1. y x - SITs_Math/Visible...x が、関数のグラフにどのように表れる...

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える (マニュアル) ソフト して らうために りました。 dy dx Δy Δx が、 グラフに ように れる かを 、またそ 較して 感して います。 みに dy dx = lim Δx0 Δy Δx されます。 ここ げた について Δy Δx = y(x x) - y(x) Δx = Δy Δx - dy dx が、 感させます。 ちろん、 するこ きません。 しかし、こ 「なめらかさ」(ある )「単調性」 からそれを きる す。 りあえず、 かしてみましょう。 1. ソフト『y = x 2 2 2. ソフト『y = a x 5 3. ソフト『x 2 + y 2 =19 1

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Page 1: 1. y x - SITs_Math/Visible...x が、関数のグラフにどのように表れる かを見、またその数値を比較して微分可能性を実感して貰います。ちなみに微分係数は

見える微分 (マニュアル)

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このソフトは ‘微分’を視覚的に納得してもらうために作りました。

具体的には微分係数dy

dxと平均変化率

∆y

∆xが、関数のグラフにどのように表れる

かを見、またその数値を比較して微分可能性を実感して貰います。

ちなみに微分係数は

dy

dx= lim

∆x→0

∆y

∆x

で定義されます。

ここで取り上げた三つの関数については、平均変化率

∆y

∆x=

y(x+∆x)− y(x)

∆x

と接線の傾きの

差=∆y

∆x− dy

dx

が、微分可能性の意味を実感させます。

もちろん、有限回の操作で収束を ‘証明’することはできません。

しかし、この三つの関数は、

「なめらかさ」& (ある種の)「単調性」

からそれを実感できるはずです。

とりあえず、動かしてみましょう。

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1.二次関数 ソフト『y = x2』 2

2.指数関数 ソフト『y = ax』 5

3.三角関数 ソフト『x2 + y2 = 1』 9

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1.二次関数 ソフト『y = x2』

図 1: 初期画面と設定画面

;接点Aのx座標⇐= x変更

;二点APのx座標の差⇐= ∆x変更

⇐= |∆x|漸減(点 Pが点Aに近づく)

;漸近の方向

;直線APの傾き

;接線の傾き(∆y

∆x− dy

dx

);傾きの差

⇐=初期画面

⇐=ソフト終了

最初にソフト『y = x2』を立ち上げたときの画面が左図で、そこにある設定画面を拡大した

のが右図です。

初期画面 設定;x = 1, ∆x = 0.5

動点P(1.5, 2.25) 接点A(1, 1)

∆y

∆x= 2.5 >

dy

dx= 2 差= 0.5

白い垂直の線分で直線APの傾き∆y

∆xを示します。

赤い垂直の線分で接線の傾きdy

dxを示します。

文中ではソフトで表示される数値にアンダーラインを引いてあります。なお微分係数を定義

するための途中式∆x, ∆y,∆y

∆x,dy

dxの値は重要な役割を果たします。特に

差=∆y

∆x− dy

dx

は、微分可能性を判断するための重要な値です。それらの意味や計算例は “見える微分”に

のっていますので参考にしてください。

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A ← P

図 2: 『近づく』ボタン

『近づく』3回 設定;x = 1, ∆x = 0.2

動点 P(1.2, 1.44) 接点A(1, 1)

∆y

∆x= 2.2 >

dy

dx= 2 差= 0.2

『近づく』ボタンを押すと |∆x|が漸減して 0に近づきます。ただし漸減量は途中から確率的

に選ぶので、試行のたびに数値が変わります。

さらに『近づく』 設定;x = 1, ∆x = + E− 7

接点A(1, 1)

∆y

∆x= 2.000 >

dy

dx= 2 差= + E− 7

『近づく』ボタンを押すたびに、設定画面に「漸近のようす」が、記号『←,→,↑,↓』で表

示されます。たとえば、図 2.ではともに

『A ← P』で点 Pが右から点Aに漸近し

∆y

∆x↓で単調に減少しながら

dy

dxに収束

しています。

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P → A

図 3: ∆x 変更

上から二番目の [変更]ボタンで∆xを−0.5に変えると点Pの位置が点Aの左に移ります。

∆x 変更 設定;x = 1, ∆x = −0.5

動点 P(0.5, 0.25) 接点A(1, 1)

∆y

∆x= 1.5 <

dy

dx= 2 差= −0.5

さらに『近づく』 設定;x = 1, ∆x = − E− 7

接点A(1, 1)

∆y

∆x= 1.999 <

dy

dx= 2 差= − E− 7

図 3.では

『P→ A』;点 Pが左から点Aに漸近し

∆y

∆x↑で単調に増加しながら

dy

dxに収束

しています。

差= ± E− 7 について

先頭の符号『±』は差の符号を示しています。また E−7は∆y

∆xと

dy

dxの差の絶対値が

0.0000001

以下であることを示しています。

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2.指数関数 ソフト『y = ax』

図 4: 初期画面と設定画面

;指数関数の底 a⇐=左;底変更 右;底= eに変更

;接点Aのx座標⇐=接点変更

;二点APのx座標の差⇐= ∆x変更

⇐= |∆x|漸減(点 Pが点Aに近づく)

;漸近の方向;直線APの傾き;接線の傾き;傾きの差

(∆y

∆x− dy

dx

)⇐=初期画面⇐=ソフト終了

左がソフト『y = ax』を立ち上げたときの画面で、そこにある設定画面を拡大したのが右です。

初期画面 設定;底 a = 2, 接点x = 0, ∆x = 0.5

動点P(0.5, 1.414) 接点A(0, 1)

∆y

∆x= 0.828 >

dy

dx= 0.693 差= 0.135

初期設定では底 aが 2、接点が y切片A(0, 1)となっています。

このときdy

dx= loge(2) = 0.693 · · · となります。

まず二次関数のときと同じように、PをAの右から近づけてみましょう。

指数関数は、底が 2であっても 4であっても1

2であっても、あるいは、自然対数の底 eであっ

ても、関数自身の微分可能性について論理的に同じです。 → “指数関数をよみ直す”と “微分

可能性について”(準備中)参照

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A ← P

図 5: 『近づく』ボタン

『近づく』3回 設定;底 = 2, 接点x = 0, ∆x = 0.2

動点 P(0.2, 1.148) 接点A(0, 1)

∆y

∆x= 0.743 >

dy

dx= 0.693 差= 0.050

さらに『近づく』 設定;底 = 2, 接点x = 0, ∆x = + E− 6

接点A(0, 1)

∆y

∆x>

dy

dx= 0.693 差= + E− 7

図 5.ではともに

『A ← P』で点 Pが右から点Aに漸近し

∆y

∆x↓で単調に減少しながら

dy

dxに収束

しています。

図 5.は二次関数の図 2.と同じ近づき方です。

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P → A

図 6: ∆x 変更

上から三番目の [変更]ボタンで∆xを−0.5に変え、点Pを点Aの左に移しました。

∆x 変更 設定;底 = 2, 接点x = 0, ∆x = −0.5

動点 P(−0.5, 0.707) 接点A(0, 1)

∆y

∆x= 0.585 <

dy

dx= 0.693 差= −0.10

さらに『近づく』 設定;底 = 2, 接点x = 0, ∆x = − E− 6

動点 P(−0.5, 0.707) 接点A(0, 1)

∆y

∆x<

dy

dx= 0.693 差= − E− 7

図 6.では

『P→ A』;点 Pが左から点Aに漸近し

∆y

∆x↑で単調に増加しながら

dy

dxに収束

しています。

図 6.は二次関数の図 3.と同じ近づき方です。

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底変更

図 7: 底変更

一番上左の [変更]ボタンで底を 4に変えました。

底 4 設定;底 = 4, 接点x = 0, ∆x = 0.5

動点 P(0.5, 2) 接点A(0, 1)

∆y

∆x= 2 >

dy

dx= 1.386 差= 0.613

このとき正確にはdy

dx= loge(4) = 2 loge(2) = 1.386 · · · です。

同じ [変更]ボタンで底を1

2に変えました。

底1

2設定;底 = 0.5, 接点x = 0, ∆x = 0.5

動点 P(0.5, 0.707) 接点A(0, 1)

∆y

∆x= −0.58 >

dy

dx= −0.693 差= 0.107

このとき正確にはdy

dx= loge(0.5) = − loge(2) = −0.693 · · · です。

一番上右の『底 e』ボタンで底を eに変えました。

底 e 設定;底 = e, 接点x = 0, ∆x = 0.5

動点 P(0.5, 1.648) 接点A(0, 1)

∆y

∆x= 1.297 >

dy

dx= 1 差= 0.297

このとき正確にはdy

dx= 1です。

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3.三角関数 ソフト『x2 + y2 = 1』

図 8: x2 + y2 = 1

;接点Aの角 t⇐= t変更

;二点APの角の差⇐= ∆t変更⇐= |∆t|漸減

;漸近の方向

;横方向の変化率

;縦方向の変化率

⇐=初期画面⇐=ソフト終了

最初にソフト『x2 + y2 = 1』を立ち上げたときの画面が左図で、そこにある設定画面を拡大

したのが右図です。

初期画面 設定;t = 0.6, ∆t = 0.3

動点 P(0.621, 0.783) 接点A(0.825, 0.564)

∆x

∆t= −0.679 <

dx

dt= −0.564 差= −0.114

∆y

∆t= 0.728 <

dy

dt= 0.825 差= −0.096

ソフトで描かれている円は、原点が中心半径 1の単位円です。ですから

A= (cos(t), sin(t)), P= (cos(t+∆t), sin(t+∆t))

となり

∆x

∆t=

(cos(t+∆t)− cos(t)

∆t

∆y

∆t=

(sin(t+∆t)− sin(t)

∆t

です。さらに∆t −→ 0で収束した値から

dx

dt=

d

dtcos(t) = − sin(t),

dy

dt=

d

dtsin(t) = cos(t)

となることがわかります。

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P時計→ A

図 9: 『近づく』ボタン

『近づく』を 2回 設定;t = 0.6, ∆t = 0.1

動点 P(0.764, 0.644) 接点A(0.825, 0.564)

∆x

∆t= −0.604 <

dx

dt= −0.564 差= −0.040

∆y

∆t= 0.795 <

dy

dt= 0.825 差= −0.029

さらに『近づく』 設定;t = 0.6, ∆t = +E−6

接点A(0.825, 0.564)

∆x

∆t<

dx

dt= −0.564 差= −E−6

∆y

∆t<

dy

dt= 0.825 差= −E−7

図 9.では

『P時計→ A』;点 Pが時計回りに点Aに漸近し

∆x

∆t↑,

∆y

∆t↑で単調に増加しながら、それぞれ

dx

dt,

dy

dtに

収束しています。

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A反時計← P

図 10: ∆t 変更

上から三番目の [変更]ボタンで∆tを−0.3に変え、点Pを点Aの右に移しました。

∆t 変更 設定;t = 0.6, ∆t = −0.3

動点 P(0.955, 0.295) 接点A(0.825, 0.564)

∆x

∆t= −0.433 >

dx

dt= −0.564 差= 0.131

∆y

∆t= 0.897 >

dy

dt= 0.825 差= 0.071

さらに『近づく』 設定;t = 0.6, ∆t = −E−6

接点A(0.825, 0.564)

∆x

∆t>

dx

dt= −0.564 差= +E−6

∆y

∆t>

dy

dt= 0.825 差= +E−7

図 10.では

『A ←反時計 P』;点 Pが反時計回りに点Aに漸近し

∆x

∆t↓,

∆y

∆t↓で単調に減少しながらそれぞれ

dx

dt,

dy

dtに

収束しています。

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PI(π)モード

図 11: x2 + y2 = 1

一番上の変更ボタンを押して『PI モード』を ON にしてから

9 を入力すると t =π

12× 9 =

4となります。

設定;t =3π

4設定;t =

4, ∆t = 0.3

動点 P(−0.884, 0.466) 接点A(−0.707, 0.707)

∆x

∆t= −0.591 >

dx

dt= −0.707 差= 0.115

∆y

∆t= −0.801 <

dy

dt= −0.707 差= −0.094

さらに『近づく』 設定;t =3π

4, ∆t = +E−6

接点A(−0.707, 0.707)

∆x

∆t>

dx

dt= −0.707 差= +E−7

∆y

∆t<

dy

dt= −0.707 差= −E−7

図 11.では

『P時計→ A』;点 Pが時計回りに点Aに漸近し

∆x

∆t↓と単調に減少しながら

dx

dtに収束し、

∆y

∆t↑で単調に増加しながら

dy

dtに収束しています。

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