者の双方が書類を保持する必要があります。

芝の刈り込み作業に使用し、その他の目的には使用しないで下さい。環境は作業に応じて、仕様に

準じた修理や整備を行い、各部の正しい使用方法を理解してください。

全ての作業は本書を熟読した上で、安全指針、操作、グリスアップと整備方法を理解する必要があ

ります。

メーカーの認可の無い仕様変更を行うことはできません。このような変更が行われると怪我や損傷が

起こり、メーカー保証対象外となります。

使用済み部品を廃棄する際は、投棄後の環境を理解し、本機が使用されている国や地域の法令

に従ってください。本機を廃棄処分する際は、本書の指針に記載されています。

Jacobsen 社の純正部品のみを使用して下さい。

2.2 製品証明

モデルシリアルナンバープレート

A 重量

B エンジン馬力

C 日付

D 製品番号、仕様コード、シリアルナンバー

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モデルシリアルナンバープレートの位置

シリアルナンバープレート(A)は走行ペダル付近の前側のフレームの右側に位置しています。

エンジンシリアルナンバー

エンジンシリアルナンバーはバルブカバーの最上部に位置しています。エンジンナンバーとシリアルナンバ

ーがラベルに記載されています。

2.3 シリアルナンバー

本機のシリアルナンバーとエンジンのシリアルナンバーを記録して下さい。

本機 :

エンジン :

2.4 廃棄処分指針

2.4.1 修理期間

使用済オイル、オイルフィルター、冷却水は有毒性があります。以下の推奨される方法で安全に処

理して下さい。

オイル漏れが生じている際は地面やドレンからのオイル漏れから確認することができ、オイルのこぼれを

未然に防ぐことはできます。地方自治体の規則に準じて安全にオイル漏れの確認して下さい。

本書の整備指針は、

使用可能期間完了後にこれらの処分を行って下さい。

2.4.2 使用可能期間完了後

健全かつ安全に規則に準じてこれらの指針を活用して下さい。再生利用のために常時地方自治体

の廃棄物処理方法に準じて下さい。

・ 持ち上げて作業可能な場所に本機を駐車させて下さい。

・ 正しい工具と防護具を使用し、本機の技術指針の項目に従って下さい。

・ 正しい取り外しと保持

1. バッテリー

2. 燃料

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3. 冷却水

4. オイル類

・ 本機の ROPS を分解し、技術指針を参照して下さい。スプリングを含めた本機の機械的な圧

力が生じている箇所に関しては注意を払って下さい。

・ 個別のアクセサリは整備を行い、保管を行って下さい。

・ 使用済み個別のアクセサリは、再生利用のために材質に応じて取り外しを行って下さい。

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3 安全

3.1 安全

本機の不適切な使用、または未経験者による作業は危険です。

作業環境と正確な作業方法を習熟して下さい。本機の作業を行う前に、未経験者は経験者から

正確な作業方法を習熟している人から指針を受ける必要があります。

3.1.1 安全な作業方法

a. 本書やその他の作業書を熟読して下さい。作業者または修理者が本書を熟読しなければ、所

有者は責任を持って作業者や修理者へ説明を行って下さい。

b. 本機の作業を行うために、注意深く全ての指針を読んで下さい。操作方法や正しい作業方法

を熟知して下さい。

c. 本書の指針を理解していない人は、本機の作業を行わないで下さい。

d. 人や子供、動物の周囲では決して本機を使用しないで下さい。

e. 作業者や所有者は、周囲の人や物に対する事故や危険への責任があることを自覚して下さ

い。

f. 同乗者を搭乗させないで下さい。

g. 正確な指針を読む前に本機や付属品の作業、修理を行わせないで下さい。

h. 疲労、病気、アルコールを摂取した状態での作業は行わないで下さい。

3.1.2 準備

a. 本機の作業を行う際は、正しい服装と滑りづらい靴やブーツ、手袋、ヘルメット、安全ゴーグル、

耳あてを着用して下さい。長い髪やルーズな服装、宝飾は可動部分に巻き込まれる恐れがあり

ます。

b. インターロックシステムを解除または正確に作動していない際は、作業を行わないで下さい。スイ

ッチ類を外し、解除をして下さい。

c. 不正確な手順やデカル、ガード、シールド、デフレクター、その他の防護用の固定装置が無い状

態での作業を行わないで下さい。

d. 本機の作業を行う前に点検を行って下さい。タイヤ圧、エンジノオイル量、冷却水量、エアクリー

ナーインジケーターを確認して下さい。燃料は可燃性があるため、本機へ給油は注意深く行って

下さい。

e. 作業灯もしくは適切な明るさのある環境下で作業を行って下さい。悪天候時の作業は注意深

く行って下さい。雷が鳴っている天候下での作業は行わないで下さい。

f. 安全かつ正確な作業を行うため、アクセサリやアタッチメント取付部の点検を行って下さい。

g. 目視できない部分やその他の危険性のあるような穴がある場所では注意を払って下さい。

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h. 作業を行う場所の確認を行って下さい。作業前に不要物を全て取り除いて下さい。木枝、電

線等の頭上の障害物、スプリンクラー、パイプ、木根等の地中の障害物に注意して下さい。新

しい作業地では特に注意し、危険性のある場所を見回って下さい。

i. 本機の作業をはじめる前に刈込ユニットの点検を行って下さい。ブレードの回転範囲に障害物

が無いことを確認して下さい。1 つのブレードが回転している時は、その他のブレードも回転しま

す。

3.1.3 作業

a. 風通りの良い場所、または締め切られた屋内では決してエンジンをかけないで下さい。排気ガス

に含まれる一酸化炭素を吸い込むと、死を招く恐れがあります。

b. 決して同乗者を搭乗させないで下さい。人や動物を本機に近付けないで下さい。

c. エンジンをかける前に全ての可動部分を解除し、駐車ブレーキをかけて下さい。シートに座った

状態でエンジンをかけて下さい。本機の周囲に人はいる際は、決してエンジンをかけないで下さ

い。

d. 本機の作業中は手足や体を作業座席の外に出さないで下さい。手足は刈込ユニットに近付け

ないで下さい。

e. 直立し、固定されている状態で、ROPS と共にシートベルトを常時使用して下さい。

ROPS を折りたたんで使用する時は、決してシートベルトを使用しないで下さい。

f. 安全な登反角度を超えた坂では使用しないで下さい。

g. 大回り、操作不能時の防護

- 坂に対して垂直に本機を行き来させるように作業を行い、水平方向への作業は行わないで

下さい。

- 坂では急発進、急停止を行わないで下さい。

- 坂での作業、または転回を行う時は減速して下さい。芝に気を付けて、注意深く転回を行

いって下さい。

- 排水溝や土手、急な斜面では注意深く使用して下さい。

- 目視できない部分やその他の危険性のあるような穴がある場所では注意を払って下さい。

h. 後進時は後方を目視し進路を確認して下さい。後進時は刈り込み作業を行わないで下さい。

i. 曲がり角では視界を妨げるような木や障害物には注意を払って下さい。

j. 芝地ではなく、道路上を走行する時はブレードの回転を停めて下さい。

k. 刈り芝を人がいる方向へ排出しないで下さい。また作業中は周囲に人を近付けさせないで下さ

い。

l. ガードが破損していたり、安全装置が無い状態での作業は行わないで下さい。

m. エンジンの許容範囲以上のガバナーの設定を行わないで下さい。エンジン回転数を変更するシ

ールや密閉された調整箇所の変更や改造は決して行わないで下さい。

n. 座席を離れる前の確認

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- アタッチメントを接地させ、全ての可動部分を解除して下さい。

- 駐車ブレーキをかけて下さい。

- エンジンを停めて鍵を抜いて下さい。

o. 障害物に接触、または通常時以上に振動が起こる時は本機の破損を点検し、修理を行って

下さい。

p. エンジンを停める前に、回転数を減速させて下さい。

q. 本機の使用目的以外での使用は決して行わないで下さい。

3.1.4 メンテンナンスと保管

a. 清掃を行う前に各部の調整や修理を行い、PTOスイッチをOFFに、カッティングユニットを接地さ

せ、駐車ブレーキをかけ、エンジンを停めて鍵を抜いて下さい。

b. 本機が平坦で水平な場所に停まっていることを確認して下さい。

c. ジャッキ以外でのリフトアップは行わないで下さい。常時ジャッキを使用して下さい。

d. 正しい指針を理解していない人には整備を行わせないで下さい。

e. 本機が停まっている時や保管する時や本機から作業者が離れる時は、機械式の固定具を使

用しない場合はカッティングユニットを接地させて下さい。

f. 本機をトレーラーに積載する時、保管する時は燃料バルブを閉じて下さい。発火物の近くを避

け、屋内で燃料を抜き出さないで下さい。

g. 本機を整備する前にバッテリーを取り外して下さい。常時バッテリーのプラス端子を取り外す前に、

マイナス端子を先に取り外して下さい。常時バッテリーのマイナス端子を接続する前に、プラス端

子を接続して下さい。

h. 通気性の良い場所でバッテリーの充電を行って下さい。バッテリーは水素ガスを放出し、爆発す

る可能性があります。爆発を避けるために、原因になる発火物をバッテリーから離して下さい。

i. バッテリーのバッテリーチャージャーのケーブルを取り付けまたは取り外す前に、バッテリーチャージャ

ーの電源を外して下さい。バッテリーを整備する時は防護具を着用し、絶縁工具を使用して下

さい。カッティングユニットの刃を整備する時は注意し、手袋を着用して下さい。

j. 傷んだ刃は交換し、傷んだ刃の修繕は行わないで下さい。

k. 手足を可動部分から離して下さい。作業中のためにエンジンの調整が必要にならない限りは、

本機やエンジンの調整は行わないで下さい。

l. 圧力下にある各部分の圧力解放には注意を払って下さい。

m. 高温、または高圧力下のオイルによる怪我を避けるために、決して素手でオイル漏れの点検を

行わないで下さい。紙やダンボールを使用してオイル漏れの点検を行って下さい。

n. 油圧オイルは十分に肌を貫通させる力を持っています。油圧オイルが肌を貫通してしまった時は、

数時間前に、または壊疽が起こる前に外科の専門医でオイルを取り除いて下さい。

o. 油圧装置を整備する時はフィッティングやチューブホースが正しいトルクで締め込まれていることを

確認して下さい。エンジンをかける前に、油圧装置が問題ないことを確認して下さい。

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p. 常時本機とエンジンの清掃を行って下さい。

q. 保管する前にエンジンを冷やし、常時鍵を抜いて下さい。

r. 本機を安全に使用するために、ナット、ボルト、スクリューの締め付けを確認して下さい。

s. 破損していたり、使い古した部品やデカルは安全性のために交換をして下さい。

t. 発火事故を減少させるために、エンジン、マフラー、バッテリー、燃料タンクの周囲には何も設置

しないで下さい。

u. 本機へ溶接を行う前に、バッテリーとコントローラーのコネクタを抜いて下さい。

3.1.5 トレーラーへの積載時

a. トレーラーへ積み降ろしを行う時は十分に注意を払って下さい。トレーラーは本機の幅より広く、

積載重量を満たしている必要があります。

b. 積み降ろしを行う時は車幅等を使用して下さい。

c. 帯、チェーン、ケーブル、ロープを使用してトレーラーに荷締めを行って下さい。前方と後方の両

方向のロープはトレーラーの側面と下方向へ引っ張る必要があります。

3.1.6 安全に関わる重要事項

この安全警告シンボルは潜在的危険への注意を喚起します。

直ちに停止、または回避しないと、死及び大ケガをまねく状況を示します。

回避できないと、死又は大怪我を招く可能性のある潜在的危険を示します。

回避できないと、ケガ又は施設への損害を与える可能性のある潜在的危険を示します。また、このマ

ークは危険な操作行為への警告を示します。

回避できないと、施設への損害を与える可能性のある状況を示します。また、このマークは危険な操

作行為への警告を示します。

警告: 決して、インターロックシステムを外して本機を使用しないで下さい。

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本機のインターロックシステムは下記の状況での作業を防止します。

a)駐車ブレーキがかかっている。

b)PTO スイッチは OFF になっている。

c)走行ペダルがニュートラルになっている。

本システムは上記の状態でシートから離れた時にエンジンを停止させます。

インターロックシステムが正常に動作するまでは作業を行わないで下さい。

1. 何らかの理由で運転席を離れる前に、

a. 走行ペダルをニュートラルに戻して下さい。

b. 全ての駆動スイッチを切断して下さい。

c. 全てのカッティングユニットを降ろして下さい。

d. 駐車ブレーキをかけて下さい。

e. エンジンを停止させ、キーを抜いて下さい。

2. 動作部分に、手足、衣類を近づけないで下さい。本機を整備、洗浄、調整する前に全ての稼

動が停止したことを確認して下さい。

3. 作業予定地に、人・ペットを近づけないで下さい。

4. シートのない機械には、同乗者を乗せないで下さい。

5. ディスチャージディフレクターがしっかり本機に取り付けられていない状態で本機を使用しないで下

さい。

本書の全ての指示に従うことにより、本機寿命を延ばし、性能を最大限発揮できる状況を保つこと

ができます。調整、整備は常に訓練された整備士が行って下さい。

追加情報、整備が必要な場合は、最寄り販売代理店に問い合わせて下さい。販売店は、整備に

関する最新情報、最も効率的な方法を知っています。

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4 仕様

4.1 エンジン仕様

ターフキャット

メーカー クボタ

モデル(シリアルナンバー1651

~)

D1105-E4B

タイプ 4 サイクル、水冷、ディーゼル

気筒数 3

ボア、ストローク 78mm x 78.4mm

総排気量 1.123 リットル

燃焼システム 間接噴射

インテークシステム 自然吸引型

回転数 24.8 馬力(3,000rpm)

駆動力 71.5Nm(3,000rpm 時)

最高速度 3,220±50rpm(非積載時)

3,150±50rpm(油圧フリー時)

3,000±50rpm(最大積載時)

低回転数 1,750±50rpm(非積載時)

駆動方向 反時計回り(フライホイールから目測時)

燃料 軽油

インジェクションポンプ Bosch MD タイプ ミニポンプ

エンジンオイル CJ-4

オイルパン容量 3.1 リットル

スターター 12 ボルト、1.2kW

オルタネーター 12 ボルト、40 アンペア

重量 93kg

寸法 長さ:498.8mm

幅:396mm

高さ:608.7mm

排気ガス規制 Tier4 Final

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4.2 寸法、重量

ターフキャット

A-刈幅 60 インチ リアディスチャージデッキ:1,524mm

63 インチ サイドディスチャージデッキ:1,600mm

72 インチ リアディスチャージデッキ:1,829mm

72 インチ サイドディスチャージ:1,829mm

B-最大幅

C-移動時幅

カッティングユニット無し:1,320.8mm

60 インチ リアディスチャージデッキ取付時:1,635mm

63 インチ サイドディスチャージデッキ取付時:2,003.4mm

72 インチ リアディスチャージデッキ取付時:1949.5mm

72 インチ サイドディスチャージ取付時:2,265mm

D-ROPS を含めた高さ 2,108.2mm

E-ROPS 折りたたみ時の高さ 1,447.8mm

F-長さ(刈込ユニット含む) 60 インチ リアディスチャージデッキ:3,029mm

63 インチ サイドディスチャージデッキ:3,022.6mm

72 インチ リアディスチャージデッキ:3,098.8mm

72 インチ サイドディスチャージ:3,124.2mm

G-長さ(移動時) カッティングユニット無し:2,413mm

60 インチ リアディスチャージデッキ取付時:3,029mm

63 インチ サイドディスチャージデッキ取付時:3,098.8mm

72 インチ リアディスチャージデッキ取付時:3,098.8mm

72 インチ サイドディスチャージ取付時:3,124.2mm

H-ホイールベース 1,346.2mm

J-フロントホイール幅 1,066mm

K-リアホイール幅 1,066mm

L-キャノピー装着時の高さ 2,222.5mm

重量(燃料、油圧タンク内オイ

ル無し、デッキ上昇時)

751.1kg(刈込デッキを除く)

重量(燃料、油圧タンク内オイ

ル満量、デッキ上昇時)

780.2kg(刈込デッキを除く)

刈込デッキ重量 60 インチ リアディスチャージデッキ:1,524mm

63 インチ サイドディスチャージデッキ:1,600mm

72 インチ リアディスチャージデッキ:1,829mm

72 インチ サイドディスチャージ:1,829mm

60 インチ フレイルモア:172kg

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タイヤ仕様

フロントホイール リアホイール

タイヤサイズ タイプ 空気圧 タイヤサイズ タイプ 空気圧

23x10.5-12 4ply 14psi 20x10-8 4ply 14psi

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4.3 本機仕様

バッテリー 12 ボルト、410 CCA

フットブレーキ 駆動回路を通したダイナミックブレーキ

駐車ブレーキ 機械式フロントドラムブレーキ

燃料タンク 34.06 リットル

油圧タンク 25.74 リットル

油圧オイル SAE 10W30

リターンフィルター 10 ミクロン、25psi

チャージフィルター 10 ミクロン、25psi

オイル冷却 横置き油圧オイルクーラー、エンジン冷却用ラジエーター

ステアリング 油圧パワーステアリング

駆動 前進時 4WDパラレルシリーズシステム、後進時 2WD

油圧吐出量 フロントホイールモーター 234cc、リアホイー

ルモーター 195cc

刈込ユニット駆動 3 個の油圧モーター 16.55cc または 19cc

前進速度 0-16.1km/時

後進速度 0-6.4 km/時

4.4 油圧仕様

回路 エンジン回転数 3,000rpm時の

吐出量(リットル/h)

リリーフバルブ圧(psi)

前進回路 70.8 リットル/h 3,500psi

後進回路 70.8 リットル/h 3,500psi

油圧圧力 - 200psi

刈込ユニット 41.79 リットル/h 3,000psi

ステアリング、ユニット昇降 24.58 リットル/h 1,500psi

4.5 刈込ユニット仕様

ターフキャット

ブレードの長さ 2,108.2mm

ブレードの枚数 1,447.8mm

刈高 60 インチ リアディスチャージデッキ:533mm

63 インチ サイドディスチャージデッキ:559mm

72 インチ リアディスチャージデッキ:635mm

72 インチ サイドディスチャージ:635mm

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刈高調整 13mm、6mm のスペーサーでキャスターホイール上で調整

し、クレビスピンで固定

ブレード回転速度(エンジン回

転数 3,000rpm 時)

60 インチ リアディスチャージデッキ取付時:4,413m/m

63 インチ サイドディスチャージデッキ取付時:4,733m/m

72 インチ リアディスチャージデッキ取付時:4,576m/m

72 インチ サイドディスチャージ取付時:4,576m/m

4.6 推奨オイル

エンジンオイル:MIL-L-46152 または API クラス グレード CJ-4

気温 粘度

25℃以上 SAE30、SAE10W-30、SAE10W-40

0~25℃ SAE20、SAE10W-30、SAE10W-40

0℃ SAE10、SAE10W-30、SAE10W-40

油圧オイル:純正油圧オイル SAE10-W30 グリーンケアオイル 部品番号 2500548、2500546

生分解性オイル グリーンケアオイルを使用する際は、グリーンケア 68またはグリーンケアプラス 68を使用す

る必要があります。

グリス:Texaco Starplex 2EP Moly ( NLGI グレード 2-EP リチウム 合成グリス 二硫化物モリブデンま

たは同等品

4.7 アクセサリ

ジャコブセン純正部品、アクセサリのみを使用して下さい。

4.7.1 キャノピー 製品番号 68127

4.7.2 フードロッキングラッチ 製品番号 1004049

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4.7.3 交換用ブレード

・21 インチローリフトブレード 製品番号 4150198 60 インチリアディスチャージデッキ用

・22 インチハイリフトブレード 製品番号 4176600 63 インチサイドディスチャージデッキ用

・23 インチローリフトブレード 製品番号 4158841 72 インチリアディスチャージデッキ用

・25 インチハイリフトブレード 製品番号

4298184 72 インチサイドディスチャージデッキ用

4.7.4 牽引ヒッチキット 製品番号 69188

4.7.5 ファインカットフレイルモア 製品番号 69194

4.7.6 リアウェイト

・5.9kg ウェイト 製品番号 4298154

・6.8kg ウェイト 製品番号 4298155

4.7.7 マニュアル

Jacobsen販売代理店に問い合わせを行って下さい。

・取扱説明書、メンテナンスマニュアル 製品番号 4312386

・アクセサリマニュアル 製品番号 4307680

・エンジンパーツマニュアル 製品番号 4304579

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5 デカル

5.1 安全デカル

下記のデカルの意図を理解して下さい。デカルは本機の安全な作業を行う上で大切です。デカルが破損

した時は直ちに交換して下さい。

危険

ブレードや本機からの刈込ユニットからの

飛来物に接触すると大怪我または死を

招く可能性があります。

・ デフレクターまたはガードを取り外し

た状態で作業を行わないで下さ

い。

・ 曲がった部分、破損部分がある時

は作業を行わず、刈込ユニットを

持ち上げて下さい。

・ 本機の作業を行う時は、人や動物

を遠ざけて下さい。

危険

バッテリーが接続されている間の大怪我を防ぐために:

1. 赤いケーブルのプラス端子を接続した後に黒いケーブルのマイナス端子を接続して下さい。赤い

ケーブルのプラス端子を外す前に黒いケーブルのマイナス端子を外して下さい。

2. バッテリーから火花や火を近付けないで下さ

い。希硫酸に触れる可能性があります。

バッテリーへジャンパーケーブルを接続する時の大怪我

を防ぐために:

1. バッテリーのプラス端子へバッテリーチャージャ

ーのプラス端子を接続して下さい。

2. 本機のフレーム部分へバッテリーチャージャー

のマイナス端子を接続して下さい。

警告

エンジン冷却水には圧力がかかっています。大怪我を防ぐために

ラジエーターが高温状態の時にはラジエーターキャップを外さない

で下さい。

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警告 警告 警告 警告

回転しているブレードに 本機からの飛来物を 本機の作業を行う前 刈込ユニットの上に乗ら

は注意を払って下さい。 避けるために、その他 に本書を熟読して下 ないで下さい。

手足をブレードに近付 の人や動物へ安全な さい。

けないで下さい。 距離を保持して下さい。

警告

本機を使用する前に本書を熟読して下さい。ガードを取

り外した状態での作業を行わないで下さい。

警告

直立し、固定されている状態で、ROPS と共にシートベルトを

常時使用して下さい。

警告

ROPS を折りたたんだ状態では、決してシートベルトを使用し

ないで下さい。

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警告

・ 本書を熟読し、習熟できていない人には使用させないで下さい。

・ シールドを所定の位置に固定して下さい。

・ 手足や着衣を可動部分に近付けないで下さい。

・ 清掃、調整、修理を行う前に全ての可動部分を遮断し、駐車ブレーキをかけてエンジンを切って下さ

い。

・ 決して同乗者を載せないで下さい。

・ 本機の作業を行う時は、人や動物を近づけないで下さい。

・ 18 度以上の斜面では使用しないで下さい。

備考

オイル添加剤を使用しないで下さい。

エアインテークの中でオイル添加剤が爆発、エン

ジンが操作不能になり破損の原因になります。

警告

ROPS を折りたたんで使用する時の大怪我を防ぐために、指を怪我の原因

の可能性のある ROPS の可動部分には指を伸ばさないで下さい。

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備考

キャノピーを取り付ける時は ROPS を折りたたまないで下さい。

警告

破損、転覆、改造により防護装置の性能が損なわれる可能性があ

ります。これらの事態が起きた時は防護装置を交換する必要がありま

す。

警告

大怪我や死を招く可能性を防ぐために、必ずシートを正常に取り付けた上に本機の作業を行って下さい。

本書のその他の情報を参照して下さい。

シートの取付部分が固定されていない際は、突然転回した時、斜面で作業を行っている時、本機が転

倒した時にシートが可動します。

警告

ファンは回転しています。手をファンブレードに近付けず、修理を行うにエンジンを切って下さい。

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警告

エンジン始動時は、可動部分に手を近付づけないで下さい。ステアリングカバーを正常に取り付けた上で

作業を行って下さい。

警告

高い圧力化の油圧オイルは肌を貫通します。直ちに専門医にかかって下さい。本書を熟読し、正しい油

圧装置の修理方法を習熟して下さい。

警告

18 度以上の斜面では使用

しないで下さい。

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5.2 指針デカル

刈高調整

刈高はタイヤの空気圧によって変動する可能性があります。本書の作業指針を熟読して下さい。

走行ペダル

駐車ブレーキ

駐車ブレーキをかける

駐車ブレーキを解除する

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油圧オイルチューブの中心部まで油圧オイル量を保

持して下さい。

本書の油圧オイルの項目を熟読して下さい。

タイヤ空気圧 スロットルレバー

油圧圧力

折りたたみ ROPS指針

1. ROPS を本機の前方に引き、ROPS ピンを取り外して下さい。

2. ROPS ピンをと取り外し、ROPS を折りたたんで下さい。

ROPS ピンを使用して、折りたたんだ状態に固定させて下さい。

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6 操作

6.1 作業者搭乗位置

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6.2 コントロールパネル

6.2.1 イグニッションスイッチ キーOFF

イグニッションスイッチはキーOFF、キーON、始動の 3 点

のポジションがあります。 キーON

始動

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6.2.2 PTO スイッチ

PTO スイッチはノブ状で本機の PTO スイッチを切り替える 2 つのポジションを持って

います。PTO スイッチはエンジン始動時には OFF にする必要があります。

スイッチを ON にするためには赤いノブを引いて下さい。PTO スイッチが ON の時に

刈込ユニットを下降させるとブレードが回転し始めます。刈込ユニットを上昇させる

とブレードの回転が止まります。

PTOスイッチを ONにする時はデッキを接地させて、昇降スイッチを前方に倒して刈

込ユニットを可動させて下さい。

6.2.3 昇降スイッチ 刈込ユニット下降

昇降スイッチで刈込ユニットの昇降操作を行うことができま

す。昇降スイッチ前方へ押すと刈込ユニットが下降し、後

方へ押すと上昇します。

PTO スイッチを ON にする時はデッキを接地させて、昇降

スイッチを前方に倒して刈込ユニットを可動させて下さい。

刈込ユニット上昇

6.2.4 ホーンスイッチ

ホーンを使用するためにはスイッチを前方へ押して下さい。

6.2.5 グロープラグスイッチ

エンジンを始動する前にグロープラグスイッチを使用します。

グロープラグを使用するためには、スイッチを後方へ押し続け

ます。グロープラグランプが消えた後にスイッチを離して下さい。

グロープラグを 7秒以上使用しないで下さい。グロープラグを

使用しれている時は、グロープラグランプが点灯します。

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6.2.6 コンビネーションゲージ

コンビネーションゲージは作業時間、燃料計を表示し、警

告ランプで本機の警告情報を作業者にお知らせします。

ゲージ中心部の時間表示は本機の作業時間を明示して

います。イグニッションスイッチがキーON の時、作業時間が

起算されていきます。

燃料ゲージはゲージ中心部の時間表示上部に表示され、

燃料タンク内の燃料の量を明示します。作業中は燃料を

切らさないようにして下さい。

コンビネーションゲージは以下の警告ランプで本機の状態を表示します。

冷却水ランプ:冷却水温度が 110℃を超えた時は、冷却水ランプが赤く点灯しますので、

本機を直ちに停止して下さい。刈芝や葉がリアスクリーンやラジエーターへの空気の通過を

妨げているかもしれないので、清掃を行って下さい。エンジンをかけ続けた状態で冷却水温

度が下がらない際は、本機の修理を行って下さい。

ディーゼルエンジンの冷却水は圧力がかかっています。エンジンを切った後に冷却水の量の点検や補

充を行って下さい。

エンジンオイル圧ランプ:エンジンオイル圧ランプが赤く点灯した際は、エンジンオイル圧が低

下しているため、直ちに刈込作業を停止して下さい。エンジンオイルの量を確認して下さい。

オイルが適切な量に達してもランプが消えない際は、エンジンを切り、牽引をして本機の修理を行うこ

とができる場所へ運んで下さい。エンジンへの致命的なダメージを避けるため、ランプが点灯している

間はエンジンをかけないで下さい。

駐車ブレーキランプ:駐車ブレーキランプが赤く点灯している時は、駐車ブレーキがかかってい

るため、アクセルペダルを踏み込まないで下さい。

バッテリーランプ:バッテリーランプが点灯している時は、バッテリーの電圧が 11.5 ボルト以下

に低下しているため、刈込作業を停止しバッテリーとオルタネーターの点検を行って下さい。

6.3 走行ペダル 前進

走行ペダルは本機の動作を操作します。ペダルを前方に踏

み込むと前進し、後方に踏み込むと後進します。走行ペダ

ルを踏み込んでいない時は、ニュートラルに戻ります。

駐車ブレーキを使用する時に走行ペダルを踏み込むとホー

ンが鳴ります。

後進

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6.4 ブレーキペダル ブレーキペダル

本機を減速または停止させるためには、ブレーキペダ

ルを踏み込んで下さい。ブレーキペダルを踏み込みな

がら、または駐車ブレーキをかけながら走行ペダルを決

して踏み込まないで下さい。

6.5 駐車ブレーキレバー 駐車ブレーキレバーをかける

駐車ブレーキレバーを使用して駐車ブレーキをかけ

る、または解除を行うことができます。

駐車ブレーキをかけるためには、駐車ブレーキがかか

るまで駐車ブレーキレバーの最上部を踏み込み続

けて下さい。

駐車ブレーキを解除するためには、駐車ブレーキレ

バー最下部を踏み込んで下さい。

駐車ブレーキを使用する時に走行ペダルを踏み込むとホーンが鳴ります。 駐車ブレーキレバー解除

6.6 デッキウェイトトランスファー

デッキウェイト調整ノブはシート下のリフトバルブ上に

位置しています。

刈込ユニットから本機への重量を増加させるために

はノブを右方向へ回して下さい。

刈込ユニットから本機への重量を減少させるために

はノブを左方向へ回して下さい。

調整ノブ

ウェイトトランスファーにて刈込ユニットから本機の駆動力を改善させることができますが、刈込ユニットが上

昇し刈高が変動する可能性があります。

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6.7 標準シート操作

標準シートは作業者に合わせて 2 種類の調整を行う

ことができます。

大怪我を防ぐために、本機の作業中はシートの調整

を行わないで下さい。本機を停止させ、駐車ブレーキ

をかけている時にのみ調整を行って下さい。

シートポジションレバーを持ち上げ、前方または後方に

シートを動かして下さい。レバーを離し、任意の位置に シート重量操作 シートポジションレバー

合わせて下さい。作業を行う前にシートが固定されてい

ることを確認して下さい。

6.8 プレミアムシート操作

プレミアムシートは作業者に合わせて 4 種類の調

整を行うことができます。

大怪我を防ぐために、本機の作業中はシートの調

整を行わないで下さい。本機を停止させ、駐車ブ

レーキをかけている時にのみ調整を行って下さい。

作業者の重量に合わせて適切な位置へノブを回し シート重量操作 バックレストレバー

て下さい。 アームレストノブ

シートポジションレバーを持ち上げ、前方または後方 シートポジションレバー

にシートを動かして下さい。レバーを離し、任意の位

置に合わせて下さい。作業を行う前にシートが固定されていることを確認して下さい。

ブラケットの角度を調整するためにブラケットレバーを持ち上げて下さい。レバーを離して任意の位置に合わ

せて下さい。作業を行う前にシートが固定されていることを確認して下さい。 スロットルレバー

アームレストの角度を調整するために、アームレストノブを回して下さ

い。シートの高さを調整するために、シートを持ち上げて下さい

6.9 スロットルレバー

スロットルレバーでエンジン回転数を操作します。通常作業は常時

最大回転数にて作業を行って下さい。

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7 作業

7.1 日常点検

本機の洗浄、修理、調整を行なう前に、怪我をしないように常に全ての駆動を切断し、刈込ユニットを下

げ、駐車ブレーキをかけ、エンジンを停止させ、キーを抜いて下さい。

本機の目視点検を行って下さい。傷んでいる箇所または緩んでいる箇所を探して下さい。本機以外の装

置の破損個所を探して下さい。燃料とオイルの漏れの接続箇所を確認して下さい。全てのホースとチュー

ブの破損や漏れがないことを確認して下さい。

燃料の供給とラジエーターの冷却水の量、エンジンオイルの量、エアクリーナーの表示を確認して下さい。エ

ンジンが冷めている時に、レベルゲージの最上部に全て達していることを確認して下さい。

ラジエーターファン内のゴミや芝を除去して下さい。作業前に必要に応じてエアコンプレッサーで清掃して下

さい。

全ての刈込ユニットが全て同じ刈高に設定されていることを確認して下さい。

全てのタイヤの空気圧が適切なことを確認して下さい。

インターロックシステムのテストを行って下さい。

7.2 インターロックシステム

インターロックシステムは、駐車ブレーキがかかっており、走行ペダルニュートラル、PTO スイッチが OFF な状

態でのエンジン始動を阻止します。PTO スイッチが ON の状態で作業者がシートから離れ、走行ペダルが

ニュートラル以外の状態であり、駐車ブレーキがかかっていない時にこのシステムがエンジンを停止させま

す。

警告:インターロックシステムを解除した状態、または改造して、本機を使用しないで下さい。

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インターロックシステムが正常に動作することを保証するため、3 つのテストを行って下さい。テストが失敗す

る際はテストを止めて、システムの点検と修理を行って下さい。

● テスト 1 でエンジンが始動しない。

● テスト 2、3、4 でエンジンが始動する。

● テスト 5、6 でエンジンが稼動し続ける。

各テストの以下のチャートと(X)マークを参照して下さい。各テストはエンジンを止めて行って下さい。

テスト 1:通常始動手順を追って下さい。オペレーターは着座し、駐車ブレーキがかかっていて、トラクション

ペダルがニュートラル、PTO スイッチが OFF の状態です。エンジンは始動するはずです。

テスト 2:PTO スイッチが ONのとき、エンジンは始動してはいけません。

テスト 3:駐車ブレーキが解除されているとき、エンジンは始動してはいけません。

テスト 4:走行ペダルがニュートラルでないときは、エンジンは始動してはいけません。

テスト 5:通常始動し、PTOスイッチをONに入れ、座席から体を浮かせて下さい。エンジンが止まらなけれ

ばいけません。その後 7 秒間は刈込ユニットの刃を回転させてはいけません。

テスト 6:通常始動し、駐車ブレーキを解除し、座席から体を浮かせて下さい。エンジンが止まらなければ

いけません。その後 7 秒間は刈込ユニットの刃を回転させてはいけません。

テスト

シートに座ってい

PTO スイッチ

OFF

駐車ブレーキがか

かっている

走行ペダルがニュート

ラル

エンジン始動

はい いいえ はい いいえ はい いいえ ON OFF ON OFF

1 X X X X X

2 X X X X X

3 X X X X X

4 X X X X X

5 X * X X X X

6 X * X X X

*通常始動し、駐車ブレーキを解除し、座席から体を浮かせて下さい。エンジンが止まらなければいけません。

エンジンがすぐに停止しなければいけません。またその後 7 秒間は刈込ユニットの刃を回転させてはいけません。

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7.3 作業指針

本機は折りたたみ式のROPSを装備しています。常時ROPSのフレーム内で直立し、固定させるためにシ

ートベルトを装着して下さい。ROPS を折りたたんだ状態では、決してシートベルトを装着しないで下さい。

本機が転倒し、ROPS のフレーム内で直立して固定されている時は、ステアリングにつかまって下さい。本

機またはシートから離れないで下さい。

大怪我を避けるために、常時防護ゴーグルを使用し、皮製の作業靴、頑丈な防止と耳当てを着用して

下さい。

1. 常時シートに座った状態でエンジンを始動させ、決して本機の脇での始動は行わないで下さい。周囲

に人がいる時は、決してエンジンを始動させないで下さい。

2. 風通しが悪い場所では決してエンジンをかけないで下さい。排気ガス内の一酸化炭素が致死量まで

蔓延してしまいます。

3. 可動部分や刈込ユニットに手足を近づけないで下さい。エンジンがかかっている時は本機の調整を行

わないで下さい。

4. 本機に破損している、または緩んでいる箇所がある時は、作業を行わないで下さい。全ての装置は本

機に対して適切に締め込み、取り付けられている必要があります。乾燥している芝生に対して作業を行う

ことで、最も良い刈り上がりを生み出すことができます。

5. トラクターと操作の方法を理解するために、最初の刈り込みはテスト用の芝生で行って下さい。

6. 本機の安全な作業を行うために、作業地の確認を行って下さい。芝の高さや地形や状況を確認して

下さい。各々の状況に応じて、正確に調整と配慮を行う必要があります。

7. 作業中は本機に人を近付けないようにし、人がいる方向へ刈芝を排出しないようにして下さい。所有

者と作業者は本機の周囲にいる人の怪我や周囲の物の破損の原因になることに対して、責任を持つ必

要があります。

作業を行う前に、目視できる全ての障害物を取り除いて下さい。新しい作業地は特に注意し、常時本機

を安全に操作できる速度での作業を行って下さい。

8. 芝生の刈り込みを行わない時は、PTO スイッチを OFFにして下さい。

9. 障害物に当たり、または本機を始動した時に異常な振動を感知した時は、本機の点検と修理を行っ

て下さい。

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清掃を行う前に装置の調整と修理、PTO スイッチを OFF にし、刈込ユニットを接地させ、駐車ブレーキを

かけて、エンジンを停止し、鍵を取り外して下さい。

10. 坂道や角度のきつい曲がり角に近付く時は、速度落とし、注意深く走行して下さい。

11. 後進する時は、後ろに障害物がないことを目視確認して下さい。曲がり角や木、その他の障害物は

目視を妨げる可能性があります。

12. 刈込ユニットの清掃を素手で行わないで下さい。ブレードから刈芝をブラシで取り除いて下さい。ブレ

ードは鋭利であり、怪我の原因になります。

7.4 エンジン始動

シートに座り、PTO スイッチを OFF に、駐車ブレーキをかけた状態でエンジンを始動して下さい。走行ペダ

ルから足を離して下さい。常時 ROPSのフレーム内で直立し、固定させるためにシートベルトを装着して下

さい。ROPS を折りたたんだ状態では、決してシートベルトを装着しないで下さい。

スロットルレバーを中間の位置まで動かして下さい。

グロープラグスイッチ イグニッションスイッチ PTO スイッチ

鍵をキーON まで回して下さい。コンビネーションゲージの

警告ランプが数秒間点灯します。警告ランプが点灯して

いることを確認して下さい。

グローを行うために、スイッチの後部を押し続けて下さい。

グローを 7 秒以上行わないで下さい。

鍵をエンジン始動まで回して下さい。エンジンが始動次

第、鍵から手を離して下さい。スターターモーターは始動

から 30 秒で冷めます。

10 秒以上は鍵をエンジン始動位置まで回したままにしないで下さい。

エンジン始動する時は、全ての警告ランプが消灯します。エンジンを最大回転数まで上昇させる前に、エン

ジンの暖気を行って下さい。本機やアタッチメントの作業を行う前に油圧システムの暖気を 3~5 分間行っ

て下さい。

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刈込ユニットやアクセサリを取り外した状態でエンジンを始動する時は、シリンダーが最上部のアクセサリチェ

ーンの位置まで上昇します。

7.5 エンジン停止

本機の停車と駐車

1. PTO スイッチを OFF にし、本機を駐車するために、平坦で広い場所まで移動して下さい。

2. 走行ペダルから足を離して下さい。

3. 刈込ユニットを接地させ、駐車ブレーキをかけて下さい。

4. 1~2分の間、低回転でアイドリングをさせて下さい。

5. 鍵を OFF まで回し、シートから離れる前に鍵を取り外して下さい。

本機を坂道で駐車する時は、輪留めかブロックを使用して下さい。

7.6 走行

走行する時は本書の全ての安全指針を読み、遵守して下さい。後進する時は、目視で障害物が無いこ

とを確認して下さい。

PTO スイッチを OFF にし、移動時は刈込ユニットを上昇させて下さい。

7.7 刈込速度

刈込品質は本機の移動速度によって変わります。ジャコブセン社は 10~11km/h の刈込速度を推奨しま

す。芝の状況に応じて速度を調整して下さい。

7.8 刈り込み

警告:大怪我をしないように、稼働中のカッティングユニットに手足、作業着を近づけないで下さい。

カッティングユニットを掃除する際は、決して自分の手を使用せずに、必ずブラシを使用して下さい。鋭

いブレードは容易に皮膚を傷つけます。

刈込ユニットを取り付けて本機を使用する時は、D6 インターロックランプが刈込ユニットの位置で点灯して

いることを確認して下さい。D6 インターロックランプがアクセサリの位置で点灯している時は、決して作業を

行わないで下さい。

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刈り込み

1. PTO スイッチを ON にして下さい。

2. 昇降スイッチを刈込ユニットが接地するまで押して下さい。刈込ユニットを下降させた時に、ブレードが

回転し始めます。

3. 刈込ユニットを上昇させるために、デッキが上昇するまで昇降スイッチを引いて下さい。刈込ユニットを

上昇させた時に、ブレードの回転が止まります。

4. PTO スイッチを ON にしデッキを接地させた時に、昇降スイッチを押すことで刈込ユニットが回転します。

7.9 傾斜地作業

本機は良好な駆動性とバランスを持って作られています。勾配で走行する時は、注意深く作業を行って

下さい。濡れた芝を走行する時は、駆動性とステアリングの操作性が減少します。

傾斜地で走行する際は、ROPS を垂直に固定して、シートベルト

を装着してください。ROPS が曲がった状態での走行は避けてくださ

い。本機が転倒しないことを確かめてください。傾斜地での安全な

走行は斜面に対して垂直に走行することです。斜面と平行に走行

しないでください。緩やかな速度で走行し、必要時以外は転回し

ないでください。操縦者は見通しの悪い場所での危険に注意してく

ださい。傾斜地の作業時は刈込ユニットを降ろした状態を保ってく

ださい。

傾斜角度 18°または 32%以上の場所で本機を稼働させないでください。

1. エンジンがフルスロットルの状態で刈込作業を行ってください。正確な刈込作業をするために、トラクシ

ョンペダルで前進速度を調整してください。

2. 刈込ユニットとモアの重量バランスを改善するためにトラクションコントロールを調整してください。

3. 傾斜上で角度がない状態で稼働本機がスライドしたり、タイヤ跡を残す場合は、本機をそれらが

回避できる程度の緩やかな傾斜に方向転換してください

4. 依然としてタイヤ跡を残し、スライドしてしまう場合は、作業場所としては傾斜が急すぎます。決

して、再度登り方向への方向転換を試みないでください。ゆっくり後進してください。

5. 急な角度で傾斜地を下る場合は、刈込ユニットを地面に下げてください。モアが転倒することを

防ぎます。

6. タイヤ空気圧は、走行力を最大限に保持するにあたり、大変重要です。

前方-14psi (0.96 BAR) 後方-14psi (0.96 BAR)

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7 作業

傾斜の計算方法:

必要な道具

長さ 1m 程度の水平機(A)、テープ状のメジャー(B)

水平機(A)を水平に据え付け、距離 C を計測してく

ださい。傾斜 D の傾斜を計測するためにチャート表を

参照してください。

高さ(C) 測定結果(D)

水平器(A)から傾斜まで(mm) 角度 傾き%

4.8 8.3

100 5.7 10.0

150 8.5 15

9.5 16.7

200 11.3 20.0

11.8 20.8

225 12.7 22.5

250 14 25.0

275 15.4 27.5

15.5 27.8

300 16.7 30.0

17.0 30.6

325 18.0 32.5

18.4 33.3

350 19.3 35.0

19.9 36.1

375 20.6 37.5

21.3 38.9

400 21.8 40.0

22.6 41.7

425 23.0 42.5

24 44.4

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475 25.4 47.5

500 26.6 50.0

29.1 55.6

600 31.0 60.0

34.8 69.4

800 38.7 80.0

39.8 83.3

900 42.0 90

1000 45.0 100

7.10 モアの牽引

モアに問題が生じて、整備倉庫まで運転できない場合、バイパスバルブを開けて、モアをトレーラーの上に

積んでください。トレーラーが使用できない場合、モアを低速で牽引してください。

トレーラーからのモアの積み下ろしには注意してください。モアをトレーラーに縛り付けて、モアがトレーラーの

上で動かないようにしてください。

トレーラーが公道で走行する場合、燃料遮断バルブを閉じ、モアをトレーラーに固定する前のタイヤ圧にし

てください。モアをトレーラーから下ろした際は、タイヤ圧を下げてくだい。

モアを牽引する前にバイパスバルブを

開けてください。エンジンを稼働させず

にモアを動かし、油圧部品の損傷の可

能性を防いでください。

バイパスバルブは操縦席の下のトラク

ションポンプの底にあります。バルブを開

けるには、レンチを使用し、バルブを

90°回転させてください。

牽引する前に刈込ユニットが引き上げ

られていることを確認してください。刈

込ユニットが引き上げられない場合、

刈込ユニットをモアから外してください。

モアを牽引する場合は時速 3.2km以上で走行しないでください。ジャコブセン社は長距離に渡るモアの牽

引は推奨しておりません。

モアが整備倉庫に到着いたしましたら、バイパスバルブを完全に締めてください。

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8 メンテナンス・グリスアップチャート

8.1 メンテナンスチャート

モア整備頻度確認表

頻度 アイテム 参照

最初の 50時間 ・エンジンオイルの交換

・エンジンオイルフィルターの交換

・油圧オイルフィルターの交換

・ステアリングシステムの確認

・電気配線の確認

・ファンベルトの張りを確認

9.3

9.3

9.12

10.9

9.19

10.2

毎日(10 時間) ・インターロックシステムの確認

・エンジンオイル量の確認

・エンジンの冷却状態の確認

・作動油の状態を確認

・タイヤの空気圧の確認

・ラジエーターとスクリーンの確認

・エアフィルターの確認

7.2

9.3

9.11

9.13

9.4

毎週(50 時間) ・全てのグリスフィッティングのグリ

スアップ

・燃料チューブとフィッティングの確

・部品の緩みを確認

8.2

9.5

2 週間毎(100 時間) ・ファンベルトの張りを確認 10.2

200 時間 ・エンジンオイルとフィルターの交

換★

・燃料フィルターの交換

9.3

9.6

毎月(250時間) ・油圧ホースとチューブの点検

・エンジン排気システムの確認

・ステアリングシステムの確認

・電気配線の確認

9.10

9.9

10.9

9.19

500 時間 ・ファンベルトの交換

・油圧オイル・フィルターの交換

(500 時間また毎年、どちらか先

に該当するほう)

10.2

9.11

毎年 ・エアフィルターの交換 9.4

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ラジエーター不凍剤の交換 9.15

50 時間グリスフィッティング 刈込ユニット 50 時間グリスフィッティング

トラクションペダルピボット キャスターピボット(刈込ユニットにつき2個)

ブレーキペダルピボット プッシュアームピボット(2)

リアアクスルピボット フィッチング搭載時のキャスターホイール(2)

ステアリングシリンダー(2)

ステアリングボールジョイント(2)

ステアリングピボット(2)

★高硫黄ディーゼル燃料(0.5%から 1%)を使用している場合、エンジンオイルとフィルターを 100 時間ごとに

変えてください。

8 メンテナンス・グリスアップチャート

8.2 グリスアップチャート

キャスターピボット

トラクションペダルピボット

リアアクスル

ピボット

ステアリング

ピボット

ステアリングボールジョイント

ステアリングシリンダー

キャスターピボット

プッシュアームピボット ブレーキペダルボット

ステアリング

ピボット

ステアリングボールジョイント

ステアリングシリンダー プッシュアーム

ピボット

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8.3 燃料/潤滑要件

燃料/潤滑要件

分量 タイプ

エンジンオイル 3.1ℓ 10W-30 API 分類 CJ-4

油圧オイル 25.74ℓ 10W-30(標準)

Greens Care 68 (オプション)

Greens Care 68 Plus (オプショ

ン)

ラジエータークーラント 7.6ℓ 50/50 エチレングリコール不凍剤

燃料 34.06ℓ 軽油

9 メンテナンス

9.1 一般

警告:本機を洗浄、調整、修理する前に、全ての駆動装置を切断し、カッティングユニットを完全に

降ろし、システム電源を落とし、キーを抜き、バッテリー接続を切離して下さい。

本機が、硬く、平らな場所に駐車していることを確認して下さい。本機をジャッキのみで支えた状態で

の整備は行わないで下さい。ジャッキスタンドを常に使用して下さい。

資格のある技術者が毎回調整と整備を行ってください。 適切な調整ができない場合、ジャコブセンの販

売店に連絡を取ってください。

メンテナンススケジュールに従って機械を点検し、記録をとってください。

a. 機械を清潔に保ってください。

b. 稼動部品を適切に調整、グリスアップしてください。

c. モアを稼働させる前に、消耗、損傷部品を交換してください。

d. 全てのオイル類が規定量であることを確認して下さい。

e. 全てのシールド類が所定の位置にあり、しっかり締め付けられていることを確認して下さい。

f. タイヤが適切な空気圧に保たれているか確認して下さい。

調整、修理の際は、宝飾品、サイズの合わない衣服(大き過ぎる)を身に着けないで下さい。

装置の分解、組立はパーツリストのイラストを確認しながら行って下さい。

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バッテリー、燃料、オイル等の危険物廃棄、リサイクルについては、国・地方自治体の法令・規則に従

って下さい。

9.2 エンジン

重要-エンジンメーカーによりエンジンマニュアルが本機と共に供給されます。エンジンの操作、整備に

ついて習熟できるまで、エンジンマニュアルを注意深く読んで下さい。エンジンメーカーの指示通りに適

切な整備ができると、エンジン自体の寿命を最大限生かすことができます。エンジマニュアルの紛失、

複数部必要な時は、エンジンメーカーに連絡して下さい。

新しいエンジンの使用最初の 50 時間の稼働、整備はエンジンの寿命に影響を及ぼします。

最初の稼働 50時間はジャコブセン社は以下の項目す推奨します。

エンジンは最低摂氏 60 度に達するまで若干の時間がかかります。この間、最高性能での本機

使用は控えて下さい。

毎日 2 回はエンジンオイルの量を確認してください。最初の 50 時間は通常のオイル使用量より多く

なることがあります。

使用開始後 50 時間を経過したら、エンジンオイル、オイルフィルターを交換して下さい。

ファンベルトを確認してください。

エンジンそれぞれの装置整備間隔については、エンジンマニュアルを参照して下さい。

インジェクションポンプ、インジェクター、燃料システムの整備が必要な場合はジャコブセン社の販売店にお

問い合わせください。

本機は、予め決められたガバナー設定で最高の性能を発揮できるように設計されています。決して、

ガバナーの設定を変更したり、エンジン速度を高めたりしないで下さい。

9.3 エンジンオイル

エンジンオイル量の確認

エンジンを稼動させる前やエンジンを止めてから少

なくとも 5 分間はエンジンオイルの量を確認してくだ

さい。

a. モアを水平面に止めてください。

b. ディップスティックを抜き、布でディップスティック

をふき取り、元の位置に戻してください。

c. ディップスティックを再び抜き、オイルの量を確

認してください。オイルの量はオイル量インジケ

ーターの中間になるようにしてください。

ディップスティック

オイル量インジケーター

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エンジンオイルの交換

a. 温度を上げるためにエンジンを稼働させ、それ

からエンジンを切ってください。

b. クランクケースの底からドレンプラグを抜き、布

でふき取ってください。

c. エンジンオイルを容器に流し込んでください。

d. ドレンプラグを元の位置に戻し、フィルターを通

して適切な量と品質のオイルをエンジンに注

入してください。

エンジンオイルフィルターの交換

a. オイルフィルターを取り出してください。

b. エンジンオイルを容器に流してください。

c. エンジンのフィルター箇所を洗浄してください。

d. 取り付ける前にガスケットに薄くオイルを施して下さい。

e. フィルターは手締めで取り付けてください。

f. ンジンを始動させて、カートリッジガスケット周辺からオイル漏れが無いか確認してください。

g. エンジンを停止させて、エンジンオイル量を確認してください。

ンジンオイルは皮膚を傷つける恐れがあります。オイルを扱う際は必ず軍手を身に着けてください。万

が一触れてしまったときは、直ちに洗い流してください。

法令に基づき、使用済みオイルは破棄してください。

9 メンテナンス

9.4 エンジンエアフィルター

エアフィルタの状態を示すインジケーターを定

期的に確認してください。インジケーターが赤

色バンドを示すときは速やかにエレメントを交

換してください。

点検や洗浄時にエレメントを取り外さないでくだ

さい。不必要にエレメントを取り外すことはエン

ドレンプラグ

オイルフィルター

オイルフィルター

ダストバルブ

エレメント

インジケーターウィンドウ

ボタン

フィルターハウジング

キャップ

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ジンにゴミやその他物質が入り込む危険性を高めます。

整備が必要な際は最初にフィルターハウジングの外側を洗浄し、その後古いエレメントを注意して取り外し

てください。

フィルターハウジング内を洗浄してください。エンジン注入口ホースへゴミやその他物質が入り込まないように

してください。

新しいエレメントを点検してください。損傷または不適合なエレメントは使用しないでください。

フィルターエレメントを組み立ててください。エレメントが正しい位置にあることを確認してください。ボタンを押

して整備インジケーターをセットしてください。

キャップをフィルターハウジングに取り付けてください。キャップがフィルターハウジングの周りを塞いでいることを

確認してください。キャップに付いているダストバルブはフィルターの底になければなりません。キャップは二つ

のクリップで締めてください。

エアフィルターホースが摩耗、尊書していないか確認してください。ホースクランプが締まっていて、ホースを正

しい位置で固定していることを確かめてください。

9.5 燃料

燃料はとても可燃性が高いため、細心の注意を払った上で、取り扱って下さい。適当な容器、注ぎ

込み用具(燃料タンク注ぎ口サイズに合うもの)を使用して下さい。燃料を運搬する際は不適切な容

器は使用しないで下さい。

エンジンを稼働させる前に燃料を補充してください。エンジンが稼働中、過熱された状態での給油は行

わないで下さい。

燃料は屋外でのみ補充し、補充中は喫煙しないでください。

燃料をこぼした場合、エンジンを稼働させないでください。モアをその場所から離して置いてください。気化し

た燃料がなくなるまで、火花や裸火のそば、火花を発する装置のそばに近づけないでください。

燃料は、裸火のそば、火花を発する装置のそば、気化した燃料に引火する恐れのある装置等

のそばに保管しないで下さい。

燃料補充後は常に燃料タンクキャップと容器のキャップを締めてください。

フィラーネックの 25mm 下の辺りまで燃料を補給して下さい。

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45

きれいな低硫黄(#2D S15)のディーゼル燃料を使用して下さい。セタン値は 45、詳しくはエンジンマニ

ュアルを参照して下さい。 本機が低硫黄ディーゼルが使用できない場所で稼働する際は、ジャコブセ

ン社とクボタ社は 0.1%以下の硫黄を含む低硫黄ディーゼルを使用することを推奨します。1%以上の

硫黄を含むディーゼルは使用しないでください。

高硫黄ディーゼル(0.5%~1%)を使用する場合、エンジンオイルとフィルターを 100時間ごとに交換して

ください。

燃料ホースとクランプを 50 時間ごとに確認してください。燃料ホースやクランプの消耗や損傷は最初に確

認した時点で交換してください。

燃料の保管については、国、地方自治体の制度、規則に従って下さい。詳しい事情については、直

接管轄自治体にお問い合わせになるか、燃料供給業者にお問い合わせ下さい

決してタンクを完全に空にしたり、燃料を入れすぎないように注意して下さい。

9.6 燃料システム

燃料フィルター

燃料フィルターは 400時間ごとに交換してください。

a. エンジンを停止させてく

ださい。

b. フィルターにあるバルブ

を閉めてください。シス

テムの圧力を解放する

ため、ブリーダースクリュ

ーを緩めてください。

c. 燃料フィルターからリン

グナットとボウルを取り

外してください。こぼれ

た燃料は洗浄してくだ

さい。フィルターエレメン

トを取り外してくださ

い。

d. 新しいフィルターエレメ

ブリーダースクリュー

タンク注入口

燃料ポンプ

ブリーダースクリュー

締める

リングナット

ボウル

タンク排出口

エレメント

燃料フィルター

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ント、ボウル、リングナットをフィルター基盤に取り付けてください。リングナットを手締めで取りつけてくだ

さい。

e. フィルターバルブを開けてください。

f. 燃料システムから空気を流してください。

燃料システムからの空気の流し方

燃料フィルターエレメントまたは燃料ホースを交換した後は燃料システムから空気を流してください。

a. 燃料フィルターの上部にあるブリーダースクリューを緩めてください。

b. イグニッションスイッチを RUN ポジションにしてください。ただし、エンジンは稼働させないでください。ブリ

ーダースクリューの気泡が止まり、燃料が流れこぼれるまで、燃料ポンプを稼働させてください。ブリー

ザースクリューを閉じてこぼれた燃料を洗浄してください。

c. エンジンインジェクションポンプ上のブリーダースクリューを緩めてください。ブリーダースクリューの気泡が

止まるまで、燃料ポンプを稼動させてください。ブリーダーバルブを閉じてください。 こぼれた燃料を洗

浄してください。

d. エンジンを稼働させてください。エンジンが燃料システム内に 残っている空気を排出します。

油圧オイルに触れると肌を傷つける恐れがあります。取り扱う際は、必ず軍手を身に付けてください。

触ってしまった際は、直ちに洗い流してください。

使用済み油圧オイルは国、地方自治体の規定、法律、燃料販売会社の指示に従って破棄してく

ださい

9 メンテナンス

9.7 バッテリー

バッテリーを整備する前には、必ずスイッチが OFF であること、キーが抜かれていることを再確認して下

さい。

バッテリーを整備する際は、防護服、防護レンズ、絶縁工具を使用して下さい。バッテリーメーカーの

指示をしっかり守って下さい。

使用済みバッテリーは国、地方自治体の規定、法律、燃料販売会社の指示に従って破棄してくださ

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バッテリーは腐食性の高い酸を含んでおります。電池酸には触れないようにしてください。

バッテリーを扱った後は、しっかり手等を洗浄して下さい。

バッテリーターミナル上のバッテリーケーブルを締めてください。腐食を防ぐた

め、シリコン絶縁体グリスのレイヤーをバッテリーターミナルとケーブルの端に

接続してください。ベントキャップとバッテリーターミナルカバーを正しい位置

に配置してください。

モアの稼働をする前にバッテリーケーブルをバッテリーから取り外してください。

バッテリーケーブルの着脱をする前にバッテリーの極性を確認してください。

バッテリーを搭載する際は常にマイナス極(黒)のバッテリーケーブルを接続する前にプラス(赤)のバッテリー

ケーブルを接続してください。

バッテリーを取り外す際は常にプラス(赤 I のバッテリーケーブルを取り外す前に、マイナス(黒)のバッテリーケ

ーブルを先に取り外してください。

モアのジャンプスタート

a. 本機をジャンプスタートする際は、放電したバッテリーの状態を確認して下さい。

b. 良いバッテリーのプラスターミナルと放電したバッテリーのプラスターミナルをケーブルでつないで下さ

い。

c. 良いバッテリーのマイナスターミナルと放電したバッテリーを搭載して車体のフレームをつないでくだ

さい。

バッテリーは水素ガス爆発を引き起こします。爆発の可能性を減らし、バッテリー付近での火花の発

生を避けて下さい。常にバッテリーから離し、放電をさせるためにマイナスケーブルを本機のフレームに

取り付けて下さい。

d. ケーブルを接続した後、良いバッテリーを搭載した機械のエンジンを稼動し、モアを起動して下さ

い。

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9.8 バッテリー充電

バッテリー充電は、十分に風通しの良い場所で行って下さい。バッテリーから生じるガスは爆発を誘発

する恐れがあります。爆発しないように、火炎・火花を発する機器をバッテリー周辺で使用しないで下

さい、また近づけないで下さい。

怪我をしないように、チャージャーが ONのときはバッテリーから離れて下さい。破損しかけているバッテリ

ーは爆発する恐れがあります。

詳しい指示については、チャージャーの取扱説明書を参照して下さい。

充電する前は、モアからバッテリーを取り外してください。バッテリーがシールされていない場合は、全て

のセルにカバーが付いているか確認して下さい。

充電器が OFF であることを確認し、充電器をバッテリー充電器のマニュアルに明記されている通りにバッテ

リーターミナルに接続してください。

バッテリーターミナルから充電器を取り外す前には充電器を必ず OFF にしてください。

9.9 エンジン排気

排気ガスは一酸化炭素が含まれており、大変危険です。一酸化炭素から身を守るため、排気システ

ム全体を日常的に確認して下さい。また、破損したマフラーは直ぐに交換して下さい。

適切な通気性のない場所では、決してエンジンをかけないで下さい。

排気箇所の部品の温度は 149°以上になります。やけどをしないよう、過熱した排気箇所の部品には触

れないでください。

排気装置は排気マニュフォルド、マフラー、排気パイプを搭載しています。

排気の色や音に異変を感じた場合、エンジンを直ちに停止させてください。問題を特定し、装置を修理し

てください。

排気マニフォルドにあるネジ類を均等に締め付けて下さい。排気クランプを締め付ける又は交換して

下さい。

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9 メンテナンス

9.10 油圧ホース

高温、高圧オイルによる大怪我防止のため、絶対に素手でオイル漏れを点検しないで下さい。紙または

段ボールを使って下さい。高圧で漏れる油圧オイルは皮膚を貫通する危険があります。皮膚に注入された

油圧オイルを放置すると壊疽に発展する恐れがあるため、数時間以内に専門医により外科的に除去し

て下さい。

油圧ホースやチューブを点検及び取り外す際は、全ての駆動装置を切断し、カッティングユニットを完

全に降ろし、システム電源を落とし、鍵を抜いて下さい。

毎日油圧ホース、チューブを点検して下さい。ホースに濡れた箇所,油染みのある箇所がないか点検し、

磨耗または破損したホースやチューブは交換してから機械を運転して下さい。

油圧ホースやチューブを交換する際は、同じ経路の取り回しを行って下さい。クランプやブラケット、ケーブル

タイ等を動かし、取り回しを変更しないで下さい。

全てのホースとチューブの接続を 250時間毎に点検して下さい。

重要:油圧システムは、オイルが汚れている際は永続的にダメージを受けることになります。圧装置を取り

外す前にフィッティングやホースの周囲を清掃し、外部の不純物を取り除いて下さい。

油圧装置を取り外す際は、各々のホースの位置のタグや印を付けてフィッティングの周辺を清掃して

下さい。

油圧装置を取り外した際は、ホースの先端にプラグやキャップを取り付け、ポートを開いて下さい。これ

は油圧装置への不純物の混入やオイルのこぼれを予防するためです。

Oリングを清掃し、締め付ける前にホースのフィッティングが適切に取り付けて下さい。

ねじれたホースは、カプラーの緩みの原因になり、作業中の可動やオイル漏れを起こします。

よじれたりねじれているホースはオイルの流れを制限し、システムの故障やオイルのオーバーヒート、ホ

ース不良の原因になります。

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9.11 油圧燃料

以下の事象が生じた場合、油圧オイルを抜き取って交換してください。

油圧装置の不良

オイル内への水または気泡の混入

異臭がする

500 時間または毎年、どちらか先に生じるもの

オイルを交換する時は常時油圧オイルフィルターを交換して下さい。

a. 注入口やシステムへの不純物の混入を防ぐために、周囲を清掃して下さい。

b. メインタンクの底からドレンボルトを取り外してください。

c. オイルを抜き取った後に、ドレンボルトを取り付けて油圧オイルを補充して下さい

d. エンジンを稼働させ、油圧装置から空気を取り除いてください。5 分間全てのモアの機能を稼動させ、

空気を取り除き、油圧オイルの量を安定させます。

e. オイル量が安定し、空気が取り除かれた際に必要に応じてメインタンクにオイルを補充してください。

9.12 油圧フィルター

油圧システムは 10ミクロンのチャージフィルターとリターンフィルターが取り付けられています。油圧オイル

を交換する際にフィルターを交換してください。

チャージフィルターやリターンフィルターの交換時

a. 新しいフィルターを取り付ける前に新しいフィルターに油圧オイルを注ぎ、油圧オイルでフィルターO リン

グをグリスアップします。フィルターを手締めで取りつけてください。

b. エンジンを 5分間アイドリングの速度で稼働させ、油圧装置から空気を取り除いてください。

c. エンジンを停止させて、タンク内の油圧燃料の量を確認してください。必要に応じて油圧燃料を補充

してください。

9.13 タイヤ

タイヤの寿命を延ばすために、タイヤの空気圧を適切に保って下さい。タイヤの摩耗を点検して下さ

い。

タイヤの空気圧を適切に保って下さい。タイヤが冷えた状態で空気圧の確認を行って下さい。

タイヤの空気圧は 14psi(0.96 BAR)を保ってください。

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適切な修練や工具、経験を所持していない際は、ホイールへのタイヤの組み付けは行わないで下さ

い。不適切な組み付けは、バーストやそれによる大きな怪我を招く結果になります。

9 メンテナンス

9.14 ホイールへの組み付け手順

本機を平らな場所に駐車し、ジャッキアップだけの補助

での作業は行わないで下さい。常にジャッキスタンドを使

用して下さい。

前側及び後ろ側だけを持ち上げる際は、タイヤの後方

に必ず輪留めを使用して下さい。

砂、グリスやオイルを取り払って下さい。グリスアップは行

わないで下さい。

ハブへホイールを取り付けて、ホイールとハブまたはブレー

キドラムの間の接地面が一致し、確実に取り付けられ

ているかを確認して下さい。

全てのナットを手で絞め、一番上のナットから対角線上にナットを締め込んで行って下さい。

毎日適切なトルクで絞められていることを確認して下さい。トルクが 115-128Nm に保たれるようにして

ください。

9.15 ラジエーター

高温な冷却水や吹き出す蒸気からの大怪我を防ぐためにも、エンジンが稼働している間はラジエータ

ーキャップを取り外さないで下さい。エンジンを停めて、冷却水が冷めるまで待って下さい。常にキャップ

を外す時には特に気を付けて下さい。

前輪

トルクの順序

後輪

トルクの順序

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温まっているラジエーターの中に、冷たい水を注水しないで下さい。適切な冷却水を入れずに作業を

行わないで下さい。キャップを取り付け、確実に絞め込んで下さい。

冷却水の量は毎日確認を行って下さい。ラジエーターは満タンであり、リザーバータンクの適量水位よ

り上まで補充を行うことを推奨します。

一年に一度抜き取りと補充を行って下さい。リカバリーボトルを全て空にして、洗浄してください。

清潔な水に凍結防止のため、主にエチレングリコールを含んだ不凍剤を混ぜて下さい。下記の冷却

水の項とエンジンマニュアルを読んで下さい。

ラジエーターと油圧オイルクーラーの空冷性を良くして下さい。圧縮空気(最大 30 psi(2BAR))を使用

し、フィンを洗浄してください。

100 時間ごとにエンジンファンベルトを確認し、張りを調整してください。

2 年おきにラジエーターホースとクランプを交換してください。

月に 1 回以上の頻度で冷却剤を補充する場合や一度に冷却剤の 4 分の 1 以上の量を補充する必要

がある場合、ジャコブセン販売店に冷却装置の点検をさせてください。

9.16 ROPS

ROPSが本機には取り付けられています。定期的に点検し、緩みや損傷がないか確認してください。

ボルトを緩めたり、取り外さないようにし、溶接、穴あけ、改造、曲げたり、真っ直ぐに加工させる等の

構造上の破損を与えるようなことは行わないで下さい。

400時間おきにシート、シートベルト、ROPSに損傷がないか点検してください。 損傷している部品は直ち

に交換してください。ROPSの全ての交換部品はパーツマニュアルに明記されている通りに行ってください。

100 時間おきに全ての ROPS のトルクを確認してください。

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平らで水平な位置でのみ、ROPSを折りたたんだ状態で作業してください。傾斜地、急な角、地面が濡れ

ている場所の近くなどでは ROPS が折りたたまれた状態で作業しないでください。折りたたまれている

ROPS では、転倒時に防護することができません。

ROPS の折りたたみ

a. ROPS の両側からエアピンと ROPS ピンを取り

外してください。

b. モアの進行方向に ROPS を折りたたんでくださ

い。

c. ROPS が折りたたまれた状態で固定するため、

ROPS ピンとヘアピンを取り付けてください。折り

たたまれた状態で、ROPS にシートベルトを装

着しないでください。

ROPS を折りたたむ際の怪我を防ぐために、ROPS

の部品の間に指を挟まないように注意してください。

ROPS フレームが垂直で、固定された状態でシート

ベルトを装着してください。

ROPS が折りたたまれた状態ではシートベルトを装着しないでください。

ROPS やモアの日除けへの損傷を防ぐために、ROPS フレームが垂直または折りたたまれた状態以外での

モアの操縦は行わないでください。

ROPS ピン

折りたたんだ状態

ヘアピン

ROPS ピン

ヘアピン

垂直な状態

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9 メンテナンス

9.17 ブレード点検

稼動 50時間おき、または刈込ユニットがモアから取

り外す際にはブレードの状態を入念に点検してくだ

さい。曲がったり、溝ができたり、ひびがはいったブレ

ードは交換してください。

ブレードを点検する際は、ブレードの先端を指で

触れるようなことは避けて下さい。

破損したブレードを真っ直ぐに伸ばしたり、溶接、

修復するようなことは行わず、破損したブレードは

交換して下さい。

曲がり、溝、ひびはブレードの破片が緩み、モアからの落下につながります。破損したブレードの破片

は怪我や建物の損傷につながります。

曲がったブレードにごく小さなひびがあると、ひびが伸びて行き、ブレードが欠けて壊れてしまいます。曲

がったブレードは振動を生み、機械の不具合の要因となります。

埃や砂の粒がブレードに付着し、ユニット内で巻き起こる風がブレードの表面の一部分に危険性のあ

る溝を作り、ひびがより早く促進し、後に破片になっていきます。

9.18 ブレードの研磨

ブレードの動きを止めるために、ブレードとカッティ

ングユニットのハウジング間に木製のブロック入れ

て下さい。

ブレードの刃は鋭くなっているため、修理や取扱

いの際には注意深く作業を行って下さい。

通常のブレード

曲がったブレード

溝のあるブレード

ひびがあるブレード

最大

13 ㎜

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13mm 未満という再研磨の許容範囲は、ブレードの欠片がユニットから飛び出す事故を防ぎます。そ

のような事故は周囲の人や所有物にとても重大な怪我を与える原因になります。

ブレードの両側のバランスの違いを防ぐため、取り外して同じ重さになるようにブレードを調整して下さ

い。バランスの違いは極度の振動やカッティングユニットの破損の原因になります。

100~120Nm でブレードを止めるボルトを締め込んで下さい。

9.19 電気システム

電気システムの点検、整備の前にはイグニッションスイッチを OFFにして、マイナス(黒)から取り外してくださ

い。以下の項目は、電気トラブルを減少させるための一般的な予防策です。

全ての接続部を清掃し、確実に取り付けを行って下さい。

インターロックシステム、ヒューズと配線ブレーカーを確認して下さい。インターロックシステムが適切

に動作しなかったり、問題が生じた際は、ジャコブセンの販売店に確認を行って下さい。

破損を防ぐために、可動部分から配線を離して下さい

シートスイッチハーネスがメインハーネスに接続されていることを確認して下さい

バッテリーやバッテリー充電の配線を確認して下さい。

電気システムや周辺には高圧洗浄機を使用しないで下さい。

電気システムは操縦席後部の仕切りにあるリレー、ダイオードー、ヒューズで保護、制御されています。

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D1-駐車ブレーキダイオードー K1-インターロックリレー K13-昇降リレー

D2-ホーンダイオードー K2-シートリレー K14-ニュートラルリレー

D3-刈込ダイオードー K3-パワーリレー K16-下部のインターロックリレー

D4-下部のダイオードー K4-スターターリレー R3-500Ωリレー

D6-刈込インターロックダイオードー K5-PTO 切断リレー

D7-下部のインターロックダイオードー K8-リフトリレー

F1-20 Amp パワーリレーフューズ K10-下部のリレー

F2-10 Amp イグニッションスイッチフューズ K11-エンジン温度リレー

F3-30 Amp メインフューズ K12-フューズソレノイドリレー

★取り付けられた刈込ユニットアタッチメントと共に本機を使用する際は、下部のリレーK10 の隣の刈込イ

ンターロックダイオードーを稼働させてください。

本機をブロアーやブラシを装着して使用する際は、ニュートラルリレーK14 の隣の D6 モアインターロックダイ

オードーを稼働させてください。

9 メンテナンス

9.20 管理と洗浄

個々のカッティングユニットを周辺を洗浄し、常時清潔さを維持して下さい。

一部分の水洗いだとしても熱湯や、高圧洗浄機は使用しないで下さい。冷水で自動車のように清

掃を行って下さい。

エアコンプレッサーを使用して、エンジンとラジエーターフィンを清掃して下さい。

水洗いの際は、清潔な水を使用して下さい。

海水や廃水を使用することは金属部品の錆びや腐食を生み、部品の悪化を促進します。これらの

症状は保障の対象から外れます。

パネル、イグニッションスイッチ、コントローラー、その他の電気部品、ベアリングハウジングやシールに直

接水をかけないで下さい。

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全てのプラスティックやゴム部分は洗剤かビニール・ゴム製品用洗剤を使用して清掃を行って下さい。

金属表面の傷を修復する際は、ジャコブセンのタッチアップペイントを使用して下さい。ワックスを使用

することにより最大限に塗装を保護することができます

カッティングユニット、駆動部分、マフラーやエンジンの燃焼性を妨げる刈芝やゴミを清掃して下さい。

素手でカッティングユニットの清掃を行わないで下さい。ブラシを使用してブレードから刈芝を取って下

さい。ブレードは極めて鋭利であり、大きな怪我の原因になります。

9.21 保管

一般

本機を十分に清掃し、グリスアップを行って下さい。金属部品の塗装剥がれがある際は、修理

や塗装を行って下さい。

本機を点検し、全ての増し締めを行い、使用済みや傷んでいる部品は交換を行って下さい。

冷却水を抜き取り、補充を行って下さい。

タイヤを十分に清掃し、本機からタイヤを取り外して保管して下さい。本機をジャッキアップできな

い際は、タイヤの使用期間と空気圧を必要に応じて確認して下さい。

保管中は本機と全てのアクセサリの清潔さと通気性、防護性を維持して下さい。可燃性のある

ものや火花は、燃料が引火する可能性があるため、本機の近くでの保管は行わないで下さい。

バッテリー

取り外し、清掃、保管は、伝導性が無く、涼しく乾燥している場所で真っ直ぐ直立させた状態で

行って下さい。放電を防ぐために、コンクリートや金属面での保管を行わないで下さい。

バッテリーは保管を行ってから 60~90 日ごとに点検と充電を行って下さい。

涼しく通気性の良い場所で保管を行って下さい。放電を減少させ、凍結による電解液を防ぐた

めに 20~27度の室内で保管を推奨します。

エンジン

エンジンが温まっている状態で、ドレンボルトを外し、クランクケースからオイルを抜き取ってオイル

フィルターを交換して下さい。ドレンボルトを取り付けて新しいオイルを補充して下さい。30Nm で

ドレンボルトを締め込んで下さい。

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エンジンの外装を清掃し、金属部分の塗装の剥がれを塗装または錆止め剤を塗布して下さ

い。

燃料内の細菌の発生を防ぐために殺虫剤等を追加して下さい。屋内に保管する時は、燃料タ

ンクから燃料を抜いて下さい。

刈込ユニット

刈込ユニットを十分に清掃し、破損や金属部分の塗装の剥がれある際は修理や塗装を行って

下さい。

全てのフィッティングや可動部分にグリスアップを行って下さい。

ブレードの刃の切れ味を保つために、錆止め剤を塗布して下さい。

大きな怪我を防ぐためにカッティングユニットの刃やブレードの取扱いは十分に気を付けて下さい。

保管後

バッテリーを取り外し、確認を行って下さい。

燃料フィルターとエアクリーナーを確認し、整備して下さい。

冷却水の量を確認して下さい。

エンジンクランクケース内のオイルと油圧オイルの量を確認して下さい。

新しい燃料を補充して下さい。

タイヤの空気圧を適切かつ確実に調節して下さい。

ブレードから錆止め剤を取り、刈高を合わせて下さい。

半開程度のエンジン回転数で始動と作業を行って下さい。十分に時間をかけてエンジンを暖め

てグリスアップを行って下さい

排気ガスを吸い込むことは致命的な影響を体に及ぼすため、十分に通気性のある場所でエンジンを

始動させて下さい。

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10 調整

10.1 一般

機械の洗浄、調整、修理を行う前にPTOスイッチをOFFにして、刈込ユニットを下げて地面に設置させ、

駐車ブレーキをかけて、エンジンを切ってキーを外してください。

平らな場所に駐車し、ジャッキアップだけの補助での作業は行わないで下さい。常にジャッキスタンドを

使用して下さい。

調整及び整備は常に適切な技術者が行って下さい。適切な調整を行うことができない際は、ジャコ

ブセンの販売店に確認を行って下さい。

整備スケジュールに従い、本機を点検して記録を取ってください。

a. 機械を清潔に保ってください。

b. 稼動部品は確実に調整してグリスアップしてください。

c. モアを稼動させる前に摩耗、損傷して部品は交換してください。

d. 燃料などは適切な量を維持してください。

e. シールドは適切な位置に設置し、全ての増し締めを行ってください。

f. タイヤは適切な空気圧にしてください。

調整、修理の際は、貴金属や緩やかな服装を身に着けないで下さい。

部品の着脱の際はパーツマニュアルのイラストを参照してください。

10.2 エンジンファンベルト

新しいベルトに交換した後、10 時間程度作

業を行った後に点検と調整を行って下さい。

その後は 100 時間毎に点検と調整を行って

下さい。

プーリーとプーリーの間の中心部を 9kgの力で

6~8mm 程度ベルトが反るようにオルタネータ

ーを調整して下さい。エンジンマニュアルを参

上部マウンティングボルト

下部マウンティングボルト

6-8 ㎜

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照して下さい。

ベルトの張りが適正でない場合、オルタネーターマウンティングボルトを緩め、適性の張りになるまで、オルタ

ネーターを調整してください。オルタネーターマウンティングボルトを締めてください。

10.3 ニュートラル調整

ニュートラル調整はドライブポンプで設定されます。

ニュートラルポジションの設定

a. トラクションペダルのボールジョイントを外してください。

b. ジャッキスタンドに本機を置き、全てのタイヤ

が地面に接地しないようにしてください。

c. バイパスバルブが閉じていることを確かめてく

ださい。

d. シートスイッチを外してジャンパーワイヤーをワ

イヤリングハーネスに取り付けてください。

e. ボールジョイントジャムナットを緩めてください。

f. 駐車ブレーキがONであることと PTOスイッチ

が OFF であること、トラクションペダルがニュー

トラルであることを確認してください。エンジン

を稼働させてください。

ペダルリンケージが外れている際には、エンジンが

稼働するまでトラクションペダルをニュートラルの位

置に固定してください。

駐車ブレーキを解除している際は、ホイールは回

転します。ホイールの近くにいる際は充分注意して

ください。

g. 駐車ブレーキを解除してください。ホイールが回転しなくなるまでニュートラルボルトを調整してください。

調整のためエンジンを停止させ、ボールジョイントジャムナットを締めてください。必要に応じてナットとス

プリングガイドの間の隙間をなくすために、ニュートラルナットを調整してください。

ボールジョイント

ジャムナット ニュートラルナット

ニュートラルボルト

ボールジョイント

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h. ペダルのボールジョイントを接続してください。

i. 前進速度(10.4参照)とニュートラルスイッチ(10.5 参照)を調整してください。

j. ジャンパーワイヤーを外して、シートスイッチをワイヤリングハーネスに接続してください。

k. モアを地面に下ろしてください。インターロックシステムの稼働を確認してください。

l. エンジンを稼動させ、トラクションペダルの稼働を確認してください。ペダルがニュートラルの際は、ホイー

ルは回転しません。

10 調整

10.4 前進速度調整

前進速度調整はトラクションペダルで行

います。

前進速度の調整

a. エンジンを稼動させ、フルスロットル

の状態で前進速度を確認してくだ

さ い 。 適 正 な 前 進 速 度 は

16.1km/時です。

b. エンジンを停止させてください。前

進速度を調整するため、ペダルか

らボールジョイントを外して、ジャム

ナットを緩めてください。速度を上

げるためにボールジョイントを左へ

回転させてください。調整のため、

ジャムナットを締めてください。ボールジョイントをペダルに接続してください。

c. ニュートラルスイッチを調整してください。

d. 前進速度を確認してください。必要に応じて、ボールジョイントとニュートラルスイッチを前進速度が

16.1km/時になるまで調整してください。

10.5 ニュートラルスイッチ調整

前進速度調整を行った後にニュートラルスイッチの

調整を行ってください。

トラクションペダルがニュートラルの際は、ポインター

はスイッチ感知部分の上になければなりません。

必要に応じてスイッチを緩めて位置を調整してくだ

さい。

前進速度ボールジョイント

スイッチ感知部分

ニュートラルスイッチ

ポインター

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スイッチを調整した際は、コントローラーのニュートラルスイッチ LEDがニュートラルポジションのトラクションペダ

ルと共に点灯します。

10.6 後進速度調整

後進速度調整はトラクションペダルで行わ

れます。

後進速度の調整

a. 前進速度を設定します。

b. エンジンを稼働させ、フルスロットルの

状態で後進速度を確認してください。

後進速度は 6-8km/時に設定してく

ださい。

c. エンジンを停止させてください。ストッ

プボルトのナットを緩めてください。後

進速度を上げるためには長穴のボル

トを前方に動かしてください。後進速度を下げるためには長穴内のボルトを後ろへ動かしてください。

d. エンジンを稼動させ、後進速度を確認してください。後進速度は 6-8km/時に設定されるまで調整を

繰り返してください。

10 調整

10.7 重量移動調整

重量移動調整バルブは 100 から 400PSI(6.9 から 27.6BAR)の間に調整してください。モアと刈込ユニット

間の必要な重量移動を行うためにバルブを調

整してください。

重量移動圧の設定

1. ノブロックナットを緩めてください。

2. ノブがインナーストップに到達するまで調

整ノブを左側に回転させてください。

3. 適切な重量移動圧にするためにノブを右

側に回転させてください。調整ノブの各方

向への完全な回転は重量移動圧を

30psi(2.07BAR)まで増減させます。

ストップボルト

ナット

調整ノブ

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4. 調整するためにノブロックナットを締めます。

10.8 ステアリング調整

ステアリングトーイン調整

a. 後進を直進の位置に回転さ

せてください。

b. タイロッドの両側のジャムナッ

トを緩めてください。

c. 適切なトーインにするため、タ

イロッドを回転させてください。

トーインは 3 ㎜以上にはしな

いでください。

d. ジャムナットを締めてください。

ステアリングストップ調整

トーインを調整する時は、ステアリ

ングシリンダーのロッドを伸ばして、左にステアリングホイールを回して下さい。ステアリングシリンダーのロッドを

最大まで伸ばした時に、決してステアリングスピンドルアームがアクスルストップの左側に接しないようにして

下さい。ステアリングシリンダーロッドがボールジョイントの内側または外側に来るように回して行き、ステアリ

ングストップの位置調整を行って下さい。ステアリングホイールを右に回し、ステアリングシリンダーロッドを縮

めて下さい。ステアリングシリンダーロッドを完全に縮める時は、決して右側のステアリングアームをアクスルス

トップに接しないようにして下さい。

10 調整

10.9 締め付けトルク

以下の表に記載されている各ボルトの締め付けトルクはおよその数値で参考に過ぎません。ジャコブ

セン社はこのチャート表記載数値には一切の責任を持ちません。よって、これに起因するいかなる不

具合も保証の対象とはなりません。トルク数値を参考にした作業では、普段以上の注意払って臨ん

で下さい。

X+0to1.5mm

タイロッド ジャム

ナット

ボール

ジョイント アクスルストップ ジャム

ナット

X + 0 to 1.5mm

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ジャコブセン社はグレード 5(Inch)とグレード 8.8(Metric)ボルトを標準品として使用しています。

ボルトのグレードに関してはボルトのヘッドを常に確認してください。ボルトを締める際は表中の

Lubricated に示された値を使用してください。

11 トラブルシューティング

11.1 一般

以下表は、始動・作業中に起こりうる基本的な問題を列挙しています。それ以上の詳細情報につい

ては、ジャコブセン社販売店にお知らせ下さい。

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現象 原因可能性 対策

エンジンが始動しない。 1. 駐車ブレーキが解除、トラクションペ

ダルがニュートラルになっていない、

PTO スイッチが ON になっている。

2. グロープラグが使用されていない。

3. バッテリー電圧が低い、不良。

4. 燃料タンクが空、汚れている、空気

が入っている。

5. ヒューズが切れている。

6. リレーの欠陥。

7. ニュートラルスイッチが正しく調整され

ていない、欠陥がある。

1. インターロックシステムと始動手順を

確認する。

2. グロープラグスイッチの後方部品を 5

秒間押し続ける。

3. バッテリーの状態と接続を点検する。

4. 新しい燃料を補充する。燃料フィル

ターを交換する。燃料システムのにじ

み。

5. ヒューズの確認、交換。

6. リレーのテストと交換。

7. ニュートラルスイッチの調整、交換。

エンジンを始動させづらい、騒動が不安

定。

1. 燃料が少ない、汚れている。

2. エアクリーナーが汚れている。

3. インジェクター、フューエルポンプ。

4. エンジンの問題。

1. 新しい燃料を補充する。燃料フィル

ターの交換。燃料システムのにじみ。

2. エアフィルターの点検、交換。

3. エンジンマニュアル参照。

4. エンジンマニュアル参照

エンジン停止 1. 燃料タンクが内の燃料がない。

2. オペレーターがシートから降りる前に

インターロックシステムが起動してい

る。

1. 新しい燃料を補充する。燃料システ

ムのにじみ。

2. 駐車ブレーキがかかっている、シート

を降りる前に PTO スイッチを OFF に

した。

エンジン オーバーヒート(110℃以上) 1. 冷却水の量が少ない。

2. 空気吸入量が少ない。

3. エンジンファンベルトの緩み、破損。

1. 冷却水の点検と追加をする。

2. ラジエーターのエアインテイクを清掃

する。

3. ベルトを張る交換する。

バッテリーが充電されていない、バッテリータ

イトの点灯

1. バッテリーターミナルの腐食、緩み。

2. エンジンファンベルトの緩み、破損。

3. オルタネーターの欠陥。

4. バッテリーが機能しない

1. バッテリーターミナルの点検、清掃、

バッテリーケーブルを締める。

2. ベルトを張る、交換する。

3. エンジンマニュアル参照。

4. バッテリーの負荷テスト

刈込が不均一 1. 刈高調整が正しくされていない。

2. エンジン回転数が低すぎる。

3. 芝の状態に対して刈込速度が調整

されていない。

1. 刈高調整の点検。

2. エンジン回転数の確認。エンジンをフ

ルスロットルにした状態で走行する。

3. 刈込速度の調整をする。