Cert no. SA-COC-1210 · 復興支援の観点から、国際緊急援助活動を...

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Cert no. SA-COC-1210

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 私どもの考えるCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的

責任)とは、企業が経済的な価値の創造はもとより、社会・環境の持続可能な発展

(Sustainable Development)※1に資する行動を経営戦略・事業戦略の中に

統合して実践していくことです。そして、金融商品や金融サービス等の本業を

通じて、持続可能な、よりよい社会・環境を次の世代に託したいと考えています。

弊行の様々なステークホルダー※2の満足と信頼こそ企業価値の源泉である

との認識から、私はCSRを経営戦略の根幹に据えました。また、UFJ銀行と合

併後の新銀行でもCSRを経営戦略の柱として推進してまいります。

 

 私どもはサービス業のプロとして、自らを正し、正確な業務の遂行という責

任を果たしたうえで、お客さまのご満足を高める経営に努め、お客さま本位の

銀行作りを進めております。また、銀行の各店舗がそれぞれの『街』の一員と

して、地域社会との共存共栄を心がけるとともに、グローバルな視点からの地

球環境との共存共栄に資する私どもの役割にも、積極的に目を向けてまいり

ます。銀行は『経済活動の血流』の役割を担っており、私どもが環境関連の融

資を伸ばすなど、『金融』の本業の活動領域を広げることで、社会や環境の複

雑な問題に対する解決のお手伝いができるとの手応えを強く感じております。

 このレポートをお読みいただいて、お客さまや株主の皆さまはもとより従業

員の皆さん、さらには私どもを支えていただいている全てのステークホルダ

ーの皆さまから、私どもの『役割』に関してのご意見・ご提言をこの機会にい

ただけましたら、このうえない喜びです。

頭 取

2005年10月

「将来の世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、今日の世代のニーズを満たすような発展」と説明される、国際的に定着した基本理念。1992年の国連地球サミットで、「人類存続のために、成長からサステナビリティ(持続可能性)へ」が合意されたことから「サステナビリティ(持続可能性)」という言葉が頻繁に使われるようになりました。

※1 持続可能な発展(Sustainable Development)

一般には、『利害関係者』と訳されますが、「企業または企業活動によって何らかの影響を受ける関係者、または、企業活動に何らかの影響を与えうる全ての関係者」という意味で使われます。

※2 ステークホルダー

くろやなぎ のぶお

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お 客 さ ま の 笑 顔 の た め に 私たちは、常にお客さま本位のサービスを心がけ、お客さま

の声に耳を傾け、迅速な対応をはかりながら、商品・サービ

スの改善・開発に取り組んでいます。それは、「MUFGプラザ」

の開設や新商品の発売、お客さまのご意見カードと回収ボ

ックス、サンクスポスターの設置などを通じて、カタチとして

示していきます。すべては、お客さまの笑顔のために。

展開中のMUFGプラザ。お客さまごとに窓口を分け、スムーズなご案

内をさせていただくことで、お客さまの貴重なお時間を大切にします

ご意見カードで寄せられたお客さまの声をサンクスポスターに掲示。

その改善策の一例として、店頭における筆談器や助聴器などの整

備を行いました

ワンストップサービスを実現する 「MUFGプラザ」

 居心地の良い空間の中で、お客さまにじっ

くりと私たちの商品を選んでいただきたい――。

MUFGグループは、「お客さま本位」の考え

方から、お客さまにより良い金融商品・サービ

スをすばやく快適にお届けする、新しい個人

向け総合金融店舗「MUFGプラザ」を開設し

ています。当社をはじめ、三菱UFJ信託銀行

や三菱UFJ証券などが提供する、幅広い金

融商品・サービスをワンストップでご利用いた

だけます。

お客さまの声が反映される サービスの仕組み

 お客さまにご満足いただくために、お客さま

のご意見・ご要望が、私たちのサービスに、よ

り一層反映され、その『質』を向上していく継

続的な仕組みを作りました。この仕組みは、

2005年8月にISO9001規格の認証を取得し

ています。店舗備え付けのご意見カードなどを

通じてお客さまから寄せられた声は、商品・サ

ービスの改善・開発に活かされるとともに、サ

ンクスポスターやホームページで内容を公開

して、お客さまとの双方向での関係づくりに努

めています。

「世界屈指の総合金融グループ」創造へ

2005年10月、株式会社三菱東京フィナンシャル・グループと、株式会社UFJホールディングス

が合併し、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)として新たな一歩を踏み出し

ました。新しく誕生したMUFGグループは、「お客さま本位」の考え方を徹底し最高水準の商品・

サービスをご提供することで、さらなる企業価値の向上と、お客さまから強く支持される「世界屈

指の総合金融グループ」を目指していきます。

C u s t o m e r

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す べ て の 社 員 が 働 き や す い

銀 行 を 目 指 し て

私たちは、多様な価値観・ライフスタイル・雇用形態を持つすべての社員が活躍できる職場環境を整え、

ダイバーシティ(多様性)への理解の促進を目指しています。年齢や性別、国籍の枠を超え、あらゆる人々

が、お互いの個性を活かして、いきいきと働き続けられるように――「ずっとここで働きたい」と胸をはっ

ていえる会社でありたいと考えています。

E m p l o y e e

情報セキュリティ管理室

渡辺 章子

今年の春まで、2度目の育児

休業を取得していました。長

いブランクに不安もありました

が、復帰後も会社が自分のス

キルや経験を活かしてくれる

ので、精神的にずいぶんと助

けられています。

深川支社

森山 隆一

「どうしたら喜んでくれるだろう

か」。子どもキャンプの企画・

運営を行う際には、彼らの笑

顔を想像します。相手の気持

ちを本気で考える、これは私

たちの日常の業務にも通じて

います。

成瀬支店

三宅 佳代子

成瀬支店で派遣社員として

勤務しています。店頭には実

に様々なお客さまがおみえに

なりますが、支店のほかの皆

さんの協力をいただきながら、

『目配り・気配り・心配り』を

大切にご案内しています。

為替資金部

武田 紀久子

入社以来、マーケット部門に

所属していましたが、現在は

為替アナリストとしてお客さま

への情報の提供などを行って

います。定型にとらわれない、

柔軟な人材登用の仕組みを

実感します。

IT事業部

天野 勝美

IT業界から転進しました。当

社には異業種出身者も活躍

できる場が数多くあります。金

融ビジネスにITを活用するこ

とにより、お客さまにご満足頂

ける商品・サービス作りに邁

進しています。

国際業務部

エリック プレイニー

2005年8月にニューヨークの

東京三菱銀行信託会社から

日本へ来ました。当社と米国

系グローバル企業と連携する

ビジネスを拡大させるため、日

本と米国とのパイプ役として、

日々仕事をしています。

お客さまに心から喜んでいただくため、日々の研修を通じて全社員が学んでいきます

社内研修でいちばん大切なこと

 当社では、サービス業の真のプロ

フェッショナル育成を目指した各種

研修を行っています。その目的は、

商品知識の勉強だけではなく、社

員同士で協力し合い、どのようにす

ればお客さまにご満足いただけるか

を考えることです。私たちは、社員の

スキルアップやキャリア形成のサポ

ートといった「人を育てる」研修を、

新入社員からマネジメントクラスま

で頻繁に実施しています。

これまで以上に女性の活躍を推進するために、メンバーの経験を活かし、柔軟な発想で取り組みます

女性によるワーキンググループの発足

 2005年9月に、女性の活躍を推

進するためのワーキンググループが

発足しました。女性が働きやすい職

場環境を整え、多様な人材を活か

す経営戦略(ダイバーシティ)の一

環として、経営への提言を行います。

男性も含めて、仕事と生活を両立

する、ワークライフバランスの促進を

意識しながら活動しています。

社員をつなぐ「OPEN」が果たす役割

風通しの良い場所には風の通り道があるように、私たちは社内

のコミュニケーションを活発化させる社内イントラネット(通称

「OPEN」)の仕組みを構築しています。ここではお客さまからい

ただいたご意見や、社員各自のアイデアが自由に飛び交い、商品・

サービスの改善に反映されています。

[多様なステージで活躍する社員たち]

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スマトラ島沖地震で私たちが感じたこと

 2004年12月末に発生し、各地に多大な被

害をもたらしたスマトラ島沖地震。当社インド

ネシア支店では、同国中銀副総裁の要請を

受け最大の被災地となったアチェ州を視察す

る機会を得ました。

 想像を絶するすさまじい津波の被害を目の

当たりにし、私たちは言葉を失いました。しかし、

同時に「いま、私たちにできることはなんだろ

うか」、と強い問いかけが生まれました。

 この気持ちを出発点に、金融機関である機

能と役割を最大限に活用し、社会貢献の一

環として、被災地・被害者の方々への人道・

復興支援の観点から、国際緊急援助活動を

行う特定非営利活動法人ジャパン・プラット

フォームNGOユニット名義での振込手数料

無料の義援金受取口座を開設しました。寄

せられた義援金、760件6,300万円(2005年

7月末時点)は、ジャパン・プラットフォームを

通じてNGOによる復興支援プログラムをサポ

ートする民間資金として活用されています。

 できることからはじめよう――。私たちは、社

員が感じた生の気持ちを大切に、行動してい

きたいと考えます。

マーチ・オブ・ダイムズ 2005年4月

ニューヨーク地区の恒例の募金キャンペーン「ウォークアメ

リカ/マーチ・オブ・ダイムズ」に参加しました。これは、世界

の子どもたちのポリオ治療・予防のためにスタートした、大規

模なチャリティ活動です。

バスケットボール教室(青山支店・支社主催) 2005年8月

青山支店・支社とそのお取引先が協力し、NBAの現役選手、

マイケル・ブラッドリー氏による「バスケットボール体験教室」

を開催しました。都内の母子生活支援施設で暮らす子ども

たちを招待し、プレーヤーと楽しむ彼らの輝く笑顔がとても印

象的でした。

サッカースクーリング 2005年6月

青空が広がる天然芝のグラウンドに、水島武蔵コーチ(元プ

ロサッカー選手)と元気いっぱいの子どもたちが集まりました。

約50名の児童養護施設の児童が集い、社内のサッカー部

メンバーも参加して、地域社会とのふれあいを深めました。

特別養護老人ホーム利用者との散策会 2005年4月

毎年春に、千代田区の特別養護老人ホームを利用している

方 と々お花見散策会を催しています。外出の介助やメイクボ

ランティアなどを通じ、高齢者の方とふれあい、コミュニティの

輪を広げています。

キッズ・マーケットキャンプ 2005年8月

小中学生を対象とした金融教育プログラムに協力し、本店

長らによる講義や本店・ディーリングルームの見学会を行い

ました。明日の金融資本マーケットを支える人材の教育に貢

献しています。

社 会 の た め に 私 た ち が で き る こ と

銀行は、経済的な側面から社会と密接な関わりを持っています。私たちは、本業を

通じて社会の繁栄に積極的に貢献するとともに、子どもたちの育成支援や地域社

会活動への参画、留学生への奨学金支給など、多彩でグローバルな社会貢献活

動を並行・継続して行い、より深く社会との繋がりを築いていきたいと考えています。

MTFG体験教室 2005年5月

神奈川県箱根町にある箱根園にて、児童養護施設・母子

生活支援施設の子どもたちとその職員37名を招待して、9回

目の「MTFG体験教室」を開催しました。MTFG、三菱信託

銀行、当社の社員ボランティア17名と共に、寄木細工のコ

ースター作りやバーベキューで楽しい時間を過ごしました。今

後も「MUFG体験教室」として、続けていきます

[当社が主催・支援・協力した社会貢献活動(抜粋・順不同)]

貴行の口座を通じて、6,300万円の義援金を寄せていただ

きました。これは、ジャパン・プラットフォームあての義援金

のうち20%以上を占めており、件数でも760件と、非常にイ

ンパクトのあるものでした。これらの貴重な民間からの義援

金は、被災地の人道支援・復興支援に機動的に活用させ

ていただいており、本当に感謝しております。

特定非営利活動法人 ピースウィンズ・ジャパン統括責任者(CEO) 「ジャパン・プラットフォーム」評議会議長 大西 健丞 氏

Social contribution

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E n v i ro n m e n t

環 境 に や さ し い 銀 行 を 目 指 し て

私たちは、自社のオフィス活動での環境負荷軽減の取り組みだけでなく、

環境に配慮した企業活動をサポートする融資業務まで、直接・間接の2つ

の側面から環境へのアプローチを行っています。金融業を担う私たちだか

らこそできる役割を追求し、持続可能な社会の実現に向けて一歩ずつ歩み

続けています。

屋上緑化システムは、本

館のほか、一部の支店で

も展開しています

本業を通じた環境融資、エコロジーへの取り組み

 銀行業においての環境への取り組みは、

一見すると想像がつきにくいものかもしれませ

ん。しかし、産業の血流である「金融」を担う

私たちだからこそ、環境問題解決の糸口を見

つけられることがあります。

 私たちは、お客さまの企業活動を支える融

資業務を通じて、間接的に環境への働きかけ

を行うため、融資審査における環境

影響の把握や担保不動産の土壌

汚染等への注意、風力発電等の新

エネルギー事業への融資などを進

めています。今後は、融資を通じた

お客さまの環境保全の貢献度を定

量的に把握するため、「環境会計」

の手法の導入を予定しています。

 オフィス内では、夏場の冷房温度

の設定を28度に設定し、6~9月は

全営業日カジュアル・ウエア化、屋上緑化、雨

水の再利用、ゴミの分別回収を実行するとと

もに、店頭でお客さまにお渡しするサービスグ

ッズのエコ仕様への切り替えを推進しています。

また、2005年4月には、すべての銀行業務と

本館および一部のオフィスについて、環境マ

ネジメントシステムの国際規格、ISO14001

規格の認証を取得しました。私たちは、グロー

バルな視点でよりよい環境を次の世代に託

すために、自らの事業活動を通じて持続可能

な社会の実現を目指して、産業界の環境保

全行動を継続的に支援していきます。

環境にやさしい

素材を使用した

サービスグッズ

オフィスでは、ゴミの分別回収が徹底されています

セキュリティ強化と情報管理体制の厳格化

 お客さまの高まるセキュリティニーズにお応えすべく、

お客さまに安心してご利用いただける仕組みを整えてい

ます。2004年10月に「スーパーICカード」を発売しまし

た。非常に精密な構造のICチップ搭載に加え、世界で初め

て手のひら静脈認証によるATM取引を実現し、抜本的な

セキュリティの強化をはかりました。

 現代社会における銀行には、先進的な情報管理技術と

安全性の継続的確保が求められます。私たちは、お客さま

の心からの安心と信頼を実現する観点から、お客さまの情

報を厳重かつ安全に管理するための「情報センター」を設

置しています。この施設は、地域環境との調和をはかりな

がら免震構造や自家発電設備を備え、万一の災害等から

お客さまの情報を守っています。

安心と信頼のために

個人情報の管理体制を強化し、手のひら静脈認証機

能を持つ「スーパーICカード」を導入するなど、私た

ちは情報セキュリティの強化にも力を入れています。

お客さまに関する情報は、お客さまの財産です。資産

をお預かりするのと同様の意識で情報の厳格な管理

に努め、お客さまの安心と信頼を積み重ねていきた

いと考えています。

秋田県西目ウインドファーム 写真提供:(株)ユーラスエナジーホールディングス

上)大切な情報を盗難などから守る、スーパーICカード対応のATMを、順次全

国へ展開していきます。このスーパーICカードは、手のひらをかざすことで、個

人を識別できます 

下)緑あふれる情報センター。万全のリスク管理体制でお客さまの情報を守り

ます